幸せ過ぎで仏化するかも…?有吉弘行「気になるバランスの保ち方」 | FRIDAYデジタル

幸せ過ぎで仏化するかも…?有吉弘行「気になるバランスの保ち方」

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4月1日に夏目三久との入籍をしたことを発表し、芸能界も世間も騒然とさせた有吉弘行。 かつて「あだ名」付けで再ブレイクを果たした頃や、そこから長く「毒舌」と言われてきた頃と比べて、最近の有吉はいつもニコニコ、優しい顔になったと感じている人は多かったのではないだろうか。 

番組で共演しているマツコが「凛々しくなった。爽やかになった」などと語っていたときには、本人は「歩いてるからかなぁ」などと流していた。まさか夏目三久という存在が癒しになっていたとは。 

しかし、そうしたプライベートでの安定だけでなく、仕事の仕方においても、有吉の「仏」化が見られる気がしている。 

なぜなら、最近、有吉をテレビで観る度、ただただご機嫌な場面が非常に多いからだ。

(撮影:足立百合)

思えば、『櫻井・有吉THE夜会』(2月18日放送分)に石橋貴明が出演した際、石橋は櫻井との対談の中で「気になる芸人」の一人として有吉の名を挙げて、こう語っていた。

「有吉なんかは素晴らしいよね。戦っているよね、有吉は」「腕一本でやっている感じがするじゃん。そういった意味では、あまりつるまないし、群れないし。そういうのはすごく見ててかっこいいんだよね」

これは大まかに同感だし、その一方で、そうかな、と思う部分もある。

確かに有吉は、『有吉の壁』(日本テレビ系)などを観ると、常にフェアで、感性が研ぎ澄まされまくっていて、それでいて芸人愛・お笑い愛・テレビ愛が非常に強いことがよくわかる。

同番組で芸人が同じネタを繰り返しやると、有吉はすぐに飽きてしまうため、芸人たちは飽きられないようにアレンジを加えたり、新ネタを次々に考えたりする。結果、オンエアにのるのは、フレッシュなネタばかりとなっている。

以前、同番組の横澤俊之プロデューサーにインタビューした際、ゴールデンでのレギュラー化に対して「レギュラーでやるとしても、番組を変えるつもりは一切ない」「ダメなら中身を変えずに打ち切りに」という横澤Pらの方針に有吉が賛同し、「クイズやったり、おいしいモノを食べに行ったりするくらいなら、この番組をやめよう」と語っていたことが明かされた。

また、有吉が「なんかあるだろ、もう一言」などとスベッたネタを料理してくれるので、撮ったものをフル活用できるという話もあった(クランクイン!2020年9月30日分)。『壁』が好調を続けているのは、有吉のセンスや能力、仕事への取り組み方による部分がやはり大きいだろう。

『ロンドンハーツ』などにゲストとして呼ばれる際も、ヌルイ笑いを許さず、芸人達に対してすかさず冷静なツッコミやイジリをする役割を果たしている。『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)でも、『有吉反省会』(日本テレビ)や『有吉ゼミ』(日本テレビ)でも、しっかり求められた役割として毒舌を吐いたり、厳しい有吉を感じさせたりする。

一方、プライベートでは、後輩をたくさん引き連れて飲みに行く「軍団」スタイルは全くなさそうで、イケメン俳優なども含めて売れっ子同士で飲みに行くようなキラキラ芸能人の集いもなさそうだ。

しかし、自分の舎弟を引き連れるタイプではないものの、決して「つるまない」わけではない。

(撮影:川上孝夫/2018年撮影)

たとえば、『有吉くんの正直さんぽ』(フジテレビ系)では毎回、美味しいモノを食べて終始気ままでご機嫌な有吉の顔ばかりが見られるのだが、そこに出るゲストは近年、“友達”ばかりになっている。

「おさんぽアワード2020」として、有吉が一緒に散歩して良かったゲストの順位をつけているのだが、その順位は以下の通りだ。

1位 IKKO、2位 坂下千里子、3位 アンガールズ田中、4位 井森美幸、5位 カンニング竹山、6位 ますだおかだ岡田、7位 平成ノブシコブシ吉村、8位 ふかわりょう、9位 ビビる大木

そもそも「楽しかったゲスト」を順位付けするということ自体、他の番組では成立しないおかしな切り口だが、並ぶ顔触れは、見事に”お友達“か”お気に入り“である。

ビビる大木はもともと「同期」で、安心しきっているお友達。ビビる大木が来るときには、MC側である生野陽子アナへの声かけやフォローなども大木がやっていて、有吉はかなり勝手気ままに振る舞う姿が見られる。

また、坂下千里子井森美幸が来るときには、大いに盛り上げ、有吉を楽しませてくれるので、有吉側の若干の甘えのようなものも見られる。アンガールズ田中と平成ノブシコブシ吉村は、有吉が普段から気心の知れた芸人・タレントと合流してハワイで夏休みを過ごす『有吉の夏休み』で毎年一緒にハワイに行く仲。

田中は有吉のTwitterでもしばしば「今日の田中」として新画像がアップされ続けるくらい、ずっと一緒にいる印象がある。カンニング竹山も『夏休み』に何度も参加しているメンバーだし、竹山とふかわりょうは、しばしば有吉のオモチャにされている印象もある。

いずれにしろ、この番組では有吉は散歩して、美味しいもの食べて、笑っているだけで、「仕事」に見えない。会社の福利厚生だって、こんなに充実していない。ほとんど「おもてなし」「接待」である。

面白いのは、週替わりのゲストよりも毎回一緒に散歩している仲であるにもかかわらず、進行とお財布を開く係の生野アナとの距離が全く近くならないこと。なんなら、ゲストである大木や田中、千里子、井森などのほうが生野アナに気を遣って話しかけるぐらい……と思っていたら、有吉が女子アナと結婚したことを聞き、腑に落ちた気がした(単に馬が合わないだけかもしれないが)。

さらにゲーム・eスポーツ情報バラエティ番組は『有吉ぃぃeeeee!そうだ!いまからお前んチでゲームしない?』(テレビ東京)は、完全に趣味の世界である。

そもそも企画からして友達との遊びなのだが、タカアンドトシのトシに加えて、ここでもやっぱりアンガールズ田中がレギュラー出演しているし、井森美幸をよく呼んでいるし、フワちゃんなどもよく登場する。

ちなみに、2月25日放送分『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)に出演した友近は、間違えやすい芸能人の覚え方を紹介するというネタの中で「ゆきぽよはギャルの人、みちょぱが有吉の女」だと言い、笑いをとっていた。みちょぱ自身は有吉を「師匠」と呼んでいる。

しかし、有吉がギャル好きかというとそういうわけでもなく、いやにリラックスするのは、先の井森美幸のほか、大久保佳代子や、浜口京子など。いずれも様々な番組で共演している。

さらに、夏目三久と共演していた『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日・2011年~)時代には、視聴者から寄せられたお便りに対し、ちょくちょく毒づいていた印象があった有吉が、『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日・2017年~)としてリニューアルし、さらにコロナ禍になってからは、「家事の話」や「好きな食べ物・食べ方の話」「散歩の話」など、自分の身の周り半径5メートルくらいのちまちました話をマツコと共に語り合うご機嫌な回が増えている。

もはや芸能界を引退してしまうのではないかと思うほど、毒気の抜けた好々爺のようだと思っていたら……。

プライベートの充実はやはり大きいだろう。しかし、おそらく仕事においても、鋭い感性でのぞむ番組と、気の合う仲間とゆるゆる楽しむ番組との両輪で、自身のバランスをとっているのではないだろうか。

逆に言うと、ただの趣味に見える『正直さんぽ』や『有吉ぃぃeeeeee!』などがあるからこそ、早朝から夕方・夜まで丸一日続く過酷なロケを要する『有吉の壁』のような番組のクオリティを落とさず、キレキレのまま毎回続けていけるのだろう。

相当な仕事量をこなしつつも、番組のカラーによって緩急をつけ、遊ぶところは思いきり遊ぶ。その合理的かつ健康的な仕事のまわし方は、私たち一般人も日常で少しでも取り入れてみたいところだ。

  • 田幸和歌子

    1973年生まれ。出版社、広告制作会社勤務を経てフリーランスのライターに。週刊誌・月刊誌等で俳優などのインタビューを手掛けるほか、ドラマコラムを様々な媒体で執筆中。主な著書に、『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)、『KinKiKids おわりなき道』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』(ともにアールズ出版)など。

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