保身のためセレブへは無料パスをバラ撒き…カルロス・ゴーン「年間費128万円の高級クラブ」内部写真 | FRIDAYデジタル

保身のためセレブへは無料パスをバラ撒き…カルロス・ゴーン「年間費128万円の高級クラブ」内部写真

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『モンティ・クラブ』。実質的なオーナーであるゴーン被告が再オープンした
『モンティ・クラブ』。実質的なオーナーであるゴーン被告が再オープンした

カルロス・ゴーン被告(68)が、レバノンへ逃亡して丸3年が経過した。日本とフランスから国際手配されるなど包囲網が狭まりつつある中、事業家としての手腕を発揮しているという。

「昨年9月、レバノンの首都ベイルートに会員制高級クラブがオープンしました。『モンティ・クラブ』と名付けられたこの社交場は、市の中心部にそびえ立つ高層ビルの6階部分にあり、内装はしゃれた雰囲気でまとめられています。

厳しい審査をパスして1万ドル(約128万円)の年会費を収めて会員になると、クラブ内で食事やビジネスミーティングなどができる。表向きは通信会社の経営者がこのクラブの代表者になっていますが、一番多くカネを出しているゴーン氏が実質的なオーナーです」(ゴーン被告の知人)

レバノンは19年の通貨危機を発端に経済情勢が悪化。20年にはデフォルト(債務不履行)に陥り、物価はこの3年間で10倍以上に高騰した。銀行口座が凍結され、国民は預金さえ自由に引き出せない状況が続く。そんな中で高級クラブに1万ドルの会費を支払える人など一握りだが、それにも関わらずクラブはオープン以来、盛況だという。

「レバノンで、こんなに高い会費を払うクラブがあるなど聞いたことがありません。生活に困っている庶民から見たら別世界の話でしょう。しかし一部のエグゼクティブたちにとっては違うようで、毎日絶えることなく会員が訪れています。営業は順調とのことです」(同)

レバノンでの裁判を有利に……

年会費1万ドルは経済危機に陥っているレバノンにおいては超高額。政財界のスーパーエリートしか入れない
年会費1万ドルは経済危機に陥っているレバノンにおいては超高額。政財界のスーパーエリートしか入れない

一方でゴーン被告は最近、一部の人たちへ会員権を「無料」で配っているという。

「裁判関係者、政治家、軍人などに無料パスをばら撒いています。狙いはズバリ保身のためです。ゴーン被告は昨年6月、フランスの捜査当局からルノーの会社資金不正使用の疑いで国際逮捕状を出されました。同じく国際手配をしている日本へ身柄を引き渡される心配はありませんが、レバノンと結びつきが強いフランスが起訴を決めたら同国の裁判所に出頭させられる可能性がある。

そうならないようレバノンの支配層を味方につけ、自国で有利に裁判を受けたいのです。レノバノンで一度判決が出てしまえば一事不再理の原則から、同じ罪でフランスが裁くことはできなくなります」(ゴーンの別の知人)

ゴーン被告は会員制高級クラブの他にもいろいろな事業やプロジェクトを進めているが、全て身を守るための戦略だと思われる。

「銀行、ワイナリー、メディアなど自身や家族が所有する多数の企業を通じて増やした資産を投じて自身のドキュメンタリー映画の製作や本の出版を行い、世界中に無実を主張しました。レバノンの支配層が信仰するキリスト教マロン派に属するホーリースピリット大学とは協力関係を結び、一昨年から社会人を対象にした聴講料2万ドル(約256万円)という高額な特別講義もスタートしています。

これも実力者たちとのネットワーク作りが狙いです。また、閣僚になれば逮捕されないという目論見から政界進出にも意欲を示し、政治家との会談で『自分が大臣になればレバノンを救う力になれる』と熱弁するなど、自己アピールに余念がない。行動は全て計算づくのものなのです」(同)

保釈時の変装や楽器ケースに身を隠しての逃亡など、今までゴーン被告の奇策に世間は何度も驚かされてきた。次に捜査の手が目前に迫ったとき、被告はどんな手を打ってくるのだろうか。

豪華な内装の店内。クラブのホームページには〈比類のない雰囲気とサービス〉などといった宣伝文句が並ぶ
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クラブでは高級ワインや葉巻、ステーキも楽しめる。この社交場を通じ、ゴーンは政界へのパイプを築くつもりだ
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19年3月、妻・キャロル氏と腕を組んで歩くゴーン被告
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19年3月、白のベンツに乗り込むゴーン被告。保釈の際もスズキの軽自動車を使用するなど頑なに日産車には乗らない
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19年3月、妻・キャロル氏と腕を組んで歩くゴーン被告
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  • 取材・文桐島 瞬

    ジャーナリスト。65年、栃木県生まれ。原発問題からプロ野球まで幅広く取材。『FRIDAY』や『週刊プレイボーイ』、『週刊朝日』など雑誌を中心に活躍している。

  • 撮影結束武郎

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