〈ベンチ裏で悔し涙を流した〉巨人時代から復活も…DeNA大田泰示が再直面する「土俵際の苦境」 | FRIDAYデジタル

〈ベンチ裏で悔し涙を流した〉巨人時代から復活も…DeNA大田泰示が再直面する「土俵際の苦境」

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グラウンドで厳しい表情が目立つ大田(PHOTO:時事通信社)
グラウンドで厳しい表情が目立つ大田(PHOTO:時事通信社)

DeNAの大田泰示(32)が微妙な立場に置かれている。

5月20日現在(成績は以下同)、19試合に出場するも大半が代打。打率1割台でレギュラーを掴めずにいるのだ。

「若手への世代交代をはかる日本ハムが、大田を事実上の自由契約にしたのは’21年オフです。複数の球団が獲得にオファーを出しましたが、東海大相模高出身で横浜スタジアムに馴染みのある大田はDeNAを選択。昨年は規定打席に達しなかったものの、打率.278、5本塁打とそれなりに存在感を示しました」(球団関係者)

だが、今季に入り大田をめぐる状況は変わった。

「大田が本職の外野陣は、1番に定着した佐野恵太、走力のある桑原将志、3割台半ばの高打率を出している関根大気、守備のうまい神里和毅と飽和状態ですからね。年齢の高い大田が割って入るのは難しい状況です。一塁も守れますが、不動の助っ人ソトやWBC侍ジャパンにも選ばれた牧秀悟がいます。レギュラー獲得は相当厳しいでしょう」(同前)

「なんでボクが?」

大田が「松井秀喜2世」として、ドラフト1位で巨人へ入団したのは’09年だ。与えられた背番号は松井と同じ「55」。当時の重圧を、大田は『FRIDAY』(’18年6月8日号)で次のように語っている。

〈『なんでボクが?』という気持ちでした。(中略)早く松井さんのような大打者にならなければという焦りと、周囲からの期待の大きさに押し潰されそうでした〉

気持ちは空回りし、負のスパイラルに入る。大田のコメントを続ける。

〈必要以上に落ち込んだり、ふてくされた態度をとったこともあります。当時の岡崎郁二軍監督から『あんまり腐るなよ』と声をかけられ、他の選手に見られないようにベンチ裏で悔し涙を流したことも一度だけではありません〉

巨人で結果を出せなかった大田は、’16年オフに日ハムへ移籍し重圧から解放される。在籍した5年間で放ったホームランは66本。長距離砲としての能力を開花させたのだ。だが若返りをはかるチーム方針で、自由契約となったのは前述のとおり。DeNAでは再び苦境に立たされている。

「日ハムを自由契約になった時、大田の地元である広島も獲得に動いていたという話があります。現在のDeNAは外野陣の層が厚すぎる。もし大田が広島を選んでいれば……。結果論ではありますが。

ただ代打としての打率は悪くなく1発もあります。劣勢でも試合終盤で、流れを一気に変える力が大田にはあるんです。貴重な右の切り札として、求められる存在ではあるでしょう」(スポーツ紙担当記者)

巨人で地獄を経験した大田には、逆境から復活できる底力があるだろう。ファンは、再び日ハム時代の輝きを取り戻す日を待っている。

  • PHOTO時事通信社

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