「新しい生活様式」の必需品? お助けロボットたちが世界で活躍
「3K」(きつい、きたない、危険)に「感染防止」をカバーするロボットを一挙公開
「これまで、ロボットは『3K(きつい、きたない、危険)』労働をサポートするために導入されることが多かったんです。コロナ・ショック以後はこれに『感染リスク』を加えて『4K』になったと言われ、『感染防止』の観点からもロボットが注目されるようになってきました」(サイエンスライターの森山和道氏)
コロナ禍によって「ソーシャルディスタンシング」が日常となる中、お助けロボットの需要が世界中で急増している。
中国やアメリカでは、すでに消毒や清掃に自律移動型ロボットが使われている。また、外出制限令下のチュニジアのように、警備ロボットを使って出歩いている市民がいないか監視するケースもある。
「少し変わった例でいうと、フィリピンのルネ・カエタノ科学技術高校で行われた『サイバー卒業式』は斬新です。生徒が遠隔地から自らの分身となるアバターロボットを操作し、教師から卒業証書を受け取る試みがなされました」(森山氏)
お助けロボットの活躍はこれだけに留まらない。ロックダウンが解除されたタイのショッピングモールでは、買い物客の体温をチェックするため、新型ロボット「PATROL」が導入された。最新の通信システム「5G」が使われており、膨大な量の情報を瞬時に処理することが可能。技術革新は日々進んでいるのだ。
今までは活用しきれていなかった先進的なテクノロジーが「新しい生活様式」に合わせて一気に普及し始めた。ロボットの進化によって、我々の未来のライフスタイルはガラリと変化するに違いない。
『FRIDAY』2020年6月26日号より
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