ここまで進化していた「最新ドローンのヤバイ世界」

特別企画 50km先まで飛ばせる、水中撮影可能、最高時速200km、クレジットカードより小さい超小型……

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今でこそ広く一般に知られているドローンだが、ブームのきっかけをつくったのは、一人の中国人大学生だった。

「香港科技大学の学生だったフランク・ワン氏が、’06年に『DJI』というメーカーを創業。その後、’13年に発売した4枚羽のマルチコプター『PHANTOM』が爆発的にヒットし、ドローンが広く認知されるようになりました」(DJI正規代理店『セキド』の大岡聡氏)

それから10年足らず――。今では参入メーカーも増え、世界で年間400万台以上が出荷されている。超高速に超小型、ホビー用から産業用まで。最先端のドローンを一挙ご紹介!

驚異の航続距離50㎞ エアロボウイング

4枚のプロペラを装備した垂直離着陸可能な固定翼ドローン。最高速度は100㎞/hで、バッテリー1本で約40分の飛行が可能。携帯通信網を使えば最大50㎞の距離を飛行できるという驚異のドローンだ。1kgまでの荷物を運べるため離島などへの緊急輸送やカメラを積んでの測量などに活用できる。

驚異の航続距離50㎞ エアロボウイング  価格:500万円~。

時速200㎞のモンスター プライド

速く飛ぶことだけを考えて作られたドローン。徹底的にボディを軽量化させ、空気抵抗を減らしたことで、最高速度200㎞/hを実現。製作者の中矢徹氏は愛媛県松山市のラジコン開発専門店の経営者で、ラジコン全日本選手権での優勝経験もある人物。「このドローンでレースをしたい」と意気込む。

時速200㎞のモンスター プライド  価格:52,000円

空から水面に着陸 PD4–AW–AQ

空撮に加え水中写真も撮れる防水型ドローン。プロペラ下部にあるフロートにより、バランスを保ったまま水面に浮くことができる。雨天飛行も可能で、ダムの点検など水際の作業に威力を発揮する。下の写真は沖縄のサンゴ礁をモニタリング撮影したもの。

空から水面に着陸 PD4–AW–AQ  価格:未定

魚のように水中を自由自在 FIFISH

100mのケーブル(機種によっては300m)を接続し、長時間にわたり水中を自由自在に動ける。アームでモノをつかむことが可能で、4Kカメラとライトも搭載。販売する『ジュンテクノサービス』の引野潤社長は、「漁業や建設業での活用が期待できます」と語る。

魚のように水中を自由自在 FIFISH  価格:181,000円~

手のひらに載る超小型機 LUCIDA

カメラ付き最小モデル。プロペラを折り畳むとクレジットカードより小さい。フルHDカメラや安定飛行を実現する映像センサーなど、高性能機能がそのボディに詰め込まれている。

手のひらに載る超小型機 LUCIDA  価格:13,500円

夢の水素ドローンが登場 UAV Fuel Cell Power Module

水素と酸素の化学反応で発電する燃料電池を搭載した、最先端のカーボンフリードローン。機体の中心に見える円筒形の容器が高圧水素タンク。その後ろに燃料電池モジュールがある。約80分の飛行が可能。

夢の水素ドローンが登場 UAV Fuel Cell Power Module  価格:未定

純国産のハイブリッド機 AeroRange PRO

ガソリンエンジンでジェネレーターを回し、発電した電気で機体を飛ばすハイブリッド式。バッテリー式の弱点である飛行時間を延ばすために考案。ガソリンが尽きるまで、最大3時間の飛行が可能。開発した『エアロジーラボ』谷紳一CEOは、歯科医院を人に譲りドローン開発ベンチャーを立ち上げた。「全ての部品を国産で」が社長のポリシーだ。

純国産のハイブリッド機 AeroRange PRO  価格:未定

今から始めるならコレ! 本誌のオススメ ベスト3

1 小さいけれど高機能 Mavic Mini

最大シェアを誇る『DJI』の人気機種。「航空法の無人航空機に該当しない小型機ですが、GPS機能、機体安定化センサー、自動帰還機能など同社の定評ある基本性能を備えているので、これからドローンを始めたい人にうってつけです」(前出・『セキド』大岡氏)

小さいけれど高機能 Mavic Mini  価格:42,000円

2 GPS付きで安定感◎ INGRESS

182gの軽量機体にGPSセンサーを搭載。高度や位置を自動制御し、ホバリングも安定している。自動帰還機能もあるため初心者でも安心だ。カメラはフルHD画質。機体とスマホを接続して、手元でライブモニターすることもできる。

GPS付きで安定感◎ INGRESS  価格:24,800円

3 初心者も安心の安定飛行 LIVE STYLE Type-1000HD

「オプティカルフローセンサー」など安定飛行を可能にする機能を搭載しているため、初心者でも安心。機首と底面2つのカメラによる同時撮影、操縦者の顔を認識して自動追尾する顔認証機能など魅力的な機能も満載。

初心者も安心の安定飛行 LIVE STYLE Type-1000HD  価格:11,000円

ドローンが当たり前な世界はもう間近

技術の進歩や低価格の機体が増えてきたことで、ドローンの存在はますます身近になっている。人命救助、点検、測量、農薬散布など、ホビーとしてだけでなく、ビジネスの世界でもドローンの活用は始まっている。

とはいえ、ドローンブームが来ていることは知っているが、何から始めればいいのか悩んでいる人も多いはず。趣味で飛ばしたいというのであれば、まずは、上で紹介したオススメの3機体から選んでみるのもいいだろう。飛ばし方を教えてくれるドローンスクールも各地にオープンし、無料の体験会も開かれている。

JUAVACドローンエキスパートアカデミー山梨校の小澤康人校長が言う。

「趣味で飛ばしたい一般の方への教習はもちろんですが、仕事でドローンを飛ばす方に向けた専門プログラムも組んでいます。高度な操縦技術を学べますよ」

「空の産業革命」と称して、日本政府はすでにドローンの未来についての議論を始めている。’22年以降を目標に取り組んでいるのは、有人地帯での目視外飛行。つまり、人が暮らす場所で操縦者がドローンを遠隔操作するということだ。

「荷物を運ぶ物流ドローンはもちろん、人を乗せるドローンタクシーの登場も期待されています。ドローンを上手に使えば、人々がより良い生活を送れる。そんな未来がもうすぐ来ます」(雑誌『ラジコン技術』編集部の堤直樹氏)

思うままにドローンを操り、空から地上を眺める快感をぜひ一度味わってみてはいかがだろうか。

「ドローンレース」に加え、ドローンをボールに見立てた「ドローンサッカー」も登場。スポーツとしても人気が出始めている
ドローンスクールでの無料体験会の様子。子供からお年寄りまで、熟練の講師が一から教えてくれる

『FRIDAY』2020年11月20日号より

  • 取材・文桐島瞬

    ジャーナリスト

  • PHOTO(コラム内)桐島瞬

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