地元で開催され…”同窓会不倫”に燃え上がった既婚女性の後悔 | FRIDAYデジタル

地元で開催され…”同窓会不倫”に燃え上がった既婚女性の後悔

【実録シリーズ】「不倫にはワケがある」亀山早苗

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<「同窓会不倫」がちょっとした社会問題になっている。お盆休みに帰省して地元の友だちと再会、恋に落ちたというケースも少なくない。既婚の女性が異性と知り合う機会は限られている。働いていれば職場、それ以外だとやはり…。実際に同窓会に行って「旧友と恋に落ちた」という女性に話を聞いた。>

「同窓会不倫」が話題だ。あらかじめ気心が知れていて同じ背景をもつ大人が恋に落ちたとき、深みにハマる至福があるのだろう。そんな恋を経験した女性の「喜びと苦悩」を取材すると…
「同窓会不倫」が話題だ。あらかじめ気心が知れていて同じ背景をもつ大人が恋に落ちたとき、深みにハマる至福があるのだろう。そんな恋を経験した女性の「喜びと苦悩」を取材すると…

全身から力が抜けるような思いのなかで

 「今、すごくつらいんです。仕事をしていても、ときどき全身から力が抜けて、しゃがみこんで泣き出したくなるくらいつらい」

そう言いながら、すでに目を潤ませているのは、東京の郊外に住むマサミさん。家庭をもち、ふたりの子を育て、パートで仕事をしながら夫の両親のめんどうを見て、家族からは「スーパーウーマン」とまで言われているという彼女は47歳。自分でも「人生でこんなにめそめそしたことがなかったんですが…」と自嘲気味に話してくれた。

その「苦悩」は、同窓会に行ったことから始まった。

「あの同窓会にどうしてそれほど行きたかったのかわからない。でも行ってよかったです。当時の担任の先生も元気で来てくれたし。昔の友だちと旧姓やあだ名で呼び合ったりするのも楽しかった。あの輪に入ると、心はすっかり高校生に戻りますね」

 同窓会といっても高3のときのクラス会で、集まったのは20人弱。「あの人誰だっけ」と言われてしまう元同級生もいたが、ほとんどは面影がしっかり残っていたという。

「地元に残っている人たちはときどき集まっていたようですが、私は大学進学で上京してからずっと東京だし、めったに帰らなかったから、ほとんど誰とも会っていない。小中学校の友だちなら実家近くにいるから会えたけど、高校時代の友人とはなかなか。いちばん連絡がつかなかったのが私らしくて、みんなに『元気そうでよかった』と言われました。途中でユウくんと呼ばれていた男子が隣にきて、『会えてうれしいよ』って。彼はスポーツ万能、人気者だったんです。私も密かに片思いをしていた。そんな彼が声をかけてくれるなんて、と感激しました」

 一次会が終わるころには、ユウくんと顔を近づけて、かなりプライベートなことを話し込んでおり、周りから冷やかされもした。ただ、マサミさんは楽しくてたまらなかったという。

「その日は実家に泊まる予定で、早めに帰るつもりでした。でも、一次会が終わったところで引き上げようとしたら、ユウくんが追ってきたんです。『僕、今日は駅前のホテルに泊まるんだけど…少し飲み直さない?』と。迷っていると腕をそうっとつかまれて、そのままぐいっと抱きしめられた。そして彼が呼んでいたタクシーに一緒に乗りました」

 彼は強引だった。マサミさんは一瞬、思考が停止してしまった。けれども内心、帰りたくなかった。このまま黙って連れて行ってほしい、と心のなかで叫んでいた。タクシーで着いた駅前のホテルに、彼はダブルの部屋をとっていた。

「誰か呼ぼうと思ったんでしょと冗談めかして言うと、『オレ、出張が多いから、ホテルはいつもダブルをとってゆっくり休むことにしてるんだよ』と」

 さっきまで「僕」と言っていたのに「オレ」になって

 「そうなんだ…と言いかけたら、いきなり唇を塞がれました。その後、『マサミちゃん、本当にいい顔してるよ。あのころより今のほうがずっと魅力的』って。そんなこと言われたのは初めて。私、あなたに片思いしていたのよと言うと、『え?』と彼が驚いたんです。じつは自分もそうだった、と。話半分に聞かなければと思いながらも、ドキドキしました」

 「話半分」という冷静さが切ない。ベッドに横たわると、急に現実に戻りそうになった。ふたりの子をもつ40代人妻が、こんなことをしていいのか。そう思いながら「高校時代より10キロも太ってしまった」という言葉が口から出た。倫理より彼の気持ちを優先していると自分でも思った。

「彼は私に考える暇を与えなかった。ずっとキスしながら片手で器用に服を脱がせようとして。途中から私も火がついたようになって、お互いの服を脱がせあいながら、ひたすら見つめ合っていました。家庭のことも日常生活もどこかに飛んでしまっていた」

 その間、ユウくんはずっと「きれいだよ、マサミちゃん」「好きだったんだよ」と言い続けていた。そのたびに彼女は身体が熱くなっていく。身も心も「とろとろになっていく感じ」がして、そのなかに自分がはまりこんでいく感覚があった。

 「うちもご多分に漏れず、ほぼセックスレスだったんです。私は自分が性的に渇望しているとは思ってなかったけど、ユウくんに抱きしめられたとき心がすうっと楽になって、この人としたいと素直に思えた。性的にはずっと満足していなかったんだと思う。気づかないふりをしていただけ…

だから燃えた。自意識もプライドも、なにもかも振り捨てることができ、ユウくんと「いちゃいちゃ」しながら朝を迎えた。彼は関西在住だが「月に1回か2回は出張で関東に行くから、そのときに会おう」と言った。マサミさんはうなずいて別れ際に連絡先を交換した。

 「明け方、実家に戻って、両親と、同居している兄一家のために朝食を用意しました。興奮していて寝られなかった。その日の夕方、お土産をたくさん買って自宅に戻りました。義母が『ひとりでのんびりしてきてよかったわね』と嫌味を言ったけど、ちっとも腹が立たなかった(笑)」

 その日から、昼間は必ずユウくんとメッセージをやりとりした。そして2週間後、「東京へ行く」と彼から連絡があった。

「ここでさすがに迷いました。同窓会での一件は過ちですむ。でもここで出向いたら、それは『不倫』になってしまう。いつか家族に知られるかもしれない。彼も家族にバレるかもしれない。ただ、彼に会えなくなると考えただけで泣けてくる。会えなかったその2週間で、すでに本当に寂しかったから」

 <同窓会の一夜から「恋」に突入してしまった彼女に、恐れていた事態が…。【後編】「同窓会不倫に落ちた既婚女性の「突然の電話」から始まった地獄」につづく>

  • 取材・文亀山早苗

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