<figure id="attachment_112723" aria-describedby="caption-attachment-112723" style="width: 1000px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a4240ed3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2020/05/cc2e7be53660800213bb5e5cf90cd14b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-112723" class="wp-caption-text">14歳の時のプーチン氏。当時は親から離れレニングラードの祖父母のもとで生活していたという。『ロシア大統領の秘められた経歴』からの提供写真</figcaption></figure>
「新型コロナウイルスへの対応で、各国首脳の評価が別れています。政策がハッキリしているのがロシアのプーチン大統領です。感染源と言われる中国との国境を、１月の時点でスグに閉鎖。最近は国内感染者が増加していますが、これは集団免疫を作るための政策の一環だと言われています。
特効薬がなくコントロール不能なコロナを防ぐには、国民に免疫をつけさせるしかないと考えているようです。英国のジョンソン首相も就任当初からEU離脱を明言し、結果的に国境管理が徹底され評価を上げました。
反対に外国からの評価が低いのが、安倍晋三首相です。PCR検査の導入も、外出自粛要請も諸外国に比べ後手後手。国としての明確な方針が見えません」
こう語るのは、国際政治に詳しい筑波大学教授の中村逸郎氏だ。
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コロナ感染拡大で、各国の対応が別れている。企業の経済活動を早めに再開させようとする米国、緊急事態宣言解除の議論が続く日本……。こうした傾向は、各国首脳の若い頃からの経験やスタンスが大きく影響しているという。中村教授が続ける。
「例えば米国のトランプ大統領はビジネスマンです。70年代からホテルやカジノを経営し、不動産王と言われていました。11月の大統領も視野に入れているのでしょうが、実業家としての実績が経済優先の政策に走らせるのでしょう。
またプーチン大統領は若い時、ソビエトの諜報機関であるKGBで働いていました。しかも勤務地は、東西冷戦下で激しい情報戦が行われた東ドイツのドレスデンです。そのためプーチン氏は、現在でも最新の情報獲得に力を入れている。古い情報で政策を決めることはないんです」
<h2>物理学者だったドイツのメルケル首相</h2>
掲載したのは、各国首脳の原点ともいうべき「青春時代の写真」だ。以下、簡単に主要国トップの経歴を振り返る。リーダーたちのプロフィールに特色があり、政策に反映されているのがわかるだろう。
●ドナルド・トランプ大統領（米国、73）：ペンシルベニア大学経営学部で経済学士号を取得。70年代からホテルやカジノなどの事業に着手。「トランプ・エンターテインメント・リゾーツ」を経営。自身のホテルでボクシングの世界タイトルマッチを行なったことも。
<figure id="attachment_112919" aria-describedby="caption-attachment-112919" style="width: 7456px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f96b611e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2020/05/5a62153bdf677f96b29302afd05bc416.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-112919" class="wp-caption-text">90年４月に撮影されたトランプ氏。ホテルやカジノを買い占め当時から不動産王と呼ばれていた</figcaption></figure>
●ウラジーミル・プーチン大統領（ロシア、67）：レニングラード大学法学部を卒業後、ソビエトの諜報機関KGBに勤務。KGB赤旗大学に入校。ロシア連邦保安庁長官やロシア連邦安全保障会議書記などを歴任。
●ボリス・ジョンソン首相（英国、55）：名門イートン校からオックスフォード大学に進んだエリート。父方の先祖には英国王ジョージ２世がいると言われる。独断専行の傾向が強く「英国のトランプ」と言われることも。
<figure id="attachment_112921" aria-describedby="caption-attachment-112921" style="width: 2200px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="93cfb229"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2020/05/1b18f13195edbbefb1ac41a511018c19.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-112921" class="wp-caption-text">オックスフォード大学で古代ギリシャ語の教授と談笑するジョンソン氏。86年６月に撮影</figcaption></figure>
●アンゲラ・メルケル首相（ドイツ、65）：東ドイツ出身。ライプツィヒ大学では物理学を専攻。卒業後は東ベルリンの科学アカデミーに就職し理論物理学を研究する。理系の知識をいかしコロナ騒動でも専門家と頻繁に意見交換。
<figure id="attachment_112924" aria-describedby="caption-attachment-112924" style="width: 2030px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="277f9bfd"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2020/05/bb1f8e16cc7c35423815ac5f54081847.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-112924" class="wp-caption-text">右がメルケル氏。中央が後に結婚する学者のヨアヒム・ザウアー氏。科学アカデミー時代の89年１月に撮影</figcaption></figure>
●安倍晋三首相（日本、65）：祖父が岸信介、父親が安倍晋太郎という政治一家に育つ。成蹊大学法学部ではアーチェリー部に所属し米国に留学。卒業後は神戸製鋼などで会社員生活を経験した。
<figure id="attachment_112916" aria-describedby="caption-attachment-112916" style="width: 3012px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1ffc65a8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2020/05/7683086732431fab286ea315a4ef1d29.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-112916" class="wp-caption-text">87年６月に東京・新高輪プリンスホテルで行われた安倍晋三氏（中央、右が昭恵夫人）の結婚式。左から２人目が父親の晋太郎氏、３人目が媒酌人の福田赳夫元首相だ</figcaption></figure>
「誰しも自ら得た政治哲学を、そう簡単に変えられないでしょう。おのずと若い頃からの経験が、政策に反映されると思います」（前出・中村氏）
コロナウイルスの終息は、いまだにメドが立たない。各国首脳の手腕が試されるのは、これからかもしれない。

Shutterstock／アフロ　ロイター／アフロ　時事通信社

新型コロナウイルスへの対応で各国首脳の明暗が別れている。政策に大きな影響を及ぼすのが若い頃からの経験とスタンスだ。主要国トップの「青春秘蔵写真」から彼の人生哲学や意外なプロフィールを振り返る

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