〈メジャー昇格はほぼムリ〉〈なぜ米国で?〉…今季もマイナー契約の筒香「日本に復帰しない」特殊事情
筒香嘉智(31)が、米国で4季目のシーズンを迎えることが決まった。
1月16日(日本時間)、レンジャーズが筒香とマイナー契約を結んだと発表したのだ。筒香にとって米国では5チーム目の球団になる。
「筒香は、2月中旬からアリゾナ州サプライズで行われるレンジャーズの春季キャンプに招待選手として参加する予定です。レンジャーズは、筒香が本職の外野が補強ポイント。うまくアピールできれば、メジャー昇格の可能性はあります」(スポーツ紙担当記者)
メジャーの速球にまったく合わない
筒香がポスティングシステムを利用して、DeNAからメジャーへ移籍したのは19年オフだ。だが、その後の3シーズンでは通算打率.197、18本塁打、75打点と振るわず。3度の戦力外通告を経験している。実際には昇格の可能性はかなり低いという見方が多い。
「レンジャーズとしては、筒香が4シーズン目を迎えて米国の野球に慣れブレイクしてくれればもうけものという考えでしょう。しかし、現状ではかなり厳しい。最大の弱点は、メジャーリーガーの豪速球にまったく対応できていないことです。
筒香は日本にいた時から、変化球や相手の失投を狙うのが上手い打者でした。タイミングが合わず、メジャーでの三振率は3割を超えます。たまにイイ当たりがあっても、ライトへ引っ張るクセのある筒香に対し、相手チームは右方向へ特別なシフトをしているので簡単に捕られてしまうんです。メジャーの首脳陣は日本の大打者ならアジャストできるだろうと考えていたようですが、期待を裏切られた形になっています」(同前)
ネット上には〈なぜマイナー契約でも米国で野球?〉〈このままではメジャー昇格はほぼムリ〉など、厳しいコメントが多い。プロ野球で通算205本塁打をはなった実績から、日本に復帰すれば獲得に名乗りをあげるチームはあるだろう。なぜ筒香は、米国でのプレーにこだわるのだろうか。
「筒香は、マイナーや独立リーグでも米国で歯を食いしばる覚悟のようです。筒香としても、日本へ戻りづらいでしょう。19年オフのファン感謝デーで、DeNAのファンへ『メジャーに挑戦します!』と高らかに宣言した手前もありますから。メンツが立ちません。
15年オフにはドミニカのウィンターリーグに参加し、決して恵まれたとは言えない施設で泥まみれになった経験もあります。厳しい環境に慣れているんです。将来的には日本へ戻るかもしれませんが、しばらくはマイナーでもがきメジャー昇格を目指すと思います。筒香は、楽な道を安易に選ぶような選手ではありませんから」(同前)
昨季マイナーでは38試合で打率.301、7本塁打、30打点と、まずまずの結果を残した筒香。不退転の気持ちで、今季こそ覚醒してほしい。
- 写真:AP/アフロ