<figure id="attachment_272845" aria-describedby="caption-attachment-272845" style="width: 2834px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="8243a60d"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/cd891a3588ca8f9b1de26b287d660fa2.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272845" class="wp-caption-text">推定69億円のスポンサー収入があるという大坂なおみ。世界のアスリートの中でもベスト20に入るといわれる</figcaption></figure>
スポーツ選手たちが試合で身につける衣装や道具には、さまざまな企業のロゴが入っている。こうしたスポンサー料はいったいいくらなのだろう？
破格のスポンサー料を得ているのは、言うまでもなく、人気競技で世界トップクラスの実力を持つアスリートたちだ。大坂なおみ（テニス）は69億円（推定・以下同）、大谷翔平（野球）は25億円、八村塁（バスケット）は11億円、松山英樹（ゴルフ）は30億円。世界的大企業がズラリとスポンサーとして名を連ねている。
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一方で、日本を中心に活躍するアスリートたちのスポンサー事情は、競技によってかなり異なるようだ。
そんな中、いま日本でスポンサー料をもっとも稼げる競技は女子ゴルフ。
「ゴルフは道具が多い。クラブ、ウェア、ボール、シューズ、すべてが対象になります。アクセサリーをつけてプレーすることもできますから、ネックレスや時計が人気選手に提供されることもある」（スポーツマネジメント関連会社役員）
なかでもクラブの契約金が圧倒的に高い（表参照）。
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「ファンが一番気になるのは選手の使っているクラブなので、契約金も高くなります。過去にはある賞金女王が３年５億〜６億円の契約を結びました。今だと渋野日向子など国内トップクラスの選手は億単位の契約を結んでいるはずです。シード選手（定員50人）やツアー優勝経験者ならば、少なくとも数百万円、平均で数千万円の契約はとれると思います。また、各メーカーは提供用クラブをたくさん用意していて、無名のプロでも、希望があれば無償で提供しています。いつどの選手がブレイクするかわかりませんからね」（前出・役員）
彼女たちの着る服にももちろんスポンサーがつく。
「ウェアはクラブより単価が安いので、上限は800万円程度だと言われています。クラブは実力が大事ですが、ウェアは人気が大切。実績がなくてもスタイルが良い選手や人気選手はいい契約を取れる可能性があります」（同・役員）
ゴルフがスポンサーを集めやすい別の事情もある。
「ゴルフ場に行くにはクルマが必須なので、自動車関連企業がスポンサーになりやすい。契約金はなくてもクルマをもらっている選手はたくさんいます。また、紳士淑女のスポーツというイメージがありますから、金融業界などお堅い企業のスポンサーも期待できます。 

そもそもゴルフはお金持ちのスポーツですので、ゴルフファンの会社社長が多い。選手の知名度に関係なく『ゴルフが大好きだから』という理由だけで数十万〜200万円程度を支援してくれることはありますね」（前出・役員）
ところで、広告などで有名選手が登場する際、〈渋野日向子（サントリー）〉といった表記を見ることがある。これは渋野日向子がサントリーと「所属契約」を結んでいることを意味している。
「所属といっても勤務するわけではありません。企業のイメージキャラクターのようなものです。契約金は数百万から数千万までさまざまですが３０００万円が一つの相場でしょうか。５年程度の長期契約が基本です。『所属』は相当な実績がないと取れないものなので、契約できれば業界内で一目置かれるようになりますね」（前出・役員）
ある程度名の通った女子ゴルファーは、数千万円のスポンサー収入があると言えるだろう。
<figure id="attachment_272848" aria-describedby="caption-attachment-272848" style="width: 1654px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="abee6113"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/33272ef2abc040fe30b20b722cc2095e.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272848" class="wp-caption-text">現在は25億といわれる大谷翔平のスポンサー収入だが、今年の活躍で2023年はいったいいくらになるのだろうか？</figcaption></figure>
<figure id="attachment_272849" aria-describedby="caption-attachment-272849" style="width: 1867px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="65b3a748"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/5939716702c188bf81bac5501e4fede0.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272849" class="wp-caption-text">日本人女子ゴルファーではトップの渋野日向子。全英優勝の実績と明るく健康的なイメージが企業からも人気だ</figcaption></figure>
<a href="#" data-ident_hash="84c11072"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/WF1111_P034a.jpg" alt=""></a>
<a href="#" data-ident_hash="33914868"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/WF1111_P034b.jpg" alt=""></a>
<div data-friday-nextpage-lead="意外と安い？プロ野球界のスポンサー契約金"></div>
<h2>球界のレジェンドで500万円</h2>
次は、長く日本で一番人気のスポーツだったプロ野球界の事情を見ていこう。
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「現役時代の阿部慎之助（巨人のヘッド兼バッテリーコーチ）の用具メーカーとの契約金は5400万〜700万円だったと言われています。″巨人軍歴代ナンバー１捕手″と呼ばれるレジェンドですら、これくらい。各球団のレギュラークラスだと多くて150万円かな。タイトルを獲っていても『用具は無制限で提供・契約金はゼロ』という選手はザラにいます。 

一方でよくあるのはメーカーからクーポン（商品券）がもらえるというケース。契約金はもらえなくても年間100万円程度、好きな商品をもらえるんです。もちろん野球用品以外の商品でもＯＫです」（プロ野球解説者）
スポンサー料が安い理由はどこにあるのだろうか？
「野球はゴルフと違って団体競技です。一番目立つユニフォームは、球団がメーカーと契約しちゃってますからね。そもそも野球選手はゴルファーよりもお金がかからないんです。ゴルファーは移動費やら何やら経費は全部自腹でしょ？　でもプロ野球は移動費も宿泊費も洗濯代も食費も、基本全部球団持ちですからね。スポンサー料はそんなに気にしないんですよ」（同・解説者）
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<figure id="attachment_272847" aria-describedby="caption-attachment-272847" style="width: 2023px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="581a920f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/6d909c1baacd360104da799eda9cb401.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272847" class="wp-caption-text">プロ野球 NPB野手ナンバー１の年俸は柳田悠岐（ソフトバンク）の推定6.2億。プロ野球選手はスポンサー料への執着が弱く、メーカーと契約せず、自分の好きな用具を使う選手も多いという</figcaption></figure>
<a href="#" data-ident_hash="6a805b51"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/WF1111_P034c.jpg" alt=""></a>
<h2>カネが目的じゃない格闘技・陸上</h2>
続いてゴルフ、野球に比べると市場規模の小さい総合格闘技と陸上を見てみよう。
「格闘技では、ボクシングの井上尚弥(なおや)が別格、億単位のスポンサー収入があるはずです。ほかには那須川天心（キック）、朝倉未来(みくる)（総合）らの超人気選手が何人かいるだけで、総合格闘技は実力があっても全然稼げません。
身につけるパンツや入場の際に羽織るガウンにスポンサーを入れるわけですが、１試合１社数万円、最大でも50万くらいなんですよ。しかも体の負担が大きいので、年間３〜４試合しかできません。 

ある団体の世界王者の年間スポンサー料は計200万円でした。所属団体からもらえる固定給、ファイトマネーを合わせても年収は1000万円。一般人の感覚だと多いと思うかもしれませんが、選手寿命は短いし、激しい競技ですから後遺症が残ったり、命を落とすことだってある。カネ儲(もう)けをしたくて格闘家になる人ってほとんどいませんよ。″強くなりたい″という人がやるスポーツですね」（総合格闘技団体関係者）
陸上競技も同様に、「走ることが大好きな人」がやるスポーツだという。
「陸上の選手は、基本スポンサー契約などなく、企業に就職するのが一般的です。箱根駅伝のスター選手など長距離の選手の給与が年に１０００万円程度。日本代表クラスの短距離の選手は500万〜600万円の年収ですね。長距離のほうが高いのは、人気があることに加え、テレビなどで企業のロゴなどが映る時間が圧倒的に長いから。マラソンの大迫傑(すぐる)のようにプロ転向して食べていける人は、ほぼいない業界です」（スポーツメーカー関係者）
海外の事情に比べ、日本のスポーツビジネスの規模は小さすぎる。どうにかならないのだろうか？
「家電量販店のノジマは卓球の張本智和を起用して、『すごいエアコンセール　超冷(チョレイ)！』と広告を打ち、話題を集めました。アイデア次第でアスリートはもっとビジネスに活用できると思います」（スポーツライター・岡田真理氏）
アスリートがもっと輝く日本になる日が来ることを願いたい。
<figure id="attachment_272850" aria-describedby="caption-attachment-272850" style="width: 1733px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4aa359c8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/14207f8e25c121df3b5cb117bdf358bc.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272850" class="wp-caption-text">格闘技 那須川天心（写真）など人気実力がそろったごく一部の選手にスポンサーも集中しがち。トップクラスの総合格闘家でも年収は1000万円程度だという</figcaption></figure>
<figure id="attachment_272846" aria-describedby="caption-attachment-272846" style="width: 1658px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="55ca91bc"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/10/f2e370fb4d39590ffb9aa4243dd5899a.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-272846" class="wp-caption-text">陸上競技 プロ転向した大迫傑は稀有な例。トップクラスの選手でも企業でサラリーマンとして働きながら競技を続けることが多い。短距離よりも長距離の方が待遇がよいという</figcaption></figure>
『FRIDAY』2022年11月11日号より

共同　アフロ（渋野 那須川）

スポーツ選手たちが試合で身につける衣装や道具にかかるスポンサー料は、実は競技によって全く異なる。トップレベルの選手や、女子ゴルファーなどは破格だが、それ以外では実はあまり儲かっていないケースも…。

大谷25億、松山30億…知られざるアスリート”スポンサー収入”

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