「バイきんぐ」小峠&西村が語った“テレビバラエティの危機” | FRIDAYデジタル

「バイきんぐ」小峠&西村が語った“テレビバラエティの危機”

スペシャルインタビュー デビュー25周年&キングオブコント優勝から10年 「なんてコンプライアンスだ!」

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25年間を振り返って「あっという間だった」と口を揃えた。今年5月には、2人だけのロケとしては6年振りに地上波番組で共演した

「解散危機は何度もありましたよ。大喧嘩っていうよりもお互いに『俺たち、もうダメなんじゃないか……』っていう心境からでしたね。もはや怒るとかそういう感情でもなかったです」

『バイきんぐ』の2人は無名だった頃をこう振り返る。ブレイクのキッカケとなった『キングオブコント2012』優勝から今年で10年。デビューからは25年という節目を迎えた。苦楽をともにした小峠英二(46)と西村瑞樹(45)は、改めてお互いの印象をこう明かす。

西村「小峠は昔に比べたら丸くなりましたね。結成当時はピリピリしてて、ダメ出しを食らうのは日常茶飯事でした。ヒドい時はライブハウスでネタが終わってはけた後、真っ暗闇の通路で壁ドンされて説教されてました(笑)。暗闇壁ドン説教。そんな状況なかなかないですよ」

小峠「そんなことあったか? たぶん西村が相当やらかしたんだと思いますよ。ネタと関係ないのにチ◯コでも出したんじゃねえの(笑)? 西村は最近、良い意味で肩の力が抜けてきたなと思います。テレビに出始めの頃は変なふうに頑張っちゃって、やらなくてもいいことまでやってしまっていた。でも今はキャンプ芸人みたいなキャラも見つけて、コイツなりに『こんな感じでいいんだろうな』という答えに気付けた感じがします」

西村「時間はかかったけどね。5月に僕のレギュラー番組『西村キャンプ場』(テレビ新広島)の100回記念のゲストに小峠が出てくれて、僕の作ったキャンプ飯(めし)を食べて、最後はベロベロに酔っぱらっていたのは嬉しかった。信頼してリラックスしているのかなって」

小峠「あれは単純に飲まなきゃやってられなかっただけ(笑)」

西村「え? ほんとに? 感慨に浸ってたわけじゃないのかよ……」

今ではそれぞれピンでも活躍する2人だが『キングオブコント』優勝後は小峠のみの仕事が増え、「コンビ間格差」が囁かれたこともあった。しかし、不思議と亀裂は生まれなかったという。

西村「ジェラシーはなかったです。そもそもコンビの仕事にこだわるのはもったいないと思ってたので。むしろ僕は小峠が出てる番組はすべて録画して『やっぱりコイツ、おもしれぇな!』って思って観てました。『キングオブコント』優勝前は解散危機もありましたけど、テレビに出るようになってからは喧嘩もほとんどなかったと思います」

小峠「優勝後は、僕は僕でコイツに構ってる場合じゃなかったです。毎日やるしかない状態だったから西村のことを考える余裕すらなかった。一緒にどうこうしようとか全く考えてなかったです」

「コンプラ偏重」への苦言

現在、テレビやラジオなどのレギュラーはコンビ合わせて12本を誇る。しかし、昨今バラエティを取り巻く異様とまで言える配慮には「なんてコンプライアンスだ!」と嘆きたくなる毎日のようだ。

西村「ネタに対する規制っていうのがきつくなった感覚はありますね。去年、単独ライブでやったネタはハードな内容が多かったんですが、テレビのネタ番組で『単独ライブのネタをやりたい』と提案したら、ほとんどがNGでした」

小峠「僕らが『キングオブコント』で優勝を決めた『娘がおなべになって帰ってくる』っていうネタがあるんですが、あれはもうテレビで流せないみたいです。『キングオブコント』って毎年、事前番組で過去の優勝ネタを流すんですけど、僕らは別のネタが放送されるんです。
バラエティでも、たとえばハゲっていうワードは怪しい。でもスキンヘッドでは面白くない。確かにハゲとスキンヘッドは同じものを指してはいますけど、どう考えてもハゲっていう言葉のほうがお笑いとしては面白いじゃないですか。これをスキンヘッドって言われるんだったらハゲ損って思いますよね。こっちだってハゲたくてハゲたわけじゃないけど、ウケるから納得してたのに」

西村「芸人本人が損してると思いますね。元々、そういういじりは芸人だけが許される世界だったじゃないですか。それすらオブラートに包まなきゃいけないっていうのはだいぶやりづらいですよね」

小峠「コンプライアンスがどんどん厳しくなって、結局は自分で自分の首を絞めてる。じゃあテレビを誰も見なくなったら局の人たちはどうするんだろうって思いますよね。自分たちの職場を自分たちで住みにくくしてるっていうか。ホント、どうかしてるぜ! って思いますよ」

そんながんじがらめのコンプライアンスから解き放たれた2人を見ることができるのが、単独ライブだ。今年も毎年恒例の単独ライブ『キャバレー』を来月8月26日から2日間にわたって開催予定。ブレイクから10年が経過した今、お笑いに対する姿勢を飾らない言葉で話す。

小峠「正直、ライブは『やんなくちゃいけないんだろうな』って感じです。毎回、単独ライブでテレビ用のネタも作っているので、これをやらないと新ネタができないんです。義務感に近いですね。でも結局、ライブに来る僕らのファンなんてハゲ散らかした男しかいないんですよね」

西村「普通は逆なんですが、僕らの単独の時は女子トイレめちゃくちゃ空いてて、男子トイレが並んでます(笑)」

小峠「最初に僕らが舞台に出てきても歓声すら起こらない。無です(笑)。皆、黙って腕組んで『どうやって笑わしてくれるんだい?』みたいな目でこっちを眺めてきて。たぶん僕らのライブ、僕らのことをちょっとだけ嫌いな人たちが来てるって、割と本気で思ってますよ」

今後の活動について聞くとこんな素直な返答があった。

小峠「僕はやりたいこととか特にないんですよね。お笑いで飯が食えたらそれでいいです。それはずっと変わらない。そんな人生でいい」

西村「僕、芸人人生で一番きつかった仕事が、小峠がMCの『陸海空 地球征服するなんて』(テレビ朝日系)なんです。インスタに写真をアップして『いいね』の数だけ旅費が支給されるという企画で、12日間の海外ロケをしたのが本当にしんどくて。でも、それを空調の利いたスタジオで小峠がゲラゲラ笑いながら見てるっていうのが何か胸に残ってるんですよ。身体が動くうちに、もう一回過酷なロケをして、小峠を笑わせたいですね」

解散危機に壁ドン説教、コンプライアンス問題など、「なんて25年だ!」という四半世紀を二人三脚で乗り越えてきた。2人の歩みは、これからも続く。

西村が演じる奇抜なキャラを、小峠が独特なフレーズでツッコんでいく。事務所の移籍を機に’09年頃にはこのスタイルを確立した
辛かった仕事を語り合う2人。西村が『地球征服するなんて』を挙げれば、小峠は10日間山に籠もり、透視能力を磨くという特番の思い出を語った
小峠英二(46):ツッコミ・ネタ担当。その実力は仲間内でも信頼されており、昨年末の『M-1』ではアドバイスした『錦鯉』が見事に優勝を果たした
西村瑞樹(45):ボケ担当。ネタ作りにも参加するが、採用されることが少ないと嘆く。芸人・ヒロシ(50)らと『焚火会』を結成。キャンプ芸人としても活動
事務所を引っ張る自覚も芽生えた。後輩にネタや番組での立ち振る舞いなどを教えることも
本誌未掲載カット 『バイきんぐ』小峠&西村が語った“テレビバラエティの危機”
本誌未掲載カット 『バイきんぐ』小峠&西村が語った“テレビバラエティの危機”
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『FRIDAY』2022年7月29日・8月5日号より

  • PHOTO結束武郎 ソニー・ミュージックアーティスツ(2枚目)

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