動物園広報も驚嘆…!1日で撮影できた「パンダの全授乳シーン」
「授乳シーンはレアでなかなか撮れないんですよ。持ってますね!撮りに来られても、思ったような絵が撮れずに帰られる(報道の)方もいらっしゃいますから」
撮影取材時にこう声をかけてくれたのは、和歌山県白浜町のテーマパーク、アドベンチャーワールドの広報課、松本実夏さんだ。
今年5月『アドベンチャーワールドが史上初めて日本人スタッフだけで挑んだパンダの出産』の企画取材で同園を訪れた。この日は、昨年11月22日に誕生したジャイアントパンダの楓浜(ふうひん)の授乳シーンのほか、親子で戯れる姿や、母親の良浜(らうひん)の真似をして竹を噛む楓浜、さらに父親の永明(えいめい)の豪快な食事シーンや勇猛に歩く姿をカメラに収めることができた。
ただ、当時は授乳シーンの撮影自体が簡単ではなかったことを、あとで知ることになった。松本さんと同じ広報課の長谷川穂波さんはこう明かす。
「この時期は、私達でも授乳シーンに出会うことはあまりありませんでした。撮影に来ていただいた生後6ヶ月目は、授乳時間が昼間だったり夜間だったりと不安定でした。いまは親子別々に夜間を過ごし、朝に出会って授乳するといったルーティンになっていますので、開園前に撮影できる広報スタッフや取材の方であれば、授乳シーンの撮影はできると思います」
同園はSNSで動物たちの日常を配信しているが、とりわけ楓浜を主役にした毎日投稿は大人気である。
動物撮影はプロ用機材を用いて、広報課の数名が日替わりで担当している。撮影時間は30分から数時間に及び、何百枚もの写真の中から厳選される。さらに報道や番組素材用のほか、ポスターなどの撮影も手掛けている。それら写真や動画のクリエイティビティはプロ顔負けである。
各方面向けに公表された『楓浜のお名前発表』の写真は、「カワイイ!」と話題になった。撮影した長谷川さんはパンダを撮影するコツをこう語る。
「瞳の中に光を入れると、生き生きとした写りになります。小さいときは耳がねて白いまるになってしまいますので、耳が見える角度を狙います。大人のパンダは葉っぱをまとめきり、手で握ったところからシャッターを切り始めると、顔の横で手を握った可愛い絵になります。動物撮影はレンズ交換をしている間に、シャッターチャンスを逃すことがありますので高倍率ズームが便利です」
動物園のスタッフが撮影しSNSで配信される動物たちの日常は、コロナ禍で現地に行くことができないなかでも、身近に感じられグッと親しみやすい。
楓浜も2ヶ月後の11月には1歳を迎える。まだまだ甘えん坊な赤ちゃんパンダの楓浜と、愛情をたっぷり注ぐお母さんパンダの良浜。仲良くじゃれあう親子の姿から目が離せない。
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コクコク
ゴクゴク
プハー!!
ヨシヨシ
ハミハミ
ヨカッタ、ヨカッタ
「またねー」
- 撮影:菊地弘一
- 写真提供:アドベンチャーワールド(撮影:長谷川穂波さん)