<figure id="attachment_258784" aria-describedby="caption-attachment-258784" style="width: 1648px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="41b33bf0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/dab6a8890a24220d4b5aba76862996d1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258784" class="wp-caption-text">「キャディ騒動」の取材に応じる大西葵プロ（上）。大江順一キャディ（下）とは会っていないという</figcaption></figure>
Ａ「今日は私を含め、３人のプロキャディが集まったわけだけど、まずはいま話題の大江順一キャディ（43）の問題（注）から話そう」
<a href="#" data-ident_hash="13a85b8b"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/e4ba2bf11ddbb41350043906b68d78f2.jpg" alt=""></a>
Ｂ「暴言を吐いた、とか職場放棄したとかさんざん言われてますけど、僕は大江さんの肩を持ちますね」
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Ａ「最終的に大江キャディと、大西葵プロ（28）に&#8221;注意処分&#8221;がくだって決着、という形だけど……」
Ｂ「大江さんがコース上でクビになったあと、キャディは大西プロのコーチ・石井忍さんが務めるんですが、二人がすれ違うとき、石井コーチが大江さんの肩をポンポンと優しく叩いていますよね。あれ、大江さんに問題があったら絶対にやらないです」
Ｃ「ドンマイ、気にするなよ、って仕草だよね。いうまでもなく、コーチは選手の行動を一部始終見ている。石井さんは何が問題だったか絶対わかってる」
Ｂ「大西プロは、けっこう短気で有名ですからね。池ポチャした直後でイライラしてたんでしょう」
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Ａ「短気というか気分屋さんは多いよね。シブコ（渋野日向子・23）はすごい努力家で明るいんだけど、気分屋。われわれのような裏方にすごい優しい日もあれば、すごいわがままな日もあるって聞く」
Ｃ「キンクミこと金田久美子プロ（32）もそう。いっさいしゃべらない、みたいな日が突然訪れるそうだよ」
Ａ「そもそもゴルフって個人競技。しかもプロゴルファーって賞金とスポンサー契約で食ってる職業。賞金は総額が決まっていて、スポンサーも無限にあるわけじゃない。ずっとパイの奪い合いをしてるわけ。生半可な気持ちじゃ続かないよ。まったく無名なプロでもめちゃくちゃ上手いコってたまにいます。たいがいそういう人は、気持ちが弱いコだね。活躍してる女子プロゴルファーって、全員超気が強いコたちの集まりなんだよね」
Ｂ「われわれは、そんな気が強い気分屋さんたちがいかに気持ちよくプレーできるかサポートする仕事なんです」
Ａ「気の強さでいうなら、東京五輪の銀メダリスト・稲見萌寧（いなみもね）プロ（23）が&#8221;最強&#8221;でしょう。まさに鉄のメンタル。アクシデント・逆境にもまったく動じない」
Ｂ「オリンピックの大舞台で次々とパットを決めちゃえるって尋常じゃないメンタルですよ」
Ｃ「性格がキツいとか、気分屋は多いけど、中にはわれわれを奴隷とかパシリみたいに扱うプロもいる。有名なのはＺプロ。みんながいる前で彼女よりずっと年上のＸキャディに対して『こいつ、私のポチだから』って笑いながら言った」
Ａ「それは有名な話。そのあとＸキャディは心を無にして『ワン！』って言ったんだよね……」
<figure id="attachment_258774" aria-describedby="caption-attachment-258774" style="width: 2546px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6c87f644"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/2a0f7b7e65746e9c8a176e47efee4981.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258774" class="wp-caption-text">シブコスマイルで日本中を虜にした渋野日向子も、気が強くてちょっと気分屋の典型的なプロ気質だという　</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258780" aria-describedby="caption-attachment-258780" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="92ba80a8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/0f79bdd18510fefd14dfa5e0175139a2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258780" class="wp-caption-text">幼いころから天才少女といわれていた金田久美子。ベテランの域に入った今も、気分屋さんだという　</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258779" aria-describedby="caption-attachment-258779" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="ef43c461"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/e409dc91b30e16ec85b8dbfa29206d73.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258779" class="wp-caption-text">女子プロ最強の呼び声高い強靭な精神力で、昨年の賞金女王、東京五輪銀メダルに輝いた稲見萌寧　</figcaption></figure>
<h2>キャディを犬扱いする女王</h2>
Ｂ「Ｚプロは実家が裕福で、大変なお嬢様ですからね。気持ちのムラがハンパないし、女王様気質。昔はプロゴルファーっていうと、実家がお金持ちのイメージがありましたが、最近はそうでもないです。ゴルフのプレー料金がだいぶ安くなりましたから。さすがにＺプロみたいな人は絶滅危惧種でしょう」
Ｃ「ただ、Ｘキャディの気持ちも痛いほどわかるんだよね。だってわれわれの給料って（バッグを）担いだプロからもらうわけだから」
Ａ「そうそう。だいたい１試合10万円。ここに交通費やホテル代も含まれる。予選突破できれば賞金が入ってくるので、順位によって10％から５％をもらえる。上位に入るほどパーセンテージは高くなる。優勝賞金１５００万円なら、キャディには１５０万円入る。これがキャディの基本収入」
Ｃ「だから、強いプロを担がないと食っていけない。逆に強いプロと契約ができれば、ウハウハ。僕らもバンバンテレビに映るからスポンサーもつく！」
Ｂ「プロキャディとして食っていくには、選手に気に入られなくちゃいけないんですよね。言いたいことがあっても言えない。いつの間にかずいぶん我慢強い人間になっていました（笑）」
Ｃ「ストレスがたまるから、プロが食事の席にいるとき、僕は財布を開かない。絶対おごってもらうようにしてる」
Ａ「そういう意味でミッスー（成田美寿々・29）はすごく評判がいいよね。順位が何位であろうと、キャディのギャラを一律10％にしてくれた」
Ｃ「いま調子悪いけど、早く復活してもらいたい」
<figure id="attachment_258781" aria-describedby="caption-attachment-258781" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c292b715"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/faf51b7b6b1894de75d3c94f9063ab44.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258781" class="wp-caption-text">通算13勝、長くトップで活躍してきた成田美寿々は太っ腹で、キャディからの評判も上々だ　</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="人柄の良い韓国勢"></div>
<h2>頻発する備品盗難事件</h2>
Ａ「基本的に外国人選手も、われわれにいい対応してくれるよね。中でもアン・シネ（31）とかイ・ボミ（33）とかが有名だけど」
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Ｂ「そうですね。仲間、チームの一員として扱ってくれるというか、理不尽なことはまったくないですよね」
Ｃ「もちろん選手の人柄の良さもあるけど、さっきも話に出たとおり、ゴルフって個人競技でしょ。何も日本のことがわからない外国人選手からしたら、キャディって貴重な仲間なんですよ。初めて日本に来ても、知り合いはいない、ファンもいない。文化もわからない。コースまでの交通手段も宿泊場所も基本、選手個人が決めなきゃいけないわけだから、孤独だと思うよ」
Ａ「イ・ボミは尊敬できる人だっていいますね。本当に努力の人。練習も体のケアも気を抜かないし、人への配慮もすごい。配慮ができるってことは、周りが見えている証拠。試合でもいろんな小さなことに気づくから、強かった」
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Ｃ「しっかりしていると聞いて思い浮かぶのは、上田桃子プロ（36）。若いころヤンチャと言われてた時期もあったけど、すごいしっかりしてる。家族を大切にする人で他人に対しても配慮ができる」
Ｂ「僕は笠（りゅう）りつ子プロ（34）かな。３年前に風呂場にバスタオルがなかったことに腹を立て、ゴルフ場の関係者に暴言を吐いて謝罪会見をしたけど、ふだんはすごくちゃんとした人だと思います」
Ｃ「あの事件もね……。前から女子ツアーでゴルフ場の備品が盗まれることが頻発していて、ゴルフ場側が業を煮やして、タオルを用意しなかったわけ。誰が盗むのか？ あまり稼ぎのないプロだとかいろいろ噂が立ったけど……」
Ｂ「プロゴルファーですごく大変なのは移動。シーズン中は、でっかい荷物を抱えて全国を飛び回るわけですから。経済的に余裕のないプロは大荷物を自分で運ばなきゃいけない。タオル一枚でも荷物から減らしたいから現地で調達する……という理屈ですよね」
Ａ「あと名前があがったのは、われわれのような貧乏キャディ」
Ｃ「何か問題があるとすぐにキャディが悪者にされる傾向があるよね。だから、２０１９年に一般社団法人『日本プロキャディー協会』をつくって地位向上を図っているんだけどね。大江キャディの件でまた悪者にされてしまった」
Ａ「気を取り直そう。しっかりしすぎていて怖いプロが一人いるよね？」
Ｂ「あ、有村智恵プロ（34）ですね。すごい緊張感があるっていいますね」
Ｃ「まさにプロフェッショナル。中途半端なアドバイスなんて絶対にできない人。ちょっとでも変なことを言ったら、ガンガン突っ込まれる。そのツッコミがまた超真っ当なもんだから、こちらは黙るしかない。怖いけど勉強になる人だよね」
Ａ「中堅、ベテランの話が続いたけど、若手の話をしていこうか。今人気の若手ってそれぞれキャディに対する&#8221;距離感&#8221;が違うよね」
Ｂ「たしかに。キャディにプレーのアドバイス以上のことを求めないのは、勝みなみプロ（24）。いつも淡々としている印象。自分の考えがしっかり確立されている人なんでしょう」
Ａ「柏原明日架（あすか）プロ（26）は反対に人懐っこい。というかめちゃくちゃ女の子。キャディを精神安定剤にしているというか、仲が良い人を選んでいるイメージ」
Ｃ「原英莉花（えりか）プロ（23）もずっと同じキャディと組んでいるよね。いい関係なんだろう」
Ｂ「若手で一番個性的なのは、小祝（こいわい）さくらプロ（24）で決まりです。我が道を行く人。普通、パッティングのときってグローブを外しますが、彼女は外さない。『グローブを外すことを忘れるから、そもそも外さないことにすればいい』ということらしいです。キャディに対しても同じで、何も執着しません。誰でもいいんだと思います」
Ｃ「すごく頑固。一度決めたらだれが何を言おうと曲げない人。『○○したほうがいいよ』と言うと、独特のトーンで『やらなぁ～い』。もう一回言ってもまったく同じトーンで『やらなぁ～い』（笑）。天然でやっているので、全然不快じゃないんだよね、言われた方も」
Ａ「ではここらへんでお開きにしましょう。炎天下、20㎏のバッグを抱えて、毎日10㎞歩く、素敵な仕事が待っているので（笑）」
（注）６月23日の「アース・モンダミンカップ」のプレー中に、大西葵プロと大江順一キャディが言い争いとなり、試合中にもかかわらず大江キャディは会場を去った。１ヵ月後、両者に注意処分がくだされた
〈出席キャディ紹介〉 
A：若いプロへのアドバイスも積極的に行うベテランキャディ。 
B：若手キャディ。弱肉強食のゴルフ界で生き残るため奮闘中。 
C：地獄耳のベテランキャディ。
<figure id="attachment_258776" aria-describedby="caption-attachment-258776" style="width: 1501px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a3e450e8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/4ccc11ceb9a72951f9438529e82d953c.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258776" class="wp-caption-text">韓国でセクシークイーンと呼ばれ、日本でも人気のアン・シネは、キャディなどにも丁寧な対応で評判</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258783" aria-describedby="caption-attachment-258783" style="width: 1371px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="856013ea"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/bf776fe9906aba2f6383dd48c5a05be2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258783" class="wp-caption-text">通算21勝、賞金女王２回のイ・ボミは、その実力だけでなく、人柄でもキャディたちを魅了している　</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258778" aria-describedby="caption-attachment-258778" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b3eb81d6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/ab03242f3e5cc5af96d399c08b8a5fa9.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258778" class="wp-caption-text">生涯獲得賞金が６億円を超えるトッププレーヤー・有村智恵は、自分にもキャディにも厳しいという</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258782" aria-describedby="caption-attachment-258782" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="fd48cd58"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/5df6e21a6324614650ee230680fc514d.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258782" class="wp-caption-text">24歳にして３億円以上の賞金を獲得している勝みなみ。いつも落ち着いていて、淡々とプレーするという</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258777" aria-describedby="caption-attachment-258777" style="width: 1346px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="821350a3"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/932bce0251575889fd336aeac2af75cd.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258777" class="wp-caption-text">凛とした雰囲気で人気の柏原明日架だが、人懐っこい性格で、キャディにも仲が良い人を選ぶという</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258772" aria-describedby="caption-attachment-258772" style="width: 1277px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="dc7daaaa"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/a309d39a1d78b8c92b480d1c50bf946b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258772" class="wp-caption-text">身長173㎝の長身をほこる人気ゴルファー・原英莉花。同じキャディに帯同を頼むことが多い</figcaption></figure>
<figure id="attachment_258775" aria-describedby="caption-attachment-258775" style="width: 2150px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="bd03d6e2"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/08/9aa70d71da1d4dc1bbbb16510b9f7acb.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-258775" class="wp-caption-text">悲願の賞金女王を狙う小祝さくらは天然系。一方で、一度決めたことは貫き通す頑固者でもあるという　</figcaption></figure>
『FRIDAY』2022年8月19・26日号より

AFLO（大西）、時事（大江）、共同、柏原 力（勝）

賞金女王、ビジュアルクイーン…華やかに見える女子プロゴルフ界だが、実は気が強い女子がとても多いのだとか。３人のプロキャディが有名女子プロゴルファーの”ホントの顔”をこっそり教えてくれた――。

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