<p><span class="strongInContent">トラブルの裏で蠢いた３人の正体</span></p>
<figure id="attachment_226828" aria-describedby="caption-attachment-226828" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="bc6b8e13"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/01/IMG-0259.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-226828" class="wp-caption-text">昨年７月31日、高級すき焼きに舌鼓を打つ千葉とＡ氏。この２日後に二人とも発熱。食事会参加者のうち、８人がコロナに感染した</figcaption></figure>
<p>ここに一枚の写真がある。</p>
<p>中央で陽気にサムズアップしているのは、銀幕の大スターで日本アクション界の礎(いしずえ)を築いた千葉真一（享年82）である。</p>
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<p>テーブル中央に見えるのは最高級の霜降り肉。この日千葉は、運転手兼マネージャーのＡ氏と都内の知人宅を訪ね、すき焼きパーティを行っていた。</p>
<p><span class="strongInContent">「自宅が君津市（千葉県）と遠いので、千葉さんは１〜２時間滞在して帰る予定でしたが、興に乗ったのかマジックカードで遊んだりして、深夜11時ごろまで会食を楽しんでいた」（参加者）</span></p>
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<p>昨年７月31日のことである。</p>
<p>だが２日後の８月２日、千葉とＡ氏は揃って発熱。８月４日にすき焼き会の参加者宛てに千葉から〈やはりＡさん（メールでは実名）から貰ったようです。今38.8度の熱です、ＰＣＲ検査に行こうと考えてます〉というメールが届いた。</p>
<p><span class="strongInContent">「なぜ〈やはり〉かというと、すき焼き会の日、Ａは何度も『体調が悪い』とコボしていたからです。結局、あの場にいた15名のうち私を含めた８名が新型コロナに感染しました。クラスターでした。私はイベルメクチンを飲んで一命を取り留めました。Ａは38度の熱が出た日に抗原検査のキットを６個も買い求めていましたが、千葉さんにキットを渡していなかった。それを知って、慌てて千葉さんにメールを送りましたが、もう連絡は通じなくなっていました」（別の参加者）</span></p>
<p>ＰＣＲ検査で陽性となった千葉は自宅療養の後に入院したが、８月19日に急逝。</p>
<p>だが、彼の死で悲劇は終わらなかった。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="「子供たちの対立」"></div>
<p><span class="strongInContent">「億単位の借金があること、どの寺に納骨するかで遺族がモメていることなど、トラブルが次々と発覚したのです。なかでも女性週刊誌やワイドショーの格好の餌食となったのが千葉の子供たちの対立です。遺骨を巡ってきょうだい関係が断絶。四十九日法要を別々に開催する事態に発展しました」（芸能ライター）</span></p>
<p>千葉には野際陽子との間に生まれた長女・真瀬樹里(まなせじゅり)（47）と、’96年に再婚した一般女性Ｔさんとの間にもうけた長男・新田真剣佑(あらたまっけんゆう)（25）と次男・眞栄田郷敦(まえだごうどん)（22）という３人の子供がいる。彼らが姉弟に別れて、骨肉の争いを繰り広げている、というのだが――。</p>
<p><span class="strongInContent">「一家断絶は作られたストーリーです。絵を描いている黒幕の一人がＡなのです」</span></p>
<p>そう憤(いきどお)るのは、千葉の所属事務所『アストライア』代表の鈴木哲也氏。千葉が亡くなるまで、鈴木氏は十数年にわたって苦楽を共にしてきた。１月22日に予定されていた「偲(しの)ぶ会」（樹里主催。コロナ感染拡大により延期）が終わるまでは、と沈黙を守っていた鈴木氏が、トラブルの裏で蠢(うごめ)いていた黒幕の正体を告発する。</p>
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<h2>最期を看取ったのは&#8221;他人&#8221;</h2>
<p>鈴木氏によると、黒幕はＡ氏と『ジャパン・アクション・クラブ』（ＪＡＣ）幹部のＢ、千葉のタニマチＣの３人だという。</p>
<p><span class="strongInContent">「Ａは10年ぐらい前に別業界から来た人で著作権に詳しく、『僕があなたの著作権を守ります』と千葉さんに接近してきた。怪しい案件でも千葉さんが乗り気なら、『いいですね〜』と後押しするイエスマン。近年は真剣佑に肩入れしていて、彼の窓口にもなっていると聞きました。ＢはＪＡＣの14期生で堤真一（57）らと同期。千葉さんの太鼓持ちをしてＪＡＣの幹部になった男です。Ｃは千葉さんに仕事を回したり、イベントを仕切ったりしていたタニマチ。ＡとＢもＣに可愛がってもらっていました。</span></p>
<p><span class="strongInContent">ここから先は推測ですが、千葉さんを失った３人が次に寄る辺としたのが、真剣佑と郷敦だった。兄弟より20歳年長でモノ言える樹里さんは邪魔だったのでは」（千葉の友人）</span></p>
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<p>千葉が亡くなったその日から、鈴木氏は３人の「異様な動き」を目撃していた。</p>
<p><span class="strongInContent">「８月19日の昼頃、病院の方から『危篤だから家族を呼んでください』と言われたＡが連絡したのはＢ、真剣佑と郷敦、そして彼らの母親Ｔさん。樹里には連絡しなかった。樹里はＢから『たぶん今日は大丈夫だと思う』というニュアンスの報告を受けていたから、仕事をしていて間に合わなかった。</span></p>
<p><span class="strongInContent">真剣佑は撮影で海外、Ｔさんと郷敦は遠方にいたので仕方ないですが、都内にいた樹里は父の死に目に会えたはずなのに、最期を看取ったのはＡとＢという〝他人〟でした。Ａは私にも連絡をせず、私はメディアからの問い合わせで死を知りました」</span></p>
<p>翌20日、千葉は荼毘(だび)に付されたが、そこでも鈴木氏は異変に気付いた。</p>
<p><span class="strongInContent">「火葬場に樹里がいないんですよ。Ｂに聞いたら『仕事で来れないねん』と言う。そんなバカなと思って本人に確認したら『コロナで骨は拾えない。家でお骨を受け取るだけだから、来てもしょうがない』とＢは樹里に伝えていた。親族でもないＢが骨を拾っているというのに。よく見れば、Ｃが位牌を持って歩いていた。郷敦は仕事のため最後まで残れず、火葬を仕切っていたのはまたも〝他人〟ばかりでした」</span></p>
<p>訝(いぶか)る鈴木氏を、さらなる衝撃が襲った。家族に無断で戒名が発表されたのだ。戒名をつけたのは、Ｃが千葉に紹介した住職だった。これはただごとではない――鈴木氏はすぐに動いた。真剣佑たちの母親Ｔさんと樹里を会わせたのだ。</p>
<p><span class="strongInContent">「火葬の少し後にセッティングしました。会うなりＴさんは、『私に会いたくないと言っていると聞いていた。避けられていると思っていた』と打ち明けた。樹里は『私もです』と答え、二人は固く抱擁しました。Ｔさんは『樹里さんにすべてお任せする。あなたが喪主になるべきだし、法要を仕切るべきだと思う。真剣佑と郷敦も同意している』と言いました」</span></p>
<p>千葉の遺骨は君津の自宅にあったが、喪主となった樹里が「ひとりじゃ、パパが寂しいから」と持ち帰った。合意の上だったが、女性週刊誌では「遺骨バトルで四十九日法要が２回」「新田真剣佑　いまだに遺骨に会えぬ日々」と叩かれた。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="遺骨との面会を「辞退」"></div>
<h2>遺骨との面会を「辞退します」</h2>
<p><span class="strongInContent">「最初に断っておきます。遺骨と面会しなかったのは真剣佑側の意思です。海外で撮影していた真剣佑が帰国した後、Ｂが『真剣佑と骨を会わせてやれよ』と私に言ってきた。樹里が取り仕切る四十九日法要の前にＣ主導の四十九日法要が行われることがわかっていたので、Ｂに遺骨を渡せばＣの四十九日法要に持っていかれたり、勝手に分骨されたりするリスクがあると感じた。</span></p>
<p><span class="strongInContent">そこで樹里と話して、『いまは四十九日法要の準備などで時間が取れないから、法要後にスケジュールを調整して、真剣佑が会いに来るか、樹里が持っていく』という条件つきでＯＫを出しました。ところが、真剣佑は弁護士を通じて『今回は辞退します』と言ってきたのです」（鈴木氏）</span></p>
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<p>真剣佑が海外を拠点にしていることもあって意思疎通がスムーズにいかない面はあれど、姉弟の間に断絶はない。つまり、真剣佑や郷敦以外の何者かが、彼らの意思とは真逆の記事を女性週刊誌に書かせていたと、鈴木氏は言うのである。</p>
<p>渦中のＡ氏を直撃すると、すき焼き会の日に体調不良だったこと、千葉に抗原検査キットを渡さなかったこと（理由は自身の発熱）、樹里と鈴木氏に危篤の連絡をしなかったことを認めたうえで、「樹里さんが『火葬はお任せします』と我々に言ったんですよ」と反論した。</p>
<p><span class="strongInContent">「千葉さんが逝去する直前だったかな、住職が病院に来られて、少し遅れてＣさんも到着したんですが、亡くなったときにはもう戒名がついていました。生前、千葉さんと打ち合わせをされていたんですね。その後、樹里さんも来ましたが、戒名について何も言ってなかった。</span></p>
<p><span class="strongInContent">それが四十九日法要のあたりから『（戒名の件は）聞いてない』と言い出して、別の戒名をつけた。遺骨の件も樹里さんが『（四十九日法要が終わる）10月８日まで待って』と言うから真剣佑は待っていたのに、『渡さない』となった。それで決裂したんです。樹里さんは野際家の人で、千葉さんは前田家の人（本名・前田禎穂(さだほ)）。前田家が優先されます。</span></p>
<p><span class="strongInContent">そこを樹里さんもわきまえていて、前田家の長男・真剣佑が撮影を終えて帰国するまでの間だけ、骨を預かるのだと思ったから了承したのに、反故(ほご)にした。『なんで野際家が！』と周囲もバンバン文句を言い始めましたよ」</span></p>
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<p>だが、当の前田家親族はこう憤った。</p>
<p><span class="strongInContent">「前田家親族も火葬に参加できていません。Ａさんから連絡がなかったからです。千葉は亡くなる寸前まで映画やドラマの話をしていました。自分が死ぬなんて思ってなかった。戒名を事前につけていたなんて考えられない。だから樹里ちゃんと相談して、こちらはこちらで戒名を発表したのです。樹里ちゃんが『火葬はお任せします』と言うなんて、もっとあり得ない。自分のお父さんが亡くなっているんですよ？　我々親族は樹里ちゃん側の法要に参加しました。Ａさんたちも法要をしたようですが、千葉がいいように使われているとしか思えません」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="「よくもそんなことを…」"></div>
<p>Ａ氏の反論を聞いた鈴木氏は「呆れます。よくそんなウソをつけますね」と深いタメ息をついた。今回、すべて証拠をもとに発言しており、３人の出方によっては、さらなる攻勢に出るという。</p>
<figure id="attachment_226825" aria-describedby="caption-attachment-226825" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="1c70f46d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/01/15444484994347.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-226825" class="wp-caption-text">千葉が知人に送ったメール。Ａ氏からの感染を示唆しているが「千葉さんは７月29日の時点で喉の調子が悪いと言っていた」（Ａ氏）</figcaption></figure>
<figure id="attachment_226868" aria-describedby="caption-attachment-226868" style="width: 1751px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5a7aaced"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/01/img001-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-226868" class="wp-caption-text">Ａは自身が発熱した８月２日に抗原検査キットを６個手配するも、千葉には届けなかった</figcaption></figure>
<figure id="attachment_226826" aria-describedby="caption-attachment-226826" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3fe1e637"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/01/aflo_14308694.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-226826" class="wp-caption-text">’11年、LAの国際映画祭で表彰された千葉と樹里。親子で殺陣を披露して会場を沸かせた</figcaption></figure>
<figure id="attachment_226824" aria-describedby="caption-attachment-226824" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="99e7152e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/01/6SH_7143_original.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-226824" class="wp-caption-text">「お別れの会」では真剣佑（右）と郷敦との親子３ショットが散見されたが、樹里の写真は見当たらなかった</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2022年2月11日号より</p>


Globe Photos/アフロ（4枚目）　蓮尾真司（5枚目）

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