米国を追い詰める「悪魔の兵器」マイクロ波攻撃の恐ろしすぎる威力 | FRIDAYデジタル

米国を追い詰める「悪魔の兵器」マイクロ波攻撃の恐ろしすぎる威力

キューバ、中国、ヨーロッパほかで計130人以上の米外交官らが謎の頭痛やめまい、耳鳴り被害に 気づかないうちに脳神経にダメージを与える――

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キューバのハバナにある米大使館。’16年11月以降、ここでスタッフら20名以上が原因不明のめまいや頭痛、吐き気に襲われた 写真:AP/アフロ

今、米国の外交官らが謎の脳損傷を受ける事態が相次いでいる。

’16年11月以降、キューバのハバナにある米大使館のスタッフやその家族20名以上が、原因不明のめまいや頭痛、耳鳴り、吐き気などに襲われた。「ハバナ症候群」と名付けられたこの症状によって、一部のスタッフは長期療養や早期退職を余儀なくされた。これ以降、米国人外交官やCIA高官を中心に、世界各地で同様の症状を訴える人々が急増。その数は現在、130名以上に上っている。

「’17年、CIA幹部がロシア・モスクワのマリオットホテルに滞在中、夜中に強烈なめまいに襲われました。’18年にも、中国・広州にある米総領事館の職員が夜間に異常なノイズを耳にし、直後に吐血。飼い犬も体調不良に陥った。’19年には当時の国家安全保障補佐官の助手がロンドンで同様の症状を訴えました。

米国内でも、’19年にCIA本部のあるバージニア州で、連邦政府のスタッフが心当たりのない激しい頭痛に襲われたほか、’20年11月には、ホワイトハウスに出入りしていた国家安全保障会議のメンバー2名が吐き気を訴えています。診断の結果、被害者はいずれも脳にダメージを負っていたことが明らかにされています」(全国紙国際部記者)

この事態を受け、今年4月、米国では上下両院の軍事委員会が調査を開始した。現在のところ、これらの症状は『マイクロ波兵器』によるものと推定されている。いったい誰が何のためにマイクロ波を照射したのか。

「もっとも関与が疑われているのはロシアです。ロシアは’50年代~’70年代にかけ、モスクワの米大使館に向けてマイクロ波を照射し、50名近くの職員に健康被害をもたらした前科もある。現在も、自国で暗躍するCIAや米国の外交政策に対する牽制目的で同兵器を使用している可能性は十分にあるでしょう。

また、インド軍は否定しているものの、中国軍がインドとのヒマラヤ国境地域で同兵器を使用したという報道もあり、中国でも実用化が進んでいると見られます」(国際ジャーナリスト・山田敏弘氏)

マイクロ波兵器の仕組みについて、ダラス環境医学センターで電磁波の人体に対する影響を取材した大久保貞利氏はこう解説する。

「マイクロ波攻撃に使用されるのは、300MHzから100GHz程度の波長の短い電磁波です。マグネトロンと呼ばれる一種の真空管装置で発生させることができ、この装置は電子レンジや医療用機器にも利用されています。

電子レンジで動物を加熱したら死んでしまうのと同様に、マイクロ波を人間が直接浴びると、人体に多くの害が及ぼされます。頭痛、めまい、耳鳴り、疲労感、皮膚の痛みなど35種類もの症状が確認されています。これは細胞内の水分が一気に加熱されることによるものです。

以前、米軍の兵士がマイクロ波と同様の高周波で通信を行う巨大なパラボラアンテナの前に数時間立っていたところ、数日後に亡くなってしまったことがありました。遺体を解剖すると、内臓が煮えていたそうです」

マイクロ波は目に見えず、外傷も残らない。この特性から、戦場以外でもさまざまな目的で使用される可能性が高いという。

「電磁波や音波など、目に見えないエネルギー体を使用した兵器のことを総称して『指向性エネルギー兵器』と呼び、日本を含む世界中で開発が進んでいます。技術が進歩すれば、電磁波を当てるだけで敵の艦艇やミサイルの機能を破壊することも可能になる。

軍事防衛の面からも注目されており、実用化が急速に進んでいます。戦闘以外でもっとも考えられる用途としては、デモ隊などの暴徒鎮圧。微弱なマイクロ波でも、浴びると3秒程度で身体に強い痛みを覚え、軽いやけどを負います」(元海上自衛隊幹部)

現在、米国ではマイクロ波攻撃に関するさらなる調査が行われているとともに、CIAでもマイクロ波兵器への対応を専門とした部隊が設置され、問題への迅速な対処が急がれている。遠方から脳神経にピンポイントでダメージを与える「悪魔の兵器」に対抗手段はあるのだろうか。

米軍所有のマイクロ波兵器。軍事用車両上部に電磁波照射板が設置されている。現在は小型化が進んでいる

「FRIDAY」2021年6月11日号より

  • 取材・文桐島瞬写真AP/アフロ

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