元ハロプロ「こぶしファクトリー」の浜浦彩乃が女優を目指す訳 | FRIDAYデジタル

元ハロプロ「こぶしファクトリー」の浜浦彩乃が女優を目指す訳

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突然解散の経緯や元メンバーへの思い、現在の心境を聞いた

元・ハロー!プロジェクトの「こぶしファクトリー」の浜浦彩乃がワーナーミュージックに所属することになったことが、1月4日、本人のTwitterで報告された。

これはハロプロファン界隈では注目度の高いニュースだが、ご存知ない方のために、少々補足させてほしい。

こぶしファクトリーは、第57回レコード大賞最優秀新人賞も受賞したグループだ。8人でスタートしたが、メンバーが次々に離脱。5人になったところから快進撃が始まり、グループの結束力が増し、歌唱力にも磨きがかかり、アカペラにハモリ、ボイパやラップなどもこなす、アイドルとは思えないパフォーマンス力を誇るグループとなっていた。

にもかかわらず、2020年3月に突然解散を発表。メンバーはそれぞれの道を進むことになったが、なかでも多くのファンを驚かせたのは、研修生時代から「はまちゃん」「はまちゃん大佐」などのニックネームで愛されてきた浜浦が、グループ解散と同時にハロプロを卒業、フリーランスになったこと。

そこから12カ月を経て、ワーナーミュージックに「初の女優枠」として所属した彼女に、これまでの経緯や現在の思いを聞いた。

不思議ですけど、解散後のほうがこぶしのメンバー同士、すごく仲良くなっているんです!(笑)。自分でもびっくりするくらい(笑)
不思議ですけど、解散後のほうがこぶしのメンバー同士、すごく仲良くなっているんです!(笑)。自分でもびっくりするくらい(笑)

「私自身は、ハロー!プロジェクトを卒業して、普通の生活に戻るか芸能活動を続けるか悩んだんですが、今までやってきたことを無駄にしたくなかったし、支えてくれた方々にも恩返しができないまま終わってしまうと思ったので、芸能活動を続けることを決めました。 

いったんフリーランスになったのは、いろんな経験をしたかったから。11歳からハロー!プロジェクトで9年間くらい活動してきて、その中しか知らなかったので、外の世界をもっと知りたいという思いがあって。と同時に事務所も探してきたんですが、その中で自分がやりたいことと一番近かったのが、この事務所でした。別のオーディションの最終審査で落ちてしまったときに、声を掛けてくださった方のご紹介で、所属が決まったかたちです」(浜浦彩乃 以下同)

こぶしファクトリーがパフォーマンスもグループの雰囲気も1番良くなっていた時期に突然解散を決めたことには、惜しむ声が非常に多かった。きっかけは、リーダー・広瀬彩海の音大進学だったが、そこで彼女らが選んだのは「メンバーの卒業」や「新規メンバーの補充」ではなく、「グループ解散」だったのだ。

「新しいメンバーを加えてという話も出ていたんですが、新メンバーを入れてアカペラを最初から作り直すのは大変なんじゃないか、と。それに、それぞれ今後について迷っていた時期でもありました。 

アカペラという武器をグループで身に着けて成長していくことにも、どこか限界を感じていたところがありましたし、これから10年20年と、歌で勝負していけるだけの力を自分たちはまだ身に着けていないんじゃないかと。そこで、それぞれの道でいろんな経験をして力をつけてから、また再集合できたら良いよね、そのときに今よりもっと大きくなれたら良いよねと話し合いました。 

みんなこぶしファクトリーが好きで、メンバーも好きで、曲も大好きだから、『解散』という道を選んだことで、自分たちの大好きなこぶしファクトリーを残すことができたのかなと思います」

また、ハロプロで活動した9年間で一番楽しかった思い出については、こう語る。

「私はライブが一番大好きで、ライブの一体感が忘れられないです。『辛夷の花』という曲を歌うとき、お客さんのサイリウムが全部真っ白になって、みんな一緒に応援して下さる、その景色が大好きでした。ラストコンサートは無観客だったので、それを見られなかったのはすごく残念だったんですよ」

進路として選んだのが「女優」だったのは意外だが、実はこれは以前からずっと抱いてきた思いだそうだ。

「最初に舞台をやったときに、演じることが楽しいと気づいたんです。何度も主演などをやらせていただきましたが、女優をやりたいという思いはずっと変わらず、その決断が早かっただけなのかな、と。 

たぶん25歳までアイドルをやったとしても、その後は女優になっていたと思います。私は歌がずば抜けて上手というわけじゃなく、メンバーに支えられてアイドル活動ができた感覚なので、一人で歌を中心に活動していく自信がなかった。自分の成長に限界も感じていた中で、女優だったら、もっともっと表現力を磨いたり、いろんな役を演じたりすることで、自分の可能性を広げていけるかなと思ったんです」

2月17日からは、昨年も主演を務めたFrying Trip主宰の舞台『キミノタケ』が上演されるため、現在稽古中だ。と同時に、“ワーナーミュージック初の女優枠”としての様々な勉強も欠かせない。

「こぶしファクトリーの解散後から英語の勉強を少し始めていて、その後、中国語の勉強も少しやっています。本を買って勉強したり、アプリで練習したり。今はまだ単語しかわからない程度ですが、海外展開も視野に入れているので、いつかすらすら喋れるようになりたいなと思います。 

それから、コロナ禍で、いろんなドラマや映画に触れる時間がたくさんあったのは、収穫でした。もともとドラマや映画が大好きで、時間があるときには1日5本くらい映画を観ることもあるんですよ。オススメ作品は、韓国映画の『新感染 ファイナル・エクスプレス』。最近、続編の『新感染半島 ファイナル・ステージ』も出たんですが、ゾンビ系の映画なのに感動もあって、衝撃的な作品で。もう一つはサイコホラーの『エスター』。私、恋愛モノはあまり観なくて、SFやアクションモノが好きなんですが、女優としてアクションもやってみたいですね」

ところで、新たなスタートを切ったことに対して、こぶしメンバーはどんなコメントを?

「みんなすごく応援してくれています。特に和田桜子ちゃん(芸能活動は終了)は『私が一番のファンだよ。私が一番応援しているから』と言ってくれて。実は解散するとき、2020年最後にみんなで集まろうと話していたんですが、コロナ感染予防もあるので、全員では集まれず、昨年末に一部メンバーで集まって近況報告をしたんですよ。 

みんなの話を聞いたら、私も頑張らなきゃと改めて思いましたね。不思議ですけど、解散後のほうがこぶしのメンバー同士、すごく仲良くなっているんです!(笑)。自分でもびっくりするくらい(笑)。 

仕事の話し合いになると、みんな自分の意見もありますし、向上心もすごいので、ピリピリするんですけど、プライベートだとみんな楽しい話ばかりで。解散後に、より仲良くなったなあと思います。自分の弱いところも見せてきたメンバーだからこそ、今は何でも話せるし、いることが当たり前で、家族みたいな存在です」

最後に今後の目標について語ってくれた。

「女優としての目標は、『カメレオン俳優』と言われる中村倫也さんみたいに、どんな役でも演じられる女優になること。これまでは優しい役やちょっとおバカな役を演じることが多かったので、悪女や悪役をぜひやってみたいですね。 

それで、今まで支えてくださった事務所の方々にも、今所属している事務所の方々にも、恩返しできるくらい有名になりたい。初の女優枠として、オーディションなどもたくさん受け、いろんな人・作品とのかかわりを増やして、私が道を切り開いていかなければと思っています」

Flying Trip Vol.17『キミノタケ』(作・演出:春間伸一)2021年2月17日(水)~25日(木) 会場:こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ
Flying Trip Vol.17『キミノタケ』(作・演出:春間伸一)2021年2月17日(水)~25日(木) 会場:こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ
  • 田幸和歌子

    1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムを様々な媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

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