松山英樹 「今年は何が違ったのか」納得の理由 | FRIDAYデジタル

松山英樹 「今年は何が違ったのか」納得の理由

日本中が感動 アジア人初のマスターズ制覇 5月の全米プロ、6月の全米オープン、7月の全英オープンにも期待大!

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本誌’12年6月29日号にて、初々しい表情で取材を受ける松山。大学のトレーニング場で念入りにストレッチをしていた
本誌’12年6月29日号にて、初々しい表情で取材を受ける松山。大学のトレーニング場で念入りにストレッチをしていた

「最終的にマスターズでの勝利にどうつながるかを常に考えながら、日々、練習しています」

当時、二十歳(はたち)だった松山英樹(29)は、本誌のインタビューにそう答えた。

あれから約10年、見事に有言実行を果たした。松山はアジア人として初めて「マスターズ制覇」を成し遂げた。

毎年、優勝争いを期待されながら、マスターズで昨年までの最高順位は’15年の5位。今年は何が違ったのか? ゴルフジャーナリストの舩越園子氏が言う。

「’17年の夏以降、松山は1勝もできておらず、苦しんだことが勝因だと思います。勝てない時期が4年近く続き、’20年末からあれだけ拒んでいたコーチをつけるようになったことが、何よりも大きい。チームで考えられるようになったことで、精神的に楽になったのでしょう。

それまではミスをすると自分を責めていたが、マスターズでは、最終日の1番ホールでボギーを叩いても、穏やかな表情のままプレーが崩れることがなかった」

松山と言えば、パッティングが弱点だと指摘され続けてきた。それも、今回は劇的に改善されていた。

「フォ―ムが変わっていました。感性でプレーするかつてのゴルフに戻った印象です。スッと構えて、スムーズにパットするようになりました」(舩越氏)

メンタル面とパットを克服した松山にはもはや死角はない。

「練習熱心、研究熱心なので、さらに花開くと思います。グランドスラム(メジャー4大会で優勝すること)も含めて多大な可能性があります」(同前)

高校時代から松山を取材してきたスポーツライター・赤坂厚氏もこう語る。

「5月の全米プロ、6月の全米オープンは、過去に優勝争いを経験しています。自信をつけた今なら、当然のように優勝が期待できるでしょう。7月の全英オープンも同様です。まだ29歳。ゴルフでは、40代のトッププロが大勢いますから、メジャーで何勝もできる可能性があります。

また、東京五輪に出場すれば、日本の芝に慣れているうえ、ジュニア時代からプレーしている霞ヶ関CC(埼玉県)が会場ですから、金メダルも十分狙えます」

恩師である東北福祉大学ゴルフ部監督の阿部靖彦氏はこうエールを送る。

「松山に会ったら、まず『おめでとう』と言いますが、『まだ10年帰ってくるな』とも伝えます。彼もいまは嬉しさでいっぱいですが、1週間経てばそれも終わっていますよ。もう次の試合を考えていますし、松山ほど向上心を持っているオトコはいません。毎日、遅くまで練習を続けてきました。これからもそうでしょう」

かつてFRIDAYの取材に「自分からゴルフを取ったら何も残らない」と語った。松山はこれからも世界で勝ち続けるだろう。

’11年1月、東北福祉大1年の時、初出場となるマスターズの招待状を披露
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クラブハウスをかたどったマスターズのトロフィーを手にする。松山がこんな無邪気な笑顔を見せるのは珍しい
クラブハウスをかたどったマスターズのトロフィーを手にする。松山がこんな無邪気な笑顔を見せるのは珍しい

『FRIDAY』2021年4月30日号より   

  • 写真小檜山毅彦(1枚目) 時事通信(2枚目) EPA=時事(3枚目)

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