現地ライターに聞く「韓国・ソウル」がコロナ禍で大変貌していた! | FRIDAYデジタル

現地ライターに聞く「韓国・ソウル」がコロナ禍で大変貌していた!

新名所続々誕生の「ソウル」最新情報

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アフターコロナの最初に行きたい「韓国・ソウル」の最新情報! 

航空会社各社の金浦-羽田線再開、韓国大使館での長蛇の列…アフターコロナの最初の旅行先として注目を集める韓国・ソウル。日本人が行かなかったこの3年間でソウルはそう変わったのか? 食のトレンド、インフレ状況、NOジャパン運動のその後…等、現地在住のライターに気になる最新情報をレポートしてもらった。

アフターコロナの最初に行きたい海外旅行先「韓国・ソウル」(写真:アフロ)

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2022年6月、海外入国者の隔離義務を免除、一般観光ビザの発給も再開された韓国。ソウル観光財団によると、今年上半期にソウル観光情報センターを訪れた人の数は前年より69%増え、なかでも外国人訪問客は2.8倍増加したという。

第3のLCCと話題のZIPAIRも7月から東京(成田)=ソウル(仁川)線がデイリー運航に(写真:アフロ)

観光客激減でゴーストタウン化した「明洞」にも新名所が! 

ソウルの外国人向け観光スポットとして最もよく知られている明洞は、韓国の中で最も地価が高いエリア。外国人観光客の入国制限によって、流動人口がコロナ前の20%まで落ち込むと、人気の高かった飲食店やアパレルショップ、コスメショップ、ホテルなどが次々と廃業に追い込まれた。

メインストリートは「テナント募集」の紙が貼られた空き店舗だらけとなり、街のシンボル的存在だった屋台やおみやげを売る露店も激減。一時期はすっかりゴーストタウン化していたが、新型コロナの感染が落ち着いた今年の春ごろから少しずつ活気が戻ってきている。今年4月には国内最大規模のアップルストアが明洞にオープン。2年前に閉店したファッションセレクトショップ<A LAND>の明洞中央店も、メインストリートに移転して営業を再開した。

また、明洞聖堂を眺めながらエスプレッソが楽しめる<MOLTO Italian Espresso Barは、2021年秋のオープン以来、明洞の新名所として人気に。国内観光客や映像クリエイターが数多く訪れる話題のスポットとなっている。

■MOLTO Italian Espresso Barのインスタグラムはコチラ

惜しまれながら閉店した店も多いが、70年の歴史を持つコムタン専門店<河東館>や6年連続でミシュランのビブグルマンを獲得したカルグクス店<明洞餃子>などの老舗店は、地元客に支持されてコロナ禍を乗り越え、変わらぬ人気を誇っている。

「聖水洞」「延南洞」…MZ世代が集まるエリアは不況知らず 

明洞や南大門、光化門などの観光地とは対照的に、聖水、解放村、カロスキルなどのエリアはこの2年間、コロナによる打撃がほぼなく、むしろ売上が増加した店も多いという。とくに、おしゃれなカフェや飲食店が集まる聖水駅からソウルの森駅の一帯は、空き店舗を見つけるのが難しいほどの人気エリア。延南洞益善洞望遠洞などもデジタルネイティブのMZ世代が好む“SNSの聖地”として注目を浴びている。

伝統的な建物と、SNS映えするブティックやレストランが混在する「益善洞」(写真:アフロ)

空き店舗は無人の「セルフ写真館」に 

店舗の閉店が相次ぎ、空きテナントを利用した無人のセルフフォトゾーンが増加。プリクラと同じ要領で機械による写真撮影ができ、価格も4000ウォン(約420円)程度と手軽なため、10~20代に人気が高い。プリクラと違うのはリモコン式のシャッターを持って自分のタイミングで撮影ができ、無料で使用できる小物や背景、衣装などのバリエーションが豊かなところ。ヘアドライヤーやパウダールームを備えた店舗など、さまざまなスタイルの写真館が登場している。

無料で使用できる小物や背景、衣装などのバリエーションが豊かな「セルフ写真館」

汝矣島に新感覚デパート<THE HYUNDAI SEOUL>がオープン

新たなランドマークとして注目を浴びているのは、2021年2月にオープンした汝矣島の現代百貨店<THE HYUNDAI SEOUL>。ソウル最大規模のデパートで、ファッションブランドのフラッグシップストアやコスメショップ、食品館や大型フードコートなどが集まっている。イギリスの建築家、故リチャード・ロジャースが設計を手がけており、韓国の伝統的な建築様式を活かした外観や、都会のオアシスを実現した内観が話題。

アートな空間が話題の現代百貨店<THE HYUNDAI SEOUL>(公式HPより)

■THE HYUNDAI SEOULの公式HPはコチラ

続く物価上昇。消費者物価指数(CPI)は前年比6% 

韓国でもインフレが進み、今年6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月に比べて6%上昇。アジア通貨危機の1998年以来の高水準となった。

ソウルメトロの基本料金は1350ウォン(約141円)と交通費はまだ安いほうだが、日本以上に物価上昇のスピードが速いうえ、現在は円安ウォン高の状況。日韓どちらにもある商品を比較してみると、ハーゲンダッツのミニカップ・バニラ味が定価4800ウォン(約500円。日本は319円)、スターバックスのカフェモカ・Tallサイズが5500ウォン(約578円。日本は495円)など、割高感が否めない。

飲食店では、これまでおかわり自由だったキムチやサンチュ、ナムルなどの食べ放題を中止したり、量を減らしたりするシュリンクフレーションも進んでいる。

ハーゲンダッツのミニカップ・バニラ味が定価4800ウォン(約500円。日本は319円)!

1万5千円の「高級バーガー」、「ドラマ協賛店」……ハンバーガーショップが増加 

コロナ禍や物価上昇にも負けず、続々と増え続けているのがハンバーガーショップだ。今年1月、スコットランド出身の有名シェフ、ゴードン・ラムゼイが手がけるハンバーガーレストラン<GORDON RAMSAY burger>のアジア1号店がソウル・蚕室(チャムシル)のロッテワールドタワーにオープン。代表メニューのヘルズキッチンバーガー(3万1000ウォン=約3256円)をはじめ、ゴードン・ラムゼイの生まれ年にちなんだ1966バーガー(14万ウォン=約1万4705円)など、高級バーガーが話題を集めている。

続いて今年5月には、オバマ元大統領のお気に入りとして知られる〈Good stuff eatery〉が江南エリアに登場した。明るいグリーンに包まれた写真映えするインテリアも人気の秘密で、ハンバーガーには店内のミニファームで栽培した無農薬野菜が使用されている。さらに、サンフランシスコ発の〈SUPER DUPER〉や、アメリカ三大バーガーとして知られるLAの〈Five Guys Burgers and Fries〉も近々ソウルにオープンする予定だという。

国内ハンバーガーブランドも好調だ。スクランブルエッグのバーガー&サンドイッチ専門店<EGG DROP>は、『賢い医師生活』シリーズをはじめとしたドラマへのプロダクトプレイスメントで知名度を高め、2017年の1号店オープンから3年で全国店舗数250軒を突破した。

ドーナツカフェ<Knotted>をヒットさせたGFFG HOSPITALITYもハンバーガーショップ<DOWNTOWNER>を運営しており、梨泰院エリアをはじめ、首都圏の主要エリアや済州島などに店舗を出店。さらに、観光客にも人気の高いトースト専門店<ISAAC>が2021年夏、新沙駅に<ISAAC Burger>1号店をオープンし、順調に店舗数を増やしている。

■DOWNTOWNERのインスタグラムはコチラ

「チョコミント味」が引き続きブーム! コラボ商品も続々 

ケーキやマカロンなどのスイーツ、アイスクリームやドリンクなど、チョコミント味は相変わらずの人気。<チョコパイ情><チョコソンイ(きのこ)>韓国焼酎<ジョウンデー>など、おなじみの商品のチョコミント味も限定販売されている。

今年7月上旬には、ケンタッキー・フライド・チキンからなんとチョコミント味のディップソースが登場。ミントをブランドカラーとする出前アプリ<配達の民族>とのコラボによる限定メニューで、「ミンチョ団(=日本で言う“チョコミン党”)の、ミンチョ団による、ミンチョ団のための」新商品だそう。

ケンタッキーのチョコミント味ソース!?(公式インスタグラムより)

韓国人が行きたい国NO.1は日本 

ユニクロは2019年7月から始まった日本製品不買運動の主要ターゲットとなったうえ、新型コロナウイルス感染拡大のあおりを受けて、韓国最大の店舗だった明洞中央店が2021年1月31日に閉店。2021年までに韓国にあるユニクロの50店舗以上が閉店し、傘下のGUの3店舗もすべて閉店した。

しかし不買運動当時から「本当はユニクロに入りたいのに」「日本に行きたいけど、周囲の目が気になっていけない」という声が多く、日本を憎んでいるというよりは、同調圧力によって日本製品や日本旅行を避けている印象が強かった。

コロナ禍では、「パスポートなしで行ける日本」として、温泉街や旅館を再現した<にじもりスタジオ>(京畿道東豆川市)、全室ヒノキ風呂を備えた<友のやホテル&旅館>(慶尚南道巨済市)などがブームに。

まるで日本の原風景…(「にじもりスタジオ&旅館」公式HPより)
日本の老舗温泉旅館のHP!?(「友のや」公式HPより)

クレジットカード会社VISAが今年7月に発表した「1年以内に行きたい国」の調査結果でも、日本が20.5%を獲得して1位に輝いた。2位以降は、ベトナム(9.7%)、タイ(8.2%)、アメリカ(6.5%)、シンガポール(5.2%)だったという。

タクシー不足」が深刻化 

この2年間で法人タクシーの運転手が宅配ドライバーや代行運転手に鞍替えし、コロナ以前と比べて2万人以上減少。そのためタクシー不足が深刻化しており、深夜は一般タクシーより料金の高い大型の模範タクシーですら空車がなかなか見つからない。カカオタクシーなどの配車アプリを使ってもつかまらないことが多いので、地下鉄の終電時刻をチェックしておく、夜はホテルから徒歩圏内で観光するなどの対策をお忘れなく!

■韓国への渡航情報は「外務省海外安全ホームページ|新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置」で確認を

  • 取材・文藤田麗子/Fujita Reiko

    フリーライター&韓国語翻訳者。福岡県福岡市生まれ。中央大学文学部社会学科卒業後、実用書、韓国エンターテインメント雑誌、医学書などの編集部を経て、2009年より韓国在住。訳書に『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』(クルベウ著/ダイヤモンド社)、『あたしだけ何も起こらない "その年"になったあなたに捧げる日常共感書』(ハン・ソルヒ著/キネマ旬報社)、
    『こころの葛藤はすべて私の味方だ。 「本当の自分」を見つけて癒すフロイトの教え』 (チョン・ドオン著/ダイヤモンド社)

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