資料入手!テレビ界を悩ませる「新・撮影ガイドライン」の中身

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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インスタグラムが話題のキムタク。本番までフェイスシールドをして待機する姿など、撮影が再開された『BG』の現場の様子もアップしている

以前、本コラムでも紹介した通り、緊急事態宣言の解除に伴い、4月ドラマの撮影が再開された。『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)など、コロナ前から撮影が進んでいた作品は6月中に最終回を迎えることができたが、『半沢直樹』(TBS系)は7月19日に第1話が放送予定となるなど、ほぼ1クール遅れでのスタートとなっている。

「4月ドラマは木村拓哉(47)の『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)、篠原涼子(46)の『ハケンの品格』(日テレ系)など、大物俳優による人気シリーズが多かっただけに、お蔵入りにならず、関係者はホッと胸を撫(な)で下ろしています。『半沢直樹』なんて、堺雅人(46)を口説き落とすのに何年もかけていましたからね」(芸能プロ幹部)

局の上層部が一安心する一方で、不安な日々を過ごしているのが現場スタッフだ。撮影再開にともない、各局は「新しい生活様式」をもとにした制作ガイドラインを設けたが、その中身が厳しいのだ。本誌が入手したNHKとテレ朝のガイドラインの一部を紹介しよう。

〈出演者およびスタッフは、毎日検温して、発熱がないことを確認する。メイク室やその他の道具は、個人ごとに専用のものを利用する。スタジオセットは換気ができる設計とし、四方を囲んだセットにしない〉(NHK)

〈制作に関わる全てのプロセスにおいて常に必要最小人数で行う。原則として集合から解散まで12時間以内の撮影とする。スタジオやロケセットでの撮影時は最長1時間ごとに換気を行う。人数に合わせ、必ず2m以上の距離が取れる広さの待機場所・打ち合わせ場所を確保。必要密接時の最大限の安全を図る〉(テレ朝) 

制限が増え、撮影にかかる費用も増えた。「経費削減に大きく貢献していたボランティアのエキストラの参加条件も厳しくされた」と嘆くのは、キャスティング会社スタッフだ。

「マスク、体温計の持参はもちろん、朝・昼・晩の検温結果を1週間分提出させるのを義務化していますね。撮影日の過去1ヵ月以内に本人および、同居者が海外渡航歴のある場合はNG。収録参加後にあらためて健康状況の調査をするドラマもあります。予算は付かないので、スタッフにしてみれば余計な仕事が増えたうえにタダ働き。現場は疲弊(ひへい)していますよ」

感染防止のため、スタジオにマスクや除菌液が常備されているが、それとは別に俳優ごとに衣装やフェイスシールドを保管しなくてはならず、「その手間や保管用ボックスの用意などで経費は嵩(かさ)む一方」(キー局ディレクター)だ。

「これまで撮影に協力的だったロケ先からNGが出るようになったのも痛い。クラスターになりやすい病院はもちろん、レストランも厳しくなりましたね。仕方ないからセットを作るのですが、この費用がまた痛い」(前出・ディレクター) 

ならば、屋外ロケならいいのかと言えば、現実は甘くはない。

「SNSなどでロケ情報がすぐに拡散し、人だかりができます。もちろん『密になるので見学はご遠慮ください』とお願いするのですが、効果はない。こんな状況が続くと屋外シーンも撮影ができなくなってしまう」(前出・芸能プロ幹部)

産みの苦しみと考えるほかない。

『FRIDAY』2020年7月17日号より

  • 撮影山田宏次郎

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