<p><span class="strongInContent">「岸田首相がヘリから護衛艦『いずも』の甲板に降りる際、報道陣は決められた場所で待機させられていました。『ここから首相を撮ってください』と。しかし、首相は報道陣が待つ側とは反対のドアから降りてしまった。狙った写真が撮れず、当然、カメラマンからはブーイングが出ました。こうしたドタバタは他にもあり、世界へのアピールのためにさまざまな″演出″を急ごしらえで準備したという印象は拭えませんでしたね」（式に参加したジャーナリスト）</span></p>
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<p>11月６日、海上自衛隊の「国際観艦式」が、20年ぶりに相模湾沖で開催された。海上自衛隊創設70周年の節目ということもあり、海自から20隻、海保から１隻、アメリカ、韓国、オーストラリア、カナダ、インド、パキスタンなど12ヵ国から18隻の計39隻が集結した。</p>
<figure id="attachment_275161" aria-describedby="caption-attachment-275161" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="b1d62a69"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/1667807542377.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-275161" class="wp-caption-text">護衛艦『ひゅうが』を先頭に、各国の艦艇が航行。上空では『ブルーインパルス』のアクロバット飛行も行われた　撮影：大塚賢二</figcaption></figure>
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<p>前述のとおり『いずも』に降り立った岸田文雄首相（65）は、ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射を批判した上で、</p>
<p><span class="strongInContent">「ルールを守らず、他国の平和と安全を武力の行使や武力による威嚇によって、踏みにじるものがあらわれる事態に備えなければならない」</span></p>
<p>と、防衛力の強化を表明した。</p>
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<p>国際観艦式での岸田首相の″演出″はこれだけにとどまらなかった。参加艦として名を連ねてはいなかったが、艦載機を満載にした米原子力空母『ロナルド・レーガン』が、サプライズで姿を見せたのだ。そして岸田首相は、ヘリで『ロナルド・レーガン』に乗り込み、出迎えた米海軍の高官とこんなやり取りをしてみせた。</p>
<p><span class="strongInContent">岸田首相</span>「本当に中国はそれ（建造中の新型空母『福建』）を運用できるのか」</p>
<p><span class="strongInContent">米高官</span>「乗組員のスキルがない」</p>
<p><span class="strongInContent">岸田首相</span>「やっぱり機体だけでは駄目だ」</p>
<p>西側諸国の錚々たる艦隊と、米国との強固な協力関係――。国際観艦式の場で、岸田首相はこれ以上ない戦力アピールをしてみせたわけだが、その裏にはこんな狙いが隠されている。国際ジャーナリストの山田敏弘氏が語る。</p>
<p><span class="strongInContent">「中国、北朝鮮への牽制、これは確かにその通りです。ただその裏には、アメリカの思惑が透けて見えます。『ロナルド・レーガン』に乗り込み、わざわざ中国空母についての質問をする。これは、アメリカ側の意図を汲んで行った演出でしょう。中国、北朝鮮に対抗するためには日米韓が一枚岩でなければいけない、というのがアメリカの考えですからね。今回、韓国は国際観艦式に不参加も想定されていましたが、結局は参加した。これも、アメリカの働きかけによるものと見て間違いありません」</span></p>
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<p>露骨すぎる日本の姿勢は、中国・北朝鮮の目にどう映ったのだろうか。</p>
<figure id="attachment_275160" aria-describedby="caption-attachment-275160" style="width: 1708px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c8acdf29"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2022/11/1667807562170.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-275160" class="wp-caption-text">護衛艦『いずも』の甲板でスピーチする岸田首相。情勢を鑑みてロシアは招待せず、中国は参加しなかった</figcaption></figure>
<p>「FRIDAY」2022年11月25日号より</p>
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大塚賢二

「岸田首相がヘリから護衛艦『いずも』の甲板に降りる際、報道陣は決められた場所で待機させられていました。『ここから首相を撮ってください』と。しかし、首相は報道陣が待つ側とは反対のドアから降りてしまった。

岸田総理「国際観艦式」でカメラマンからブーイングが起きたワケ

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