MC芸人が台頭 テレ朝「深夜バラエティ」14本開始の意味 | FRIDAYデジタル

MC芸人が台頭 テレ朝「深夜バラエティ」14本開始の意味

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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『アメトーーク!』に自ら「小物MC」企画を持ち込んだ若林。レギュラー放送のバラエティだけですでに3本の番組で単独MCを務めている
『アメトーーク!』に自ら「小物MC」企画を持ち込んだ若林。レギュラー放送のバラエティだけですでに3本の番組で単独MCを務めている

テレビ朝日が平日の深夜枠を使って14本の新しいバラエティ番組を放送する。題して『バラバラ大作戦』。いずれも10月スタートで、30代までの若手スタッフが企画・プロデュースを手がける。『さまぁ~ず』や『くりぃむしちゅー』ら大物、『かまいたち』や『EXIT』などの若手に加え、『さらば青春の光』の森田哲矢(39)や『ロバート』秋山竜次(42)のピン番組も含まれている。

「かつて、テレ朝の平日深夜枠『ネオネオバラエティ』(’02~’09年)から『アメトーーク!』など、斬新なバラエティ番組が何本も生み出されました。ただ、この時間帯で情報番組『お願い!ランキング』が始まってからは、その動きも止まっていた。それが今春からコア視聴率(13歳~49歳の視聴データ)が導入され、各局が若者向き番組作りにシフトしたことで、テレ朝も重い腰を上げたのでしょう」(制作会社ディレクター)

〝お笑い第7世代〟が台頭するなど、タレント側の若返りも進んでいる。

「『アメトーーク!』の企画『小物MC芸人』に出演した『オードリー』の若林正恭(42)や『千鳥』のノブ(40)を中心にアラフォー芸人をMCで起用する番組が増えていますね。コア視聴者層からの支持率が高いうえ、大御所と比べたらギャラも安い。コロナ禍で制作費が削られるなか、重宝しています」(バラエティ番組スタッフ)

一躍脚光を浴びている「小物MC」たちだが、分岐点となったのはある大物芸人の引退だという。

「’11年に反社会的勢力との交際が発覚した島田紳助さん(64)です。彼の引退でMC枠に多数の空きができた。そのおかげで、有吉弘行(46)や『フットボールアワー』後藤輝基(46)ら、次世代の有望株をMCに昇格させる動きが加速したのです」(放送作家)

『チュートリアル』の徳井義実(45)や『アンジャッシュ』の渡部建(48)がスキャンダルで失脚したことにより「さらに若返りが進んでいる」と指摘するのは、キー局プロデューサーだ。

「20~30代の若手にもチャンスが出てきました。ただ、いきなりゴールデン帯のMCに起用するのは怖いので、まずは深夜帯や特番でお試しとなるでしょう。『かまいたち』は最近のキャスティング会議でMC候補に名前が挙がる筆頭。『バラバラ大作戦』の結果いかんでは、MCの仕事が急増するかもしれません」

劇団ひとり(43)は8月に発表された『日経エンタテインメント!』の「1番好きなお笑い芸人」ランキングで3位に入ったことで評価を上げている。

「局の上層部やスポンサーのお偉いさんは、この手のランキングを重視しますからね。来春以降、仕事が増えそうです」(前出の制作会社ディレクター)

いっぽう、「小物MC」の台頭で立場が危うくなっている芸人もいる。

「『ナインティナイン』は岡村隆史(50)の失言&大炎上をスポンサーが気にしていますし、高額ギャラの割に数字が取れないのが痛い。『タカアンドトシ』は放送作家・鈴木おさむ氏の推しで若くして冠番組を持ったが、最近はやや伸び悩んでおり、『小物MC』たちの勢いに押され気味です」(前出のキー局プロデューサー)

「小物MC」が大物となる日も近い!?

 

『FRIDAY』2020年10月9日号より

  • 撮影足立百合

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