世界最小…!アフリカチビネズミの可愛すぎる萌えキュン姿
ペットとして大注目。体長3〜5㎝、体重5g 驚いたときには30〜40㎝ジャンプすることも
「当店では5~6年前からアフリカチビネズミを取り扱っていますが、ここ最近人気が高まっており、10匹ほど入荷しても、入荷通知から1週間以内には完売するんです。新型コロナが流行してからは、自宅で過ごす時間が増えたことで、これまで以上に問い合わせの数が増えています」(ペットショップ『エスキング横浜』店長の齊藤英行氏)
ピンポン玉ほどの体長で、重さは100円玉とほぼ同じ(約5g)。大きく真っ黒な瞳と細長く伸びたピンク色の尻尾(しっぽ)が可愛らしい。ハムスターをさらに小さくしたようなこの生き物は、アフリカチビネズミ。コビトハツカネズミ、またはピグミーマウスとも呼ばれる世界最小のネズミである。生物学者の富田京一氏がアフリカチビネズミの生態を解説する。
「齧歯(げっし)類でハツカネズミの仲間に属します。原産地はアフリカで、野生では主に南アフリカやジンバブエ、モザンビーク南部などアフリカ南部に生息しています。夜行性ですが、昼間も活動します。ペットとして飼う際は、カゴの中を25~30℃くらいにキープするとよいでしょう」
日本のペットショップではまだまだマイナーな存在だが、このネズミがいま、人気を集め始めているという。その理由は、世話の手軽さと繁殖能力の高さだ。
「価格が安く、当店では一匹1500円で販売しています。市販の小鳥のエサをあげればよいので世話も簡単です。小さくて場所を取らず臭(にお)いもきつくない。寿命は1~2年と短いですが、その分、多ければ約20日ごとに5~6匹ほどの子供を産むことができます」(前出・齊藤氏)
色は茶がほとんどだが、1割ほどの確率で淡いブルーの個体も生まれる。
一方、飼うのは簡単だが注意すべき点もある。齊藤氏が続ける。
「人間にはあまり懐(なつ)かず、臆病なため、いきなりカゴに手を入れたりすると驚いて逃げてしまいます。垂直に30~40㎝跳べるほどのジャンプ力があり、かつ小さいので、逃げたら捕まえるのは至難の業です。私も過去、3匹のアフリカチビネズミに逃げられてしまいました……」
コロナ禍で増えたおうち時間。珍しいネズミに癒(い)やされるのもいいかもしれない。
『FRIDAY』2021年2月5日号より
- 撮影:濱﨑慎治