結成40周年!高崎晃が語った「LOUDNESS創生秘話」 | FRIDAYデジタル

結成40周年!高崎晃が語った「LOUDNESS創生秘話」

B’z、奥田民生、聖飢魔IIにリスペクトされる日本初のヘヴィメタルバンド デビューはアイドル、いま明かされるBOØWYとの接点とは?

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(たかさき・あきら) ‘61年、大阪府大阪市生まれ。中学生のときにギターを始める。日本ヘビメタ界の先駆者
(たかさき・あきら) ‘61年、大阪府大阪市生まれ。中学生のときにギターを始める。日本ヘビメタ界の先駆者

「日本人としてはじめて世界で通用したバンドとも言われますが、自分たちをすごいと思ったことはないんです。上には上がいるわけですから」

そう語るのはヘヴィメタルバンド『LOUDNESS』のギタリスト兼リーダーの高崎晃(60)。‘81年のデビュー以降、40枚以上のアルバム、400以上の楽曲を発表。『B’z』『聖飢魔II』、奥田民生(56)ら日本のロック界を牽引する大物アーティストたちからリスペクトされるレジェンドだ。昨年末に発表した結成40周年記念アルバム『SUNBURST〜我武者羅』はオリコンデイリーチャート1位を記録。そんな高崎がロックに生きた40年間の軌跡を語った。

高崎の目はいまだにバイタリティに溢れている
高崎の目はいまだにバイタリティに溢れている

高崎は『LOUDNESS』を結成する以前、16歳のときにバンド『レイジー』で一度、メジャーデビューしている。

「アマチュア時代の1977年、『レイジー』は朝日放送の番組『ハロー・ヤング』に出演したんです。そこでイギリスのハードロックバンド『ディープ・パープル』の名曲『BURN』を演奏したら、かまやつひろしさん(ムッシュかまやつ・享年78)にスカウトされました。

ところが、当時の日本にはロックバンドを売り出す手法が確立されていなかった。僕らは歌って踊れるアイドル・バンドとして売り出されたんです。自分たちは欧米のアーティストたちのような本物のロックをやりたかった。デビュー当時は若干、不本意な部分もありました」

デビューから数年後、ビジネスサイドのスタッフとして直木賞作家の伊集院静(72)に出会い、転機が訪れる。伊集院は作家になる以前はCMやコンサートの演出・宣伝を手掛けており、『レイジー』のプロデュースにも参画した。

「僕らの『本格的なロックをやりたい』という意向を受け入れてくれて、収録曲のほとんどをオリジナル楽曲で固めたアルバム『宇宙船地球号』を作ることになりました。さらに『レイジーがヘヴィメタル宣言をした』という宣伝イメージを打ち出してくれた。そのおかげでバンドに対する印象も少しずつ変わっていきましたね」

高速タッピングは世界一との呼び声も
高速タッピングは世界一との呼び声も

しかし、ビジネス上のトラブルやメンバーの方向性の違いから『レイジー』は解散の道を選ぶ。高崎はヘヴィメタル宣言を継承すべく、『レイジー』のドラマー樋口宗孝らともに『LOUDNESS』を結成したのである。

「世間的には『アイドルだった2人がロックをやりはじめた』という印象だったんじゃないかな? でも、一部の音楽ファンは期待を寄せてくれました。デビューの前後、欧米では『ヴァン・ヘイレン』『アイアン・メイデン』『デフ・レパード』といった新世代のハードロック/ヘヴィメタルバンドがたくさん登場していたので、『やっと日本からも本格的なバンドが誕生する』という捉え方をされた。実際、’81年に浅草国際劇場(現在は閉館)で行ったデビューライブは、3千枚のチケットが売り切れました。ここから日本のヘヴィメタルの歴史が始まったと言う方もいます。光栄なことです」

デビュー時、バンドが所属したのは’90年代に『ZARD』『大黒摩季』らを輩出した音楽事務所『ビーイング』だった。

「当時のビーイングには『BOØWY』もいた。まだバンド名を『暴威』と名乗っていた時代だったと思う。その頃は事務所が六本木にあったので、六本木通りを歩いているときに何度かメンバーに会いましたよ。最初期の『BOØWY』はメンバーが5人だったんだけど、そのうちの誰かの弟が僕らのファンだって話も聞いたりしました。あと『ザ・トラブル』(後の『THE 虎舞竜』)の連中ともすれ違った記憶もありますね」

その後、『BOØWY』は日本のロック界に数多の爪痕を残した。『LOUDNESS』が目指したのは世界進出することだった。

’83年7月9日、高崎はメンバー、マネージャーの5人だけで米国に乗り込む。ロサンゼルスとサンフランシスコでライブを行うためである。それは当時の日本の音楽シーンでは過去に例のない前代未聞の”事件”だった。

【後編】「高崎晃が明かす『メタリカからスカウトされた日』『海外進出の舞台裏』」に続く

最新アルバム『SUNBURST~我武者羅』が発売中
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最新アルバムは全曲の作詞、作曲を手掛けた高崎晃がプロデュースしている
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  • 写真濱﨑慎治、カタナミュージック提供
  • 取材・文尾谷幸憲

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