不倫相手と身体の相性がよすぎて…「どうしても別れられなかった」 | FRIDAYデジタル

不倫相手と身体の相性がよすぎて…「どうしても別れられなかった」

【実録シリーズ】「不倫にはワケがある」亀山早苗レポート

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<職場の女性と恋におちたトシオさんは、激昂した妻に刺されたことで彼女との別れを決意した。けれども、その恋は、どうしても終われなかった…。【前編】バレて妻に刺され…不倫相手の”身体に溺れた”42歳男性の末路に続き、彼が味わった天国と地獄を亀山早苗氏が取材した>

既婚の男女が恋におちるとき。快楽と危険が隣り合わせになる
既婚の男女が恋におちるとき。快楽と危険が隣り合わせになる

別れた相手と職場で顔を合わせる毎日

「妻のカナは僕を刺したあと、さらに仕事に精を出すようになっていた。どこか痛々しい気もしたし、僕が追いつめているとも感じていた。家庭内では、お互いに気を遣っていましたね。ただ、子どもたちの前では明るくしていようと決めました。ふたりとも育った家庭で辛い経験をしていたから。けど、いい親でいることにストレスもありました」

会社に行けば、1年に渡って関係をもったヨウコさんと顔を合わせる。カナさんは別のフロアだったが、ヨウコさんとは仕事も比較的つながりが深かったのだ。お互いに避けていたのに、帰り道でばったり会ってしまったことがある。ヨウコさんはトシオさんと帰宅が同じ時間にならないように気をつけていたが「うっかり本屋さんに寄ったら…会っちゃったのね」と笑った。

「なんかその笑顔を見たら、僕はやっぱりヨウコのことが好きなんだと実感して。人を好きだと心から思ったのは生まれて初めてだったかもしれません。好きな気持ちを隠すこともできなかった。かえって不自然じゃないか、と。ヨウコにそう言いました。すると彼女は『私もあなたが好き』って」

コロナ禍に逢瀬を重ねて

結局、妻に刺されて別れてから、わずか1年ほどで逆戻りしてしまった。今度は絶対にバレないように、慎重につきあっていこうと話し合った。ちょうどその時期、コロナ禍に突入した。「運動不足だからジョギングしてくる」と言って自転車で家を出て、待ち合わせのホテルへ行ったこともある。

「そうまでしても会いたかったし、そうまでするほど愛しているんだと思っていました。仕事だからと、家族の前でスマホをいじってヨウコとメッセージのやりとりをしたこともあります」

カナさんも出社が週に3回になった時期がある。思い切り仕事ができないのは、彼女にとっては大きなストレスだっただろうとトシオさんは言う。子どもの手前、うまくいっているように見せていた夫婦仲が、ごまかしきれなくなっていった。

「カナはやはり僕が不倫したことを許せなかったんだと思う。だけど自分がケガをさせたから、文句が言えなくなっていた。もっとぶつかってきてくれたほうがお互いにすっきりしたのかもしれない」

とはいえ、不倫の幕は再び切って落とされた。トシオさんは、もうこの恋を中途でやめることは考えていなかった。

緊急事態宣言や蔓延防止措置やら、さまざまな規制をかいくぐって、トシオさんとヨウコさんは逢瀬を続けた。会ってはいけない状態になればなるほど、恋は燃えるものである。

「日常」を守りたかったけれど

当時子どもたちは15歳と12歳。家庭は維持したい。週に一度、ヨウコさんと会える時間を作れればよかった。そしてそれが人生において最優先事項になっていった。そんな「日常」だったが、

「去年の夏でした。知らないアドレスから会社のメアドにメールが来たんです。『私の妻を返してください』という内容だった。ヨウコの夫です。そうか、ヨウコの夫にバレる可能性もあったんだとそこで初めて気づいて。ヨウコは家庭のことをいっさい話さないので、うっかりしていました。彼女を心配させたくなくて、僕は密かにその男と連絡をとりました。「会いましょう」と。彼はシティホテルを指定してきました。ホテルに着くと、今度は部屋番号を告げてきた。部屋に招き入れ、『コーヒーでもどうですか』と出されたけど怖くて飲めなかった。夫は50代で病気がちと聞いてたけど、その男、ものすごくガタイがよくて。静かな口調で、『どういうつもりですか、ヨウコとの関係、どうするつもりですか』とたたみかけてきました。答えようがなかった」

すると彼は立ち上がって彼の首に両手を回した。殺される。そう思ったら体中が震えた。別れますと小声で言った。ヨウコさんにこんな夫がいると知っていたら、もっと早く別れていたのにと心の中で思ったという。

「すると夫は『慰謝料ってもんを知らないか』と。『いくらほしいんですか』と聞いたら、『400万かな』と言う。僕、妻に内緒の預金が400万ほどあったんです。それは子どもたちのために貯めていたんだけど、それを差し出してもいい。そう思いました」

男の手に力が入った。彼は「出します」と言うしかなかった。3日後の手渡しを要求され、彼は社内預金をおろして、再度夫に会った。

「二度とヨウコには会わないという誓約書も書かされました。支払ったあと、ヨウコにもう会えないと連絡しました。彼女は『どうして?』としつこかった。『あなたの夫に聞いてほしい』とだけメッセージを残しました」

その直後、トシオさんが異動になり、ヨウコさんと顔を合わせずにすむようになった。もういい、最初から恋などうまくいくはずがなかったんだと彼は落ち込んだ。

彼女が離婚していた

それから2ヶ月後、彼はヨウコさんが会社を辞めたことを知った。

「家庭の事情ということでした。嫌な予感がして、思わずヨウコに連絡してしまいました。電話には出なかったけど、LINEで、離婚したこと、もともと夫からの暴力があったこと、子どもの親権だけはなんとかとれたと。会えないかと聞いたら、今は無理って」

一方、妻が預金のことを知って「大金を引き出したのはなぜ」と説明を求めてきた。どうしてもと友だちに頼まれて貸したと嘘をついた。もう一方では何度もヨウコさんに連絡した。が、メッセージや電話に反応はなかった。

諦めかけた今年の春、トシオさんはヨウコさんとばったり会った。

「ふだんあまり行かない繁華街で。驚きました。ヨウコは近くの飲食店で働いていると。今度来てと渡された名刺にはクラブとありました」

そして今、トシオさんとヨウコさんの恋愛は第3幕に入っている。あんなに後悔したのに、それでも別れられないのかと自分を責めているが、自分のせいでヨウコさんの人生が狂ってしまったかと思うと見捨てることもできないという。

「僕は曲がりなりにもまだ会社員で仕事もしているし、家庭もなんとか持ちこたえている。だけどヨウコは。離婚したのはかえってよかったのよと彼女は言うけど、やっぱり責任は感じます。それに体の相性がよすぎるんです。それが、別れられないいちばんの理由かもしれません」

とはいえ、今度バレたらおそらくカナさんも離婚を突きつけてくるだろう。そろそろ手が離れる年齢の子どもたちは、父親を憎むだろう。それだけは避けたいという思いもある。やはりタイミングを見てヨウコさんとは別れたほうがいい。わかっているのに、なかなかそれを言い出せないんです、とトシオさんは言った。

  • 取材・文亀山早苗

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