開幕9連敗の矢野阪神タイガースが犯した「5つの決定的失敗」 | FRIDAYデジタル

開幕9連敗の矢野阪神タイガースが犯した「5つの決定的失敗」

ドン底! 優勝候補から一転、開幕9連敗でセ・リーグワースト記録を更新 退路を断って臨んだラストシーズンは史上最悪の屈辱から始まった

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ガッツポーズしたり泣いたり、喜怒哀楽が激しい矢野監督が、今季は期するものがあるのか連敗中も無表情
ガッツポーズしたり泣いたり、喜怒哀楽が激しい矢野監督が、今季は期するものがあるのか連敗中も無表情

明日は負けへん! 試合がないから。

かつて〝プロ野球界のフーリガン〟とまで言われた阪神ファンに、こんな弱気なことを言わせているのは開幕から9連敗というセ・リーグワースト記録だ。昨季、12球団最多の77勝(順位は2位)を挙げた矢野阪神タイガースに何が起きているのか。本誌が番記者ら関係者に緊急取材を敢行すると「5つの決定的な失敗」が浮かび上がってきた。

失敗① 矢野燿大(あきひろ)監督(53)の退任宣言

「キャンプイン前日の退任宣言の影響は大きかったですね。指揮官が退路を断って効果があるのは、一丸になれているチーム。矢野阪神は違う。〝予祝(よしゅく)〟とか言って、開幕前に監督を胴上げしていましたが、企画した糸井嘉男(42)や西勇輝(31)ぐらいじゃないですか、矢野さんに残ってほしいと思っているのは。冷遇されている梅野隆太郎(30)なんて、矢野さんの退任が決まったから、FAで出て行かなかったと専(もっぱ)らのウワサです」(スポーツ紙トラ番記者)

ドラフトで指名されなければ、体育教師になっていたという矢野監督。「優勝して監督を男にするぞ!」と盛り上がる体育会系のノリを期待したのかもしれないが、夕刊紙デスクは苦笑する。

「プロは結果を残さないとメシが食えないですから。矢面に立ち、選手が力を発揮できるよう采配を振るのが指揮官の仕事なのに、戦いを前に『今年で辞めま~す』と宣言されちゃ、緊張の糸が切れますよ。『阪神の監督』という重圧が苦しく、親会社も外様(とざま)の矢野さんの意見はあまり通してくれないそうで『辞めたい』が最近の口グセだったみたいですけどね」

親しい関係者に矢野監督は「アレ、言わんかったらよかったな……」と漏らしているというが、時すでに遅し。

失敗② スアレス(31)の流出

暗黒時代のエース、藪恵壹(けいいち)氏も「ここまでの泥沼は想像できなかった」と言う。

「守護神スアレスの穴はデカすぎました。新助っ投のケラー(28)をリリーフに持ってくるのはいいのですが、コロナで来日が遅れて調整不足。まずは8回に入れて、セットアッパーの岩崎優(すぐる)(30)を9回にスライドさせるのかと思いきや、いきなり抑えで使った。しかも裏目に出た。矢野監督はいま、ケラーの代わりに湯浅京己(あつき)(22)という一軍実績ゼロの若手をハメ込もうとしていますが、これが失敗したら……ゾッとしますね」

「アレは打者の錯覚を呼ぶ」と矢野監督が絶賛したケラーのカーブは、2ホーマーを含む被打率100%。矢野監督の眼力を考えると、クローザー湯浅も不安だ。

失敗③ 開幕戦の軽視

阪神の関係者全員が挙げたのが「開幕戦の7点差逆転負け」だった。

「5点リードの8回に、矢野監督お気に入りの齋藤友貴哉(27)を起用したのは大チョンボ。齋藤はオープン戦で目立った成績を残したわけでもなかったのに、昨季日本一のヤクルトを舐めすぎです。開幕戦は大差があっても、勝ちパターンの継投で確実に取りに行くもの。開幕投手を務める予定だったエースの青柳晃洋(こうよう)(28)がコロナに罹(かか)ったのは不運でしたが、開幕シリーズの2戦目が今季から先発転向した小川一平(24)、3戦目が新人の桐敷(きりしき)拓馬(22)。大事な3連戦に実績ゼロの二人を持ってきた采配には『?』しかない」(スポーツライターの藤本大和氏)

阪神は自ら流れを手放したのだ。

失敗④ サンズ(34)の解雇

貧打に泣いてのV逸だったのに、野手の補強はゼロ。あろうことか昨季前半戦だけで17本塁打した快進撃の立て役者、サンズを切ったことで「セ他球団のスコアラーは拍手した」とトラ番記者は言う。

「サンズが後半戦、成績を落としたことを問題視したのでしょうが、原因はスタミナ不足。休ませて使えば、まだまだやれた。少なくともロハス・ジュニア(31)よりはマシだった。矢野さんはロハスが好きだそうですが、穴が多い選手。マルテ(30)も昨季22発打ちましたけど、故障が多くて、1年戦えません」

実際、マルテは7試合で故障離脱した。

失敗⑤ 頑なすぎる用兵

矢野監督の偏った選手起用が「チーム力を低下させている」と藪氏は危惧する。

「一丸野球と言いながら、全然使わない選手がいるのには違和感しかないですね。たとえば’15年のドラ1、高山俊(28)。ルーキーで新人王を獲った力のある選手なのに、名前も聞かない。一方で全然打っていない糸原健斗(29)に5番を任せたりする。ムードは良くならないですよ」

矢野監督に退任時期をグッと前倒ししてもらう、という打開策が浮かんだのは、本誌だけではあるまい。

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『FRIDAY』2022年4月22日号より

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