丸山・本並夫婦が示す「Wボケ」という新たな夫婦タレントのカタチ | FRIDAYデジタル

丸山・本並夫婦が示す「Wボケ」という新たな夫婦タレントのカタチ

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松坂桃李&戸田恵梨香、瀬戸康史&山本美月、生田斗真&清野菜名など、俳優&女優という組み合わせのビッグカップルが次々に誕生した2020年。 

俳優&女優の場合、芝居が本業であるだけに、夫婦揃ってテレビ番組に出ることはほぼないが、夫婦セットで露出する機会の多い、いわゆる“夫婦タレント”として今年、「新潮流」が生まれている。 

それは、元サッカー女子日本代表でタレントの丸山桂里奈と、夫で元日本代表の本並健治夫婦だ。元アスリート同士の夫婦というだけではない。では、何が新しいのか。

夫婦セットで露出する機会の多い、いわゆる“夫婦タレント”に、「新潮流」が生まれている ©ホリプロ

そもそもこれまで「夫婦タレント」の傾向を振り返ると、圧倒的に多かったのが、「恐妻家」パターンである。

例えば、北斗晶・佐々木健介夫婦。最初は恐妻家兼愛妻家のおしどり夫婦としてバラエティに重用されていたが、後に、穏健派に見えていた夫・健介のパワハラ問題などが報じられ、告発問題にも発展。以来、これまでとちょっと見方が変わってしまった人も多いのではないだろうか。

強くておっかない妻と、メガネでおとなしい医師の夫の組み合わせで、「おしどり夫婦」と言われたジャガー横田夫婦も同様に、後に夫の木下医師のモラハラや不倫などが報じられてしまう。

かなり類似したパターンで、書きながら冒頭からちょっと困ったなあと思っている。

また、今年2月に離婚が成立した川崎麻世&カイヤ夫婦。かつてはバラエティで見せる“鬼嫁”ぶりが話題となったが、後に長年にわたる揉め事の末、泥沼裁判になり、バラエティで多用されていた「浮気」「嫉妬」「鬼嫁」といった全てが笑えない要素になってしまった。

「おしどり夫婦」とされつつも、夫妻のパワーバランスには大きな偏りがあり、夫が妻の尻に完全に敷かれているように見えていた藤本敏史&木下優樹菜夫婦も離婚……。

一般的には「奥さんが強い方が夫婦はうまくいく」という人も多いが、タレント夫婦を見る限り、微妙な気もしてくる。

ちなみに、このパターンの大先輩として、かかあ天下+のんびり夫スタイルでスピーディなしゃべくりを見せる宮川大助・花子を思い浮かべる人もいるかもしれない。

しかし、この夫婦の場合、そもそも漫才師ということもあるが、初期は大助がたくさん喋り、花子が相槌を打つスタイルで、そこからどつき漫才になり、生傷が絶えないということで、後に花子が喋りまくるスタイルに変わった例だ。しかも、ネタを作るのは大助のほうだし、夫婦関係もかかあ天下ではないと言われる。

さらにさかのぼると、京唄子・鳳啓助がいるが、彼らの凄いところは、離婚後もコンビとして活動をつづけたこと、さらに離婚後に始まった番組『唄子・啓助のおもろい夫婦』を人気番組にしていること。

ちなみに、現在、勘違いしている人がいそうなのが、二丁拳銃・小堀裕之と、その相方・川谷修士の妻で元先輩芸人・放送作家の野々村友紀子。テレビでは、二丁拳銃をコンビで観る機会も、川谷・野々村夫婦をセットで観る機会もあまりないのに対し、野々村が夫の相方・小堀をボロクソ言う場面を観ることは多い。その二人のやりとりがしっくりきすぎていて、夫婦だと思う人もいそうだが、芸人と、その相方の妻なのだ、念のため。

2010年の結婚報告会見の様子

そうした「かかあ天下」パターン以外では、ブログなどを主戦場とするタレント夫婦もいる。

例えば、杉浦太陽&辻希美。若くして結婚しただけに、かつては「ままごと婚」とも言われた時期があったが、ブログでの幸せアピールにももはや安定感が出てきている。

ちょっと変わり種なのは、川崎希とアレクサンダー夫婦。夫が「ヒモ」であるという新しい組み合わせで、ブログは度々炎上してきたが、ひとまず幸せそうには見える。

他には、一時期バラエティに露出しまくっていたりゅうちぇるとぺこ夫婦。ポップでファンキーな見た目のわりに、口を開くと案外正論を言うまともな二人だったが、結婚し、子どもが生まれてからは、最近はあまりメディアに露出していない。ちなみに、りゅうちぇるはその後、髭が生えたりムキムキになったりしている。まだまだ“キャラ変”途上にあるのかもしれない。

こうしたパターンの他に、「不思議ちゃん」「変わり者」夫婦と分類されていそうなのが、林家ぺー・パー子夫婦。林家ぺーのエンドレスのダジャレにかぶせるように甲高く笑うパー子の「ハッハー」までで一つのネタと化しているが。しかし、実はこの夫婦、天然夫婦というわけではない。以前何度か取材した印象では、ペーは実は理論派&インテリの亭主関白で、パー子はかなり夫に気を遣っている様子だった。

2019年 安倍首相主催「桜を見る会」で

その点、平和そうなのは、声優でタレントの金田朋子×10歳年下のアスリート俳優・森渉夫婦。声もテンションも高い金田朋子は、夫婦ゲンカが多いと言いつつ、「ケンカというより、私がだらしなくてよく怒られる」と語っているように、10歳下の夫が保護者的に見守っているところがありそうな印象だ。

そして、丸山桂里奈夫婦が一番近そうなのが、おそらくこの金田×森夫婦だが、丸山桂里奈夫婦が圧倒的にすごいのは、Wボケスタイルだということ。

そもそも丸山桂里奈は、あの滝沢カレンの親友で、二人の独特な言語による会話は誰にも理解できないほどに異次元なのに、二人の中だけではしっくりと噛み合っている。

驚くべきは、そんな女性タレントとしてトップの方に君臨する天然系の実力者・丸山桂里奈が、あろうことか、夫には「しっかりしている」と評されていること。

SUBARUの発売記念イベントにおいて、記者から「家の中でもこんな感じか」と問われた際、「家の中でもずっとこんな感じです。最近、言ってることが3割か4割わかるようになりました」と語っていた本並健治。

しかし、「最近共演する方に『逆だね』と言われるんですよ。僕がちょっと天然なところがあって、彼女のほうがしっかりしているということ(認識)が広がってきている」とも語る。

なぜなら、テレビへの露出が増えてきた夫に対し、丸山は、テレビの世界での先輩として、言葉遣いや挨拶の仕方を注意しているという。それについて、丸山はこう補足する。

「私は小さいとき、近所のおじさんに言われたので」(丸山)

「近所のおじさん? それに言われてるの、俺?」(本並)

もしや天然の頂上決戦のようである。

そんな二人が『新婚さんいらっしゃい!』に出演した際には、二人のなれそめなどが語られたが、そのエピソードがなんだかチンプンカンプンなのだ。

8年前、丸山が選手、本並が監督として所属したチームで出会い、丸山は最初、「彫刻みたいな顔」と思っていたものの、チームメイトやスタッフみんなで食事に行く仲になり、今年に入って「鼻が大きいのが気になり、少しずつ好きになっていった」という。

そこで丸山の方から猛アタック。丸山がそのときの思い出として「食べている唇がすごく良いかたちをしてる。この唇をテイクアウトしたい」と思ったことを語ると、司会の桂文枝は本並に「言うてることわかります?」と質問。それに対し、本並は「わかりませんよね。家でもこんなんです。発想が凡人と違う。僕もそれを解読しながら。そこが面白い」と笑うのだ。もう、何が何やら。

恐妻家を売りにするでもなく、天然タイプを相方がやわらかくサポートするでもなく、まさかの「ピュアな天然系Wボケ」スタイルの丸山・本並夫婦。 

カオスな有様は、芸人「笑い飯」の笑いのスタイルのようでもあり、どちらも他者を否定しない、誰も傷つけない優しい笑いという意味では、ぺこぱの笑いのようでもある。 

ただし、丸山・本並夫婦の場合は、ツッコみ、まわしてくれる優秀なMCがいて初めて生きる素材ではあるが、今の時代にピッタリな夫婦タレントのカタチなのかもしれない。 

©ホリプロ
  • 田幸和歌子

    1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムを様々な媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

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