<p>〈朝倉未来が主催する、１分間で喧嘩最強を決める『BREAKING DOWN』。そのオーディションでの「純士、久しぶり」「いい質問するねぇ」「あんたでもいいよ」などの発言で有名になったバン仲村こと仲村光。２月19日には「BREAKING DOWN７」に出場し、瓜田純士と対戦。判定負けを喫したものの、その対戦は大きな注目を浴びた。</p>
<p>いまや、朝倉未来と並んで『BREAKING DOWN』に欠かせない人物となったバン仲村氏。実は、最初の応募の際には書類選考で落とされていたのだ。</p>
<p>選考に落ちた後、どのような戦略で『BREAKING DOWN』出場を勝ち取ったのかを、２月16日に発売された<a href="https://www.amazon.co.jp/%E4%BA%BA%E7%94%9F%E3%81%AF%E3%83%90%E3%82%BA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%82%E3%82%93%E5%8B%9D%E3%81%A1-%E3%83%90%E3%83%B3%E4%BB%B2%E6%9D%91/dp/4299039416">『人生はバズったもん勝ち』（宝島社）</a>から一部を抜粋・編集して紹介する〉</p>
<figure id="attachment_297580" aria-describedby="caption-attachment-297580" style="width: 3648px" class="wp-caption aligncenter"><a href="#" data-ident_hash="beb06178"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/1DX31377.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-297580" class="wp-caption-text">バン仲村氏</figcaption></figure>
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<p>ブレイキングダウン内における俺の影響力が高まっているのは、当然自覚している。おそらくパブリックイメージとしては、突然参加したと思ったら、いきなり人気を得て、最近では取り巻きを含めて、ブレイキングダウン内に一大派閥を構築した人間、みたいに思われているはずだ。</p>
<p><span class="strongInContent">ここには二つの誤解がある。一つ目の誤解は、ブレイキングダウンで立場を築くのは、簡単ではなかったこと。継続参加どころか、いきなり干されて路頭に迷った時期さえあった。</span></p>
<p>もう一つは俺がブレイキングダウンに未来を見ていないことだ。現在、ブレイキングダウンの人気は絶大なものだ。しかし、来年（2024年）までその人気は続いているだろうか？ましてや２、３年先も続いている保証は一つもない。</p>
<p><span class="strongInContent">俺からしたら所詮は他人の土俵である。そこでの人気継続などという小さな価値観に縛られるつもりは毛頭ないのだ。</span></p>
<p>ブレイキングダウンへの最初の応募では、実は書類選考で落とされている。なにかしらもったいぶって隠していたわけではない。純士との経緯を含めて真正面から主張したのだが、文章では伝わらなかったようだ。</p>
<p>３行以上の文章を読める人間は年々減っている。この本も買っただけで実際に最後まで読む人間は多くないだろうし、ましてや理解までできる人間は少数派かもしれない。</p>
<p>同様に、1000文字（ブレイキングダウン応募書類の制限文字数）から人材の正否を推し量れる人間など、ブレイキングダウンの運営のなかにもいなかったようだ。</p>
<p>しかし、そこを責めるつもりもない。愚痴や不満は解決策に繋がらないことを俺は知っていた。書類選考で落ちた直後から、正直に言えば応募した時点で、近いうちに応募は書類から映像に切り替わるだろうと踏んでいた。そしてそれはそのとおりになり、オーディションにも呼ばれることになったのだ。</p>
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<div data-friday-nextpage-lead="オーディションでバン仲村氏が見せた戦略がスゴイ…"></div>
<p>ブレイキングダウンが映像コンテンツである以上、応募が映像になることは当然だし、むしろ遅かったくらいだ。しかし、これはどんな業界にも存在する認識遅れの馬鹿さ加減、その程度にすぎない。就職してしまえば1000文字級の文章を書く機会など、ほぼ皆無なのにもかかわらず、文章で人間を判断しようとする企業はいくらでもある。</p>
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<p>これは文章にかぎった話ではなく、必要な本質とは無縁な慣習で、人間やモノを判断しようとする試みは、誰しもやりがちなことだ。ただし、自分が選ばれる側にいるかぎり、いくら馬鹿な選考基準だとしても、その枠組みの中で戦わなければ負け組になるだけだ。</p>
<p>俺はどうしたらオーディション会場に呼ばれるかを、必死に考えた。あの舞台に立っていかに映えるか。プロデューサー、厳密には朝倉未来にどうアピールするかだ。</p>
<p><span class="strongInContent">未来君に、バン仲村がブレイキングダウンの舞台に混ざることで、どのような〝未来〟を感じさせられるかが勝負だった。そのために俺は衣装、しゃべり方、手振り、映り込む小道具まで、細部にわたり工夫を凝らした。</span></p>
<p>当たり前だが、俺は普段からあんな真っ赤な背広を着ていたわけではないし、当然、背広に合わせた赤い縁取りのグラサンなんて持ってもいなかった。しゃべり方は大袈裟に変えているわけではないが、それでも普段よりは抑揚をつけているし、歩く名言集と呼ばれる俺であるが、それだって天性の才能が大部分ではあっても、意識の賜物の部分も当然ある。</p>
<figure id="attachment_297581" aria-describedby="caption-attachment-297581" style="width: 3648px" class="wp-caption aligncenter"><a href="#" data-ident_hash="40e286f5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/1DX31325.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-297581" class="wp-caption-text">この赤い背広も戦略なのだという…</figcaption></figure>
<p>ましてや応募動機は純士との清算、対決である。キラーワードを連発する純士と伍したうえで、バン仲村を魅力的と思わせるためには、見る者に華を感じさせる必要だってある。だから、俺は発言のたびに、それに合わせた手振りも付け加えた。未来君がコアラ顔と評判だったので、そこに触れることはないまま「コアラのマーチ」を食べ続けた。</p>
<p>この時のオーディション動画はいまでもネットに残っているが、それを見た人間から、酒を飲みながらじゃないとさすがに勢いをつけられなかったのか？と問われたことがある。俺がハイボール缶を開けながら語っていたためだが、真相を明かせばあの缶の中身は水だった。俺はどこまでも冷静に計算していたのだ。ゴール、すなわち実現させたい目的からの逆算は、身に染み込んだスタイルになっている。</p>
<p>判断を鈍らせる可能性があるアルコールを体に入れるほどに、物事を舐めたりするようなことは決してしない。なんせ当時の俺は、あくまで選考される側の人間だったからだ。</p>
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<figure id="attachment_297582" aria-describedby="caption-attachment-297582" style="width: 3648px" class="wp-caption aligncenter"><a href="#" data-ident_hash="475dafce"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/1DX31348.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-297582" class="wp-caption-text">フリーペーパーやデリヘル業など、幅広いジャンルの業種を経営していた仲村氏</figcaption></figure>
<figure style="width: 3648px" class="wp-caption aligncenter"><a href="#" data-ident_hash="abff7e36"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/1DX31424.jpg" alt=""></a><figcaption class="wp-caption-text">赤いスーツ以外の服も似合っている仲村氏</figcaption></figure>
<figure id="attachment_297584" aria-describedby="caption-attachment-297584" style="width: 3648px" class="wp-caption aligncenter"><a href="#" data-ident_hash="0e3b4a03"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/1DX31387.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-297584" class="wp-caption-text">サングラスの下には意外と可愛らしい目が隠れていた</figcaption></figure>
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〈朝倉未来が主催する、１分間で喧嘩最強を決める『BREAKING DOWN』。そのオーディションでの「純士、久しぶり」「いい質問するねぇ」「あんたでもいいよ」などの発言で有名になったバン仲村こと仲村光

実は「ブレイキングダウン」書類選考で落とされていた！「バン仲村」が出演するためにとった衝撃の手段

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