<figure id="attachment_202196" aria-describedby="caption-attachment-202196" style="width: 3717px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="279a6811"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2021/09/874992fd8489ee3bbdc37e683011dfc8.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-202196" class="wp-caption-text">上島竜兵さん。去年、還暦を迎えたばかりだった</figcaption></figure>
<p><span class="strongInContent">「『ダチョウ倶楽部』の３人でもう一花咲かせたいよね。攻めの姿勢を忘れずに。いまのご時世では厳しいけど、いつかまた熱湯風呂に入ったり、熱々おでんとかやりたいな」</span></p>
<p>＜日本の芸能界を彩った上島竜兵さんが、11日、亡くなっていたことがわかった。享年61。いったいなぜ…そんな思いが頭のなかを駆け巡る。昨年、還暦を迎えた直後のインタビューで、「もう一花咲かせたい」と語っていた上島さん。彼のこれまでの功績を確認し追悼するために、ここに再掲する――＞</p>
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<h2>僕を見出してくれた番組</h2>
<p><span class="strongInContent">「リアクション芸を見出されたのは『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ?』（日本テレビ系）でした。当時はバブルでイケイケ。コンプライアンスなんてものはないから、仕掛けが大掛かりでとにかく恐かった。けれど、不思議とツラくはなかったんです。初めは出演しても隅にいるだけで喋れなかったけど、何か爪痕(つめあと)を残そうと思い、とにかく体を張って笑いを取りに行くようにしたら一番目立てるようになって、他のバラエティ番組にも出られるようになった。</span><span class="strongInContent">日々仕事が増えていく実感があって嬉しかった。</span></p>
<p><span class="strongInContent">収録終わりにビートたけしさんに何度かご飯に連れていってもらったことがあるんですけど、そのときに『上島、お前がオチになるように作ってるんだからよ。他の皆はあくまでも振りなんだから、お前はたけし軍団とかまわりの人に感謝しなければならないんだよ』って言っていただいてもっともっと貪欲に笑いを取りにいくようになりましたね」</span></p>
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<p>だが、 『ウルトラクイズ!!』は’96年に終了。そんななか、次に上島が出会ったのが志村けんさん（享年70）だった。</p>
<p><span class="strongInContent">「初めて志村さんに会ったのは、’96年の11月ごろ。プロレスラーの川田利明さん(57)に『麻布十番で志村さんと飲んでるから来て。竜ちゃんに会いたがってる』と言われて、行ったのがキッカケ。出会ってすぐに『バカ殿に出してやるよ』って志村さんに言われて。</span></p>
<p><span class="strongInContent">お酒が入ってたし、信じてなかったんだけど、ちょっとしてからマネージャーが『バカ殿決まりましたよ』って連絡してきて……あれは本当に嬉しかった。『志村けんのバカ殿様』（フジテレビ系）って僕たちからしたら夢のような番組でしたからね。それから志村さんのコント番組にも呼んでもらえるようになった</span><span class="strongInContent">」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="竜兵会誕生のきっかけ"></div>
<h2>竜兵会誕生のきっかけ</h2>
<p>黄金期の立て役者は『竜兵会』に所属する後輩芸人たちだった。いまや超売れっ子の土田晃之(48)、有吉弘行(47)、劇団ひとり(44)など錚々(そうそう)たるメンバーが名を連ねている。上島が秘蔵エピソードを明かす。</p>
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<p><span class="strongInContent">「『ダウンタウン』さんが番組終わりに後輩を誘って飯に行くのを見て『羨(うらや)ましいな』と思ったのがキッカケでした。当時まだ売れてなかった芸人たちを誘ってできたのが『竜兵会』です。最初は皆、僕と会うときは緊張していたみたいですが……。いまじゃ想像もできないかもしれないけど、あの有吉だって正座して僕が来るのを待っていたこともありました（笑）。</span></p>
<p><span class="strongInContent">ただ、飲んでいるうちに僕が酔っぱらって半泣きになって、『俺はこれからどうしたらいいんだ〜』って言い出したらしいんですよ。気分がパッとしないときは必ず後輩たちと飲んでいましたからね。彼らは僕にいろいろ相談しようとしていたのに、相談相手が酔っぱらって、泣き出すもんだから……。皆が足を崩すようになったのはそれからすぐでした（笑）。本当に毎日が楽しかったね。有吉なんかは僕のボトルを勝手に飲み干して、代わりにローションを入れるんです。それを僕が『なんかこの焼酎糸ひくな〜』って飲んでいるのを見て、大爆笑でしたよ。</span></p>
<p><span class="strongInContent">ほかにも、ある後輩の家で飲んでいたとき、リーダーが空気砲をパンって鳴らしたら、劇団ひとりがそのショックで小便を漏らしてしまったんです。大学生の悪ノリみたいな日々でしたね。僕のことをいまも飽きずにずっといじってくれて、皆、かわいいし頼りになりますよ。まさかみんなこんなに売れるとは思いませんでしたけどね（笑）」</span></p>
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<p>還暦を迎えた上島の目標を聞いた。</p>
<p><span class="strongInContent">「『ダチョウ倶楽部』の３人でもう一花咲かせたいよね。攻めの姿勢を忘れずに。いまのご時世では厳しいけど、いつかまた熱湯風呂に入ったり、熱々おでんとかやりたいな」</span></p>
<p>＜何度も何度も大輪を咲かせた上島さん。もう一度、というその決意は果たされぬままになってしまった。日本のバラエティ界に、ぽっかりと、大きな穴が開いてしまった。＞</p>


上島竜兵さん。去年、還暦を迎えたばかりだった 「『ダチョウ倶楽部』の３人でもう一花咲かせたいよね。攻めの姿勢を忘れずに。いまのご時世では厳しいけど、いつかまた熱湯風呂に入ったり、熱々おでんとかやりたい

【追悼】「もう一花咲かせたい」上島竜兵さんが語っていた本音

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