石原さとみは苦戦?結婚後「成功した女優&つまづき女優」の違い | FRIDAYデジタル

石原さとみは苦戦?結婚後「成功した女優&つまづき女優」の違い

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ドラマ『恋はDeepに』で共演した石原さとみと綾野剛。今年3月撮影
ドラマ『恋はDeepに』で共演した石原さとみと綾野剛。今年3月撮影

石原さとみ(34)の結婚後初となる主演ドラマ『恋はDeepに』(日本テレビ系)が、苦戦している。初回こそ10.5%と二ケタを記録したものの、翌週は一気に下降。4話を終えて8%台をウロウロしている状態だ。

不調の原因は、石原が結婚したことによるファン離れという声もある。が、ネット上のコメントを調査すると全く違うようだ。

「相変わらず見た目は文句なしに可愛い」、「石原さとみはやっぱりすごいなぁ」など、その実力に対する評価に変化は見られない。

一方で、「相変わらずおっちょこちょいで忙しく働く女性役。ぶりっこキャラがもう似合わなくて見ていられない」、「落ち着きなくキンキン声で話す女の子、といつも演出が同じ。結婚もしたし、もう少し大人のラブストーリーに挑戦してみても良かったのでは?」と、演じるキャラのワンパターンさを指摘する声が大量に見られた。

彼女の「何をやっても石原さとみ」ぶりは、これまでも指摘されていた。が、今回は結婚してから最初の連ドラということもあって、その指摘がこれまで以上に手厳しくなっている。

実は女優にとって、結婚後のドラマ選びはその後の女優人生を左右することがある。なぜなら私生活のイメージとあまりにかけ離れた役を演じると、「実際は幸せなくせに」と嫉妬を買ったり、「もうそういう役は無理があるでしょう」などと視聴者が興ざめしたりするからだ。そのため多くの主演クラス女優は、結婚後は慎重に作品選びをしている印象がある。

そこで、結婚後の役選びで成功している女優、ややつまづいてしまった女優を挙げてみたい。

<つまづいた女優>

杏(35)

2015年に俳優の東出昌大(33)と結婚し、翌年に双子を出産した杏。その直後に主演を務めたドラマが『偽装不倫』(2019年/日本テレビ系)だ。これは、婚活に失敗続きのモテないアラサー女性が、既婚のふりをしてイケメンカメラマンと恋をする、という物語。

が、今でこそ壮絶な不倫騒動の末、東出と離婚した杏だが、この頃は「憧れ夫婦」の1位に輝くほどの幸せ絶頂期。それゆえ「幸せオーラがにじみ出てるからおひとり様にコンプレックスがある女性に見えない」「杏が婚活に疲れた女性って、さすがに無理がある」といった意見が噴出。それまでコメディエンヌの評価が高かった杏だが、視聴率も1ケタと2ケタの間を行ったり来たり。結果的に、彼女のコメディエンヌとしての能力にも疑問符がつくという、イタい選択ミスとなってしまった

菅野美穂(43)

2013年に俳優の堺雅人(47)と結婚後は、比較的慎重な役選びをしていた印象のある菅野。それゆえ結婚したこと、母になったことが、女優への評価に影響している印象はほとんどなかった。が、少し気が緩んだのか、今年、久々に主演として出演した連ドラ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)はミスチョイスだったようだ。

菅野が演じたのは、オタクで恋愛に興味がない娘を心配する恋愛小説家、という役柄。しかし、母だけど少女のように無邪気で可愛らしく、編集者や幼なじみなど多くの男性からモテモテ、という設定はさすがに無理があったよう。

「ステレオタイプのキャピキャピ演技」、「友達親子感を出すためだろうが、さすがにもうぶりっこ演技はツラい」とネガティブコメントが多勢に。視聴率も第2話以降は一度も2ケタを超えることがなく、菅野にとって失ったものが大きい作品となってしまった。

<成功した女優>

北川景子(34)

結婚後も変わらず、というより、むしろ風格が増したのが、2015年に歌手でタレントのDAIGO(43)と結婚した北川景子だ。主演ドラマはどれも高視聴率を獲得。主演映画も高い興行成績を収めるなど、死角は見当たらない。が、彼女の結婚後の出演作品を見てみると、実は入念な戦略がなされていることに気付く。というのも彼女は結婚後、一切と言っていいほど恋愛作品に出演していないのだ。

北川が結婚直後に主演を務めたのは、不動産業界を舞台としたドラマ『家売るオンナ』(2016年/日本テレビ系)。ここで彼女は、無表情に「私に売れない家はありません!」と言い放つ不気味な不動産屋・三軒屋万智を演じ、これが大ウケする。

その後ドラマはスペシャル、パート2と作られ、北川の代表作の1つとなった。他にも彼女は映画『スマホを落としただけなのに』や『約束のネバーランド』など、私生活とリンクしないミステリーやサスペンスものを中心に出演しており、今のところその幸せぶりが反感につながる気配は全くない。まさに、戦略勝ちといえる作品選びだ。

吉瀬美智子(46)

人気モデルだったものの、女優デビューは30代と遅いスタートを切っている吉瀬美智子。が、その後順調にステップアップし、35歳のときには『ハガネの女』(2010年/テレビ朝日系)で初の連ドラ単独主演も成し遂げている。が、主演はその1本のみ。その後、結婚、第一子出産のために女優活動を休止。復帰第一作に選んだのが、あの大論争を巻き起こした『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年/フジテレビ系)だ。この作品で吉瀬は、多くの男性と不倫を重ねる淫らな金持ち妻を熱演した。

吉瀬といえば、モデル出身ならではの“高値の華”感あふれる容姿が憧れの的だ。しかも当時は、会社経営者の夫(2021年に離婚)とかわいい子供に囲まれ、ハイソなセレブ女優というイメージが強かった。それを全てかなぐり捨てるかのような、少々安っぽいエロスな役への挑戦。危険な賭けであったと思うが、視聴者はそこに彼女の本気度を感じ、逆に好感を抱いた。当時は、まだまだいつ失速してもおかしくない不安定な立ち位置にいた彼女だったが、この作品を機に、完全に美しき個性派女優として定着した。

篠原涼子(47)

2005年に俳優の市村正規(72)と結婚。その後2人の子供をもうけた篠原涼子の場合、演技力の高さがケタ違いゆえ、結婚や出産といったプライベートが作品への評価に影響する、といった次元にはいないと言っていいだろう。が、あえてここで名前を挙げたのは、彼女が、私生活とは正反対の恋愛キャラを演じて成功した、稀有な女優だからだ。

2人目の子供を出産した直後に篠原が出演したのは、2013年に放送され社会現象となった『ラスト♡シンデレラ』(フジテレビ系)。このドラマで篠原は、リアルおひとり様にケンカを売るかのように、素顔と180度違うモテない独身アラフォー女性・桜を演じた。しかも恋のお相手は15歳も年下の男子。そのため放送開始当初は、「もう胸キュン役はイタい」、「二児の母なのに、恋に不器用とか言われても……」などと否定的な視線が注がれていた。

が、回を重ねるにつれ評価は激変。篠原の演技力の高さに、素の彼女がどんな女性かなど全く関係なくなり、桜に感情移入し胸キュンする女性が続出した。最終的に篠原は、その年の「ザテレビジョンドラマアカデミー賞」主演女優賞を獲得。ドラマの舞台となったロケ地は、聖地巡礼で訪れるファンで溢れたほどの大ヒットとなった。

このように、高い演技力さえあれば、結婚しようがしまいがその評価が変わることはない。しかしそこまでの能力がある女優は、当然だが一握りだ。それだけにやはり、結婚後の作品選びは重要な戦略要素と言えるだろう。

果たして苦戦を続ける石原さとみの今後はどうなるか。まだまだドラマは中盤に差し掛かったばかりだけに、挽回のチャンスは十分に残されているが……。

  • 取材・文奈々子

    愛媛県出身。会社勤務を経てフリーライターに。女性誌や週刊誌でタレントのインタビュー、流行事象の分析記事を扱う他、連ドラ、話題の邦画のチェックは欠かさない。雑誌業界では有名な美人ライターだ

  • 撮影近藤裕介

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