<figure id="attachment_267850" aria-describedby="caption-attachment-267850" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="fed5b4b1"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/286-1.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267850" class="wp-caption-text">左から三男・陸、長男・翔平、次男・圭悟。圭悟と陸が７歳差で、兄２人は中学卒業後にユースの寮に入ったため「あまり一緒にいた記憶がないし、けんかにもならなかった」（陸）　（撮影：吉場正和）</figcaption></figure>
<p>サッカー日本代表のレプリカユニフォームを着た３人の男性。実は彼らは兄弟だ。長男・翔平（31）、次男・圭悟（29）、三男・陸（22）。彼らに誰の面影を感じることができるだろうか。３人の父親は、開幕が約２ヵ月後に迫ったＷ杯に出場する日本代表の森保一(はじめ)監督（54）だ。</p>

<p>父・一は現役時代、Ｊリーグ広島や仙台で35歳までプレー。攻守に献身的なボランチとして日本代表までのぼりつめ、サッカーファンならずとも知っている’93年Ｗ杯アジア最終予選「ドーハの悲劇」の一員だった。３人の息子は父と同じサッカーの道を歩んだ。</p>
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<p>著名人の二世は注目を浴びやすい。そして周囲が親子を比べることで子供がプレッシャーに感じ悩むケースも多い。しかし、圭悟はそれを完全否定する。</p>



<p><span class="strongInContent">「僕はプロになりたいとは思っても、『ならなきゃ』と思ったことはありません。お父さんからサッカーをやれ、と言われたことも、教えてもらったこともほとんどなくて、指導はスクールのコーチに任せていました。僕は小さい頃、やんちゃだったので、友達とけんかになって、お父さんが一緒に謝りに行ってくれたこともありました。ほかの家族と変わらない関係でこられたことが良かったんです」</span></p>
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<p>圭悟はサンフレッチェ広島のユースから流通経済大学に進学。卒業後は海外でプロを目指し、’19年にドイツで現役生活にピリオドを打った。’20年、ユース時代の同期だった藤井貴之（たか）、重行拓也（しげ）を誘ってＹｏｕＴｕｂｅチャンネル『ＬＩＳＥＭ(リゼム)』を立ち上げ、今や登録者数23万人を超える人気ユーチューバーになった。</p>



<p><span class="strongInContent">「現役を終えてお父さんにＹｏｕＴｕｂｅを始めると伝えたときは『大丈夫か？　食っていけるのか？』と言われました。でも『自分でケツを拭(ふ)けるんだったらいいよ』と言ってもらったんです」</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="「森保の息子」から「けーごのパパ」へ"></div>
<div class="expapp-yahoo-paragraph-break"> </div>
<figure id="attachment_267909" aria-describedby="caption-attachment-267909" style="width: 5330px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="02b048ce"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/bdf1e3eb7a8aa77fb277cd95984095e3.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267909" class="wp-caption-text">「ドーハの悲劇」をピッチで味わった森保監督は日本サッカーの歴史を変えられるか</figcaption></figure>



<p>約２年前、地元・広島で活動を始めたときは、フットサル場でのアルバイトと掛け持ちして、やっと生活ができるほどだった。徹夜で動画編集の作業をしていたが、楽しさが上回り、全然苦にならなかった。最初の4ヵ月、登録者は１０００人ほどしかいなかったが、野球経験者２人と一緒にフットサル大会に参加した動画がバズり、学生から20代を中心とした視聴者数は爆発的に増えていった。</p>



<p><span class="strongInContent">「最近はお父さんが『けーごのパパだ！』『リゼム応援してます！』って言われるそうです（笑）」（圭悟）</span></p>



<p>なぜユーチューバーだったのか。きっかけは海外で感じた違和感だった。</p>
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<p><span class="strongInContent">「日本ではサッカー選手になりたければ、サッカーだけに集中しろ、という考えが強いと思いますが、海外はまったくそんなことがなかった。もっと楽しいと感じたことがあればやっていいのかなと。結果を出せば、それが正義なので」（圭悟）</span></p>



<p>サッカーの動画配信だけでなく、最近は服飾ブランドも立ち上げた。今後も楽しむことで結果を出し続けるつもりだ。</p>



<p>発足時にはいなかった長男・翔平も『リゼム』に加わった。翔平は法政大学で主将を務め、Ｊリーグのカマタマーレ讃岐でプレーした後、海外にも渡った。４人組となった『リゼム』は活動の幅を広げるため、春から東京に拠点を移した。</p>
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<p>彼らには強い信念がある。動画内で２人が「森保一」の名前を出したことはない。圭悟は「言う必要がないし、それで再生数を求めたくない。俺は俺だから、という感じです」と力説する。</p>



<p>９月某日、郊外で行われた撮影に、三男・陸の姿もあった。陸は立教大学を休学し、春から海外に留学。一時帰国の合間に、撮影の手伝いに来ていたのだ。</p>



<p><span class="strongInContent">「僕は今のところユーチューバーになりたい、とは思わないですね（笑）」（陸）</span></p>



<p>父に頼らず、兄にも流されない。末っ子も、自分の心の声に忠実に、人生の選択をしようとしている。</p>



<p>２ヵ月後、父が監督を務める日本代表がＷ杯を戦う。</p>



<p><span class="strongInContent">「シンプルに日本サッカーの頂点にいることが凄い。ＳＮＳで叩かれるのを見ると嫌だなと感じますし、大変だなと思う。僕自身、やりたいとは思わない立場でいることは尊敬しています」（圭悟）</span></p>



<p>代表監督になっても、父の家での様子が変わることはなかった、自室でひたすら映像を見ている印象が強い。采配批判に晒(さら)されても、簡単にはブレない父の背中を、息子たちは陰で見てきた。</p>



<p>日本代表監督の父とユーチューバー、大学生の息子。立場は違えど、覚悟をもって生き抜こうとする信念で、親子は繋がっている。  </p>
<figure id="attachment_267908" aria-describedby="caption-attachment-267908" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2dd23136"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/181.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267908" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　サッカー日本代表監督･森保一のジュニア「結果を出せば、それが正義」。じゃれ合っているように見える掛け合いが特に20代を中心にウケている</figcaption></figure>
<figure id="attachment_267910" aria-describedby="caption-attachment-267910" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="036be0bd"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/042.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267910" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　サッカー日本代表監督･森保一のジュニア「結果を出せば、それが正義」</figcaption></figure>
<figure id="attachment_267911" aria-describedby="caption-attachment-267911" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="dda98ef6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/133.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267911" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　サッカー日本代表監督･森保一のジュニア「結果を出せば、それが正義」。長男・翔平が撮影する動画をのぞき込む、次男・圭悟</figcaption></figure>
<figure id="attachment_267912" aria-describedby="caption-attachment-267912" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="8b626bd1"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/209.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-267912" class="wp-caption-text">本誌未掲載カット　サッカー日本代表監督･森保一のジュニア「結果を出せば、それが正義」。左からたか、しょうへい、しげ、けーご</figcaption></figure>
<p>『FRIDAY』2022年10月14日号より</p>


児玉幸洋

吉場正和

日本サッカー界の「現場トップ」森保一監督の3人の息子たちが、はからずも勢ぞろい。長男と次男は会員登録数23万人を超える人気ユーチューバーだ。顔も生きる場所も違う３人は、あるところで父とつながっていた。

日本代表監督の”ジュニア”たちが語る「森保一の息子に生まれて」

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