率直な発言で人気上昇!テレ朝・斎藤ちはるアナが語っていた苦悩
東京五輪・パラリンピック組織委委員会の森喜朗・前会長の女性蔑視発言について――。
「ショックというより呆れが強いなと思っちゃいました」
「テレワークはいいですね」とリモートで語る先輩社員・玉川徹氏が、コメンテイターとして必要かと問われ――。
「う~ん。たまに……」
こんな素直なコメントで人気が高まっているのが、テレビ朝日の斎藤ちはるアナ(24)だ。アシスタントを務める情報番組『羽鳥慎一 モーニングショー』は絶好調。20年度の視聴率は個人全体で5.5%、世帯では10.6%で、4年連続同時間帯(午前8時~9時55分)の民放トップとなった。独走の立役者となっているのが、斎藤アナだ。
「玉川さんをはじめコメンテーターの過激な発言が多い番組ですが、斎藤アナは冷静に対応しています。物おじすることもなく、キャスターの羽鳥さんに意見を求められればニコニコしながら短く回答する。動揺した態度を見せず常に笑顔を絶やさないので、視聴者は安心して見ていられるのでしょう」(テレ朝関係者)
斎藤アナは『乃木坂46』の1期生として活躍した、元アイドルだ。明治大学文学部を卒業後、テレ朝に入社。19年4月に宇賀なつみアナの後任として、1年目から同番組のアシスタントに抜擢された。20年1月に『FRIDAYデジタル』がインタビューした際には、当時をこう振り返っている。
〈アシスタントになった当初は緊張で本番中に脚が震え、原稿に何が書いてあるかわからなかったほどです。今でも余裕はありません。『大丈夫、大丈夫』と自分に言い聞かせ、なんとか気持ちを落ち着かせています〉
お風呂で「あ、い、う、え、お」
元アイドルという経歴からバラエティ色が濃い印象があるが、インタビューではマジメな性格がうかがえた。普段、心がけていることについてのコメントだ。
〈知らない言葉を見たり聞いたりしたら、すぐスマホにメモし時間がある時に調べるようにしています。番組が終わり夕方のニュースはすべてチェックしていますが、見方が短絡的にならないよう気をつけていますね。例えば新型コロナウイルスなら、他の報道媒体がどう報じているのかを見て多面的に考えるようにはしています。発声練習も欠かせません。お風呂に入りながら『あ、い、う、え、お』と声に出してハッキリ話せるように訓練しているんです〉
アナウンサーという仕事の難しさも痛感していた。
〈焦って早口になってしまったり、しっかり発声できなかったり……。まだまだ反省の日々です。羽鳥さんには、番組中に『落ち着いて』『ゆっくりとね』とアドバイスをもらい本当に助けられています。自分のスマホには、落ち着くための方法をメモしているんですよ。『緊張したら10秒深呼吸する』『頭の中でゆっくり原稿を復唱する』とね〉
前出のテレ朝関係者が、彼女の魅力について語る。
「多くの人はテレビカメラの前だと、自分を良く見せようとします。しゃべる内容も、自身がいかに充実しているかプラスなことばかり。場合によっては、こうした充実アピールは、コロナでガマンした生活を強いられている視聴者の反感を買いまかねません。
斎藤アナはカッコつけようとしない。言動が素直なんです。3月3日にオンエアした番組では、『孤独で死亡リスクが高まる』という特集を組みました。羽鳥さんに意見を求められ、斎藤アナは自分の弱い部分を隠さず、こうコメントしています。『コロナの影響で、私も孤独を感じます。友だちを(食事などに)誘うのは難しいのに、自分が誘われないと私ってこんなに知り合いがいなんだって……』と。
一方で、天然な部分もある。3月1日の放送で、刺身を食卓に出す際はパックから出すかが話題となりました。斎藤アナは、実家の母親はお皿に盛ると明かしつつ『私はパックのまま出しちゃう』と照れていました。理由は『お皿を洗う手間が省けるから』というもの。率直に自分の考えを伝えられるのが、好感を持たれる要因でしょう」
入社2年目で、早くも「朝の顔」になりつつある斎藤アナ。アイドル時代に培った人懐っこい笑顔と素直で発言で、番組の人気を牽引している。
- 撮影:西崎進也