家族ぐるみの付き合いが…同じ職場の4人に起きた「W不倫地獄」 | FRIDAYデジタル

家族ぐるみの付き合いが…同じ職場の4人に起きた「W不倫地獄」

【実録シリーズ】「不倫にはワケがある」亀山早苗レポート

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<7月7日、埼玉県に住む43歳の男が殺人容疑で逮捕された。男は既婚であることを隠して婚活パーティに参加、そこで知り合った女性と交際して「結婚の約束をした」が、女性の妊娠をきっかけにトラブルに発展。女性を自殺に見せかけて殺した疑いがもたれている。男女交際のゴールが結婚だとすれば、双方に配偶者がある場合は? 理屈では説明のつかない「恋」に落ちた時、人はなにを考えるのだろう。大人の恋を取材するライター・亀山早苗氏の実録レポート>

家族ぐるみの仲良しだった2組の夫婦。その夫が、友人の妻に恋をしてしまったとき…? 2組のカップルが直面した大人の恋の恐ろしすぎる結末
家族ぐるみの仲良しだった2組の夫婦。その夫が、友人の妻に恋をしてしまったとき…? 2組のカップルが直面した大人の恋の恐ろしすぎる結末

不倫に突っ走ったあと、人は何を後悔するのだろうか。「離婚して家庭を失ったこと」「子どもと会えなくなったこと」、そしてさらに、「仕事を失ったこと」と口にする人は少なくない。

夫が他の女性との恋に走ったとき、「黙ってひたすら我慢し、いつか私の元に戻ってくるのを信じて待つ」ような女性は、今どきそれほど多くない。経済的な理由から割り切って日常生活を続ける女性はいるかもしれないが、心の中ではすでに夫を見切っているだろう。むしろ、どうやって逆襲するか、そのチャンスを虎視眈々と狙う女性もいる。

家族ぐるみの友人だった同僚カップル

安西ヒサトさん(47歳・仮名=以下同)は、1歳年下のユキさんと職場結婚して20年になる。そして彼の交際相手は、同じ職場の本田ミチヨさん(45歳)。ミチヨさんの夫・ケンゴさんもまた、勤務地は違うが同じ職場だ。

つまり同じ職場で働く2組の夫婦の間で、恋が生まれてしまったのだ。ヒサトさんはこう告白する。

「本田夫婦とは、もともと妻同士が親しくて、家族ぐるみのつきあいでした。2家族で旅行をしたこともある。たけど、そんななかでここ数年、やけにミチヨさんのことが気になっていました。すべて僕が悪いんだと思っています」

家族ぐるみのつきあいが、ふたりだけの関係になったのにはきっかけがあった。コロナ禍以前の3年ほど前、4人で食事に行ったときのこと。食事も終わるころ「夫が家事をサボって困る」とミチヨさんが愚痴ったことから、本田夫妻が口げんかを始めたのだ。ユキさんは、静かにではあるが非難した。

「僕から見ると、共働きで家事を分担したいというミチヨさんの言い分はもっとも。だけど、ケンゴさんの気持ちもわかる。ふだんは、人前でケンカなんてしない夫婦だから、その日は虫の居所が悪かったんでしょう。ユキは、ミチヨさんに対して少し批判的でした。話題を変えればいいのに、ユキが非難したことでミチヨさんはプイと席を立ち、店を出て行ってしまったんです。それなのにケンゴが知らん顔しているから、僕がミチヨさんを追っていって…」

彼女の愚痴を黙って聞いていたら…

そのままふたりで飲みに行った。ミチヨさんの実家の父が倒れ、母は、めんどうを見切れないと父を施設に入れてしまったという話を黙って聞いた。夫のケンゴさんは、実家の親の件に関して親身には聞いてはくれなかった、という。相談をしても「こっちがどうこうできないだろう。お母さんの判断に任せるしかないと思う」と突き放す。親の介護に直面して、初めて知ったそんな夫の態度に、彼女は失望したのだという。

そんなミチヨさんのプライベートの話をひとしきり聞き、慰め、怒りをなだめて送っていった。

2時間ほどしてヒサトさんが帰宅すると、「どうしてミチヨを送っていったの」と、ユキさんが怒っていた。仲のよかった2組の夫婦それぞれに、かすかなヒビが入った瞬間だったのかもしれない。

それからヒサトさんとミチヨさんは、ふたりで会うようになった。初めは、会って話をするだけ。けれども同僚や配偶者の目は、避けていた。ふたりで会うようになって、夫婦同士で会うのとはまったく違う新鮮な感覚があった。

「僕はミチヨに惹かれていたんだと改めて感じましたね。それを、今までは夫婦同士で仲良くすることでごまかしていた。ふたりで会うのは大変でした。僕はユキに、彼女はケンゴにそれぞれ嘘をついて、必死で時間を作って…。なんでそうまでして会いたかったんだろうかと今は思うけど、あの頃は身も心も溺れていたんです、彼女に」

走り出したら止められない。そんな感じだったという。行き先には堅牢な壁が見えていて、八方塞がりなのもわかっている。それなのに止まれない。

妻が携帯をチェックした

「ミチヨと会うようになって1年ほどたったところでユキが僕の携帯をチェックして気づき、ケンゴに密告しました。そこからは地獄です。けっきょく、4人で話し合うしかないということになったんです」

それが2年ほど前のこと。コロナ禍だったが、原則出勤の仕事だったので、4人は職場で顔を合わせていた。それが非常につらかったとヒサトさんは言う。

当時、ヒサトさん夫婦には15歳になる長男と13歳の長女が、ミチヨさんには18歳の娘がいた。外でできる話ではない。ミチヨさんの娘は大学生で、土日はアルバイトや友人とのつきあいで出かけることが多かったので、本田夫婦の自宅に集まることになった。

「その日、ユキは黙って手土産を用意していました。手土産が必要なんだろうかと思ったけど、それを僕が指摘するわけにもいかないと感じた記憶があります。黙ってふたりで電車に乗ってミチヨとケンゴの自宅に行きました」

以前は楽しく集った本田家のリビングが、寒々として見えた。誰も口をきかず、4人はソファに向かい合って座った。

「しばらくたって、ユキが『どうして?』とミチヨに尋ねました。ミチヨは『ごめんなさい』としか言わなかった。『とにかく別れて』とミチヨ。『そうだよ』とケンゴ。ミチヨと僕はやっと顔を見合わせてうなずき合いました。わかった、別れる。そう言うしかなかった」

「仲良し」だった2組の夫婦に起きた修羅場…。その後に起きた地獄については、【後編】同じ職場の男女4人の不倫地獄…ついに始まった「サレ妻」の逆襲で。

  • 取材・文亀山早苗

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