女子選手唯一の武器を持つスケートボーダー・赤間凛音の無限の未来 | FRIDAYデジタル

女子選手唯一の武器を持つスケートボーダー・赤間凛音の無限の未来

最年少日本一の武器は「女子選手唯一」の大技

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撮影:會田 園
撮影:會田 園

「日本人が金メダルを取って嬉しかったけど、『自分がここにいたらな』と思うと、やっぱり悔しかったです。次のパリ五輪では絶対に金を取ってやる、という気持ちが湧きました」

こう語るのは、’21年12月の日本スケートボード選手権(ストリート女子)で優勝した赤間凛音(りず)(13)。昨夏の東京五輪で、日本史上最年少の13歳(当時)で金メダルを獲得した西矢椛(にしやもみじ)(14)を破った、1学年下のニューヒロインだ。

「お父さんがサーファーで、サーフィン練習用の『サーフスケート』に小学1年生くらいで乗り始めたのがきっかけです。今は、平日は学校帰りに地元の仙台で毎日3時間練習し、週末は3時間半かけて新潟県村上市のスケートパークに通っています」

赤間が日本選手権で優勝したのは、大技『バーレーグラインドリバート』を成功させたことが大きい。「世界の女子選手で成功させられるのは現時点で彼女だけ」(小さい頃から指導してきた荻堂盛貴プロ)。他の選手とは違う高難度の技(トリック)にも挑むのが、赤間の強みだ。

「優勝できたのは、前と比べて恐怖心がなくなってきたのが大きいと思います。怪我をしたら痛いし、何ヵ月も滑れなくなるかもしれないから、やっぱり怖い。でも、難しいトリックを決めたら、他の選手と『すごいね』って喜び合う一体感が、スケートボードの魅力です。(西矢)椛に負けると悔しいけど、仲はいいんです。日本選手権でも、椛に『おめでとう、やるやん!』って言われました」

ブラジルや中国、アメリカなど世界の大会で、年上相手にしのぎを削ってきた赤間。笑顔に中学1年生のあどけなさは残るが、派手な衣装とピアス、茶色く染めた長髪が印象的だ。

「髪の毛は、4歳の頃からこの長さで、髪色も物心ついた時からこれです。服装は、人の印象に残るようにしたいので、派手なものを意識しています。ピアスは学校で禁止なので、外しますけど……たまに外し忘れて、『一応、外しておいたほうがいいよ』って先生がこっそり教えてくれます。見た目について友達からは言われないですけど、優勝したら、あだ名が『日本一』になっちゃいました(笑)」

早くも2年後のパリ五輪をイメージし、練習に励んでいる赤間。東京五輪で銀メダルを取ったブラジルのライッサ・レアウ(14)は彼女と同世代の選手だ。

「椛と同じくらい強い選手が海外にはたくさんいて、もっとトリックの成功率を上げなきゃいけない。でも、パリ五輪には絶対に出場すると決めています。そして、その上の目標が、本場のアメリカでプロになることです。街中で写真やサインを求められる、人気者になりたいです」

弱冠13歳の赤間が思い描く夢は、大人の想像よりもはるか先だ。

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本誌未掲載カット 赤間凛音・スケートボーダー Next Generation Star 第5回
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  あかま・りず/’09年、宮城県生まれ。’21年12月の日本スケートボード選手権で東京五輪の金メダリストである西矢椛を破って優勝。4月22~24日、日本開催の『Xゲームズ』に出場予定  

  • 撮影會田 園

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