埼玉県さいたま市出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオなどにも出演中

荒木田 範文

<figure id="attachment_267043" aria-describedby="caption-attachment-267043" style="width: 4608px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4975a413"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/09/DSCN0853.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267043" class="wp-caption-text">ボーカルの原田波人（中）とは”年の差58歳”とまさに「孫とおじいちゃん」なバンドで活動中。デニーさん（左）とサンディーさん（右）はともにギター担当だ</figcaption></figure>
今年１月に『永遠の１秒』でデビューし、19歳の若さで演歌・歌謡界に舞い降りた大型新人の原田波人（20）。5月にはセカンドシングル『偽りのくちびる』をリリース。
そして9月21日には３ｒｄシングル『偽りのくちびる～最後の恋～』と初のアルバム『Good Time Music』を同時発売するなど、CD不況と言われる中、デビュー元年に４枚もリリースしたあたりに、期待の高さがうかがえる。
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14歳のときに『のど自慢』に出場し、長山洋子の『蜩―ひぐらし―』を熱唱して出身地である和歌山大会で優勝。翌年、NHKホールで行われた『グランドチャンピオン大会』に出場するなど、その才能の高さは歌謡界でも有名だった。
だが、デビューまでは決して順風満帆ではなかった。そのころを原田は振り返る。
「『のど自慢』に出たおかげで、日本クラウンさんの新人オーディションを受けさせて頂くことができたんです。でも、そのときは落ちてしまったんです。
ちょうど高校受験と重なってしまったというのもあるのですが、そんなに練習をしなかったんです。だから、余計に悔しくて、悔しくて…」
その後、ボイストレーニングなどに通い、１年間みっちり基礎から歌のトレーニング積んだという原田。その甲斐あってか、’19年に行われた２度目のオーディションでは見事に準グランプリを獲得し、デビューの切符を手にするのだが…。
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「本来なら’21年にデビュー予定だったのですが、新型コロナウイルスの影響で延期になってしまったんです。この１年間は精神的に本当につらかった。
“このままデビューできなくなるんじゃないか…”“何を目標にすればいいのか…”と、心が折れそうになりました」
デビューに向けた上京のタイミングも、コロナ禍のため何度も取りやめに。ふさぎこむ原田を元気づけたのが、母の存在だった。
「デビューが延期になり、母もすごく不安だったと思うんです。でも、そんな素振りを少しも見せず、むしろ明るく振舞ってくれましたね（笑）。僕が歌う意欲を無くさないようにと、よく“カラオケ行こうよ”って誘ってくれました」
昨年10月から東京でひとり暮らしを始めた原田に、今でも母は毎日のように電話をかけてくるという。
<div data-friday-nextpage-lead="演歌・歌謡曲の歌手が英語の歌にもチャレンジし…"></div>
<figure id="attachment_267048" aria-describedby="caption-attachment-267048" style="width: 5472px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d3f0f827"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/09/DSC_0137.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267048" class="wp-caption-text">9月21日には３ｒｄシングル『偽りのくちびる～最後の恋～』と初のアルバム『Good Time Music』を同時発売した原田</figcaption></figure>
そんな母に支えられデビューを果たした彼は、月に１度、東京・銀座にあるライブハウス『MR.OLDIES』のステージに立っている。およそ演歌・歌謡曲が似合わないポップなたたずまいの店だ。
「プロデューサーさんから“この場所で月に１回、この方たちと生バンドライブするから”といって、バンドの演奏を聞きにいったんです。初めて聞いたんですが、歌は50年代から70年代のオールディーズですから。
日本の歌もありましたが、英語の歌もたくさんあった。僕としては“えー、何をすればいいですか？”って感じでしたよね（笑）」
ライブハウスの名前の通り、オールディーズの曲に触れた原田。演歌・歌謡曲の新人が、“場違い”とも思われるところに放り込まれた経緯を、バンドのギターで店のオーナーでもあるデニー氏（78）はこう説明する。
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「彼のプロデューサーさんから“この銀座のライブハウスを波人くんのホームタウンにしたいんだけどどうだろう？”って相談されたんですよ。僕らも“それは面白いね”ってということで始まったんです」
そんなデニー氏は、初めて原田と音合わせしたときのことを忘れないという。
「最初のリハをしたときに、すごく上手で“これは楽しくなるな”ってワクワクしたのを覚えていますよ。（コロナ禍の）こんな時期に歌手としてやっていくのは大変だよって話をしました。でも、彼の覚悟は分かったし、ぜひ紅白まで突っ走ってほしいね。
波人くんは英語の歌が苦手だっていうだけど、ポピュラーも歌った方がいいと思ってますよ。発音を含め、頑張ってるんじゃないかな。ただ、直そうと思えばいくらでも直せるんですけど（笑）」
とアドバイスも忘れない。もう一人、バンドを支えるサンディー氏（78）は、
「性格が素直だから、MCとかでいじり易いんですよ（笑）。だから楽しい。彼は“ド演歌”ではなく、いろんな曲を歌える歌手になってほしいね」
とエールを送る。そんなデニー氏とサンディー氏が率いるバンドでライブを続ける原田は、
「生バンドって本当に貴重ですし、楽しすぎます」
と幸せをかみしめる。
「僕はおじいちゃんの影響で演歌・歌謡曲の世界に触れたんです。小さなころから狩人さんの『あずさ２号』やチェリッシュさんの『てんとう虫のサンバ』なんかを歌っていました。
今、おじいちゃんと同じ世代のデニーさんやサンディーさんと一緒に音楽をできるというのは、なにか運命を感じますよね」
そんな彼に歌手としての“夢”を尋ねてみると、
「もちろん、NHK紅白歌合戦に出場したいですね。紅白の常連になって、全国ツアーをしていたいです。
そのときは、このバンドのみなさんと一緒に回れたら最高ですね。これはバンドが始まったときからの夢なんです」
と熱く話してくれた原田。まさに「孫とおじいちゃん」バンドで挑戦する紅白への階段。新人歌手にとっては、このライブハウスがこの上なく刺激になっているのは間違いないようだ――。
<figure id="attachment_267124" aria-describedby="caption-attachment-267124" style="width: 5472px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="7ff20032"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/09/DSC_0145.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267124" class="wp-caption-text">観客は原田のファンだけではなく、場所柄か銀座のホステスさんの姿もちらほら…</figcaption></figure>
<figure id="attachment_267125" aria-describedby="caption-attachment-267125" style="width: 5472px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="576e5c95"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/09/CENTER_0001_BURST20220627192707315_COVER.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267125" class="wp-caption-text">夢は「このバンドで全国ツアーを周ること」と話す原田</figcaption></figure>

‘75年、埼玉県出身。夕刊紙、女性週刊誌を経て現職。テレビやラジオにも出演中

荒木田範文（FRIDAYデジタル芸能デスク）

今年１月に『永遠の１秒』でデビューし、９月には３枚目のシングルとアルバムをリリースした演歌・歌謡界の大型新人・原田波人。そんな彼が銀座でライブを続けていると聞いて…

新人歌手・原田波人「孫とおじいちゃん」なバンドを銀座でするワケ

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