<figure id="attachment_6741" aria-describedby="caption-attachment-6741" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="306a8edd"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/04/1d8cb2c2eee66a6e6d5efa451239c4ef.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-6741" class="wp-caption-text">’93年、千葉県生まれ。横浜高では３年春と夏の２度甲子園に出場。身長173㎝、体重85㎏。右投げ左打ち（写真は日ハム時代）</figcaption></figure>
３月21日（日本時間）に、メキシコとの準決勝を迎えるＷＢＣ侍ジャパン。打線では大谷翔平や吉田正尚、ヌートバーらの活躍が目立つが、つなぎ役に徹し欠かせない存在となっている選手がいる。２番の近藤健介（29）だ。
「近藤は準決勝までの５試合、すべて『２番・ライト』でスタメン出場しています。打率.389、１本塁打、５打点、出塁率.560と、つなぎ役として申し分ない働きです。左打者の多い侍ジャパンですが、近藤は左右どちら投げの投手も苦にしない。プロ通算で対右投手への打率は.306で、左投手に対しては.311を記録しています」（スポーツ紙担当記者）
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年下からもイジられる気さくなキャラクターから、チーム内の信頼も厚い近藤。しかし日本を代表する左打者へ成長する過程は、決して平たんではなかった。『ＦＲＩＤＡＹ』は’18年４月27日号で、当時日本ハムに在籍していた近藤をインタビューしている。記事を再録し、近藤を苦しませた「精神的なムラ」を紹介したい（内容は一部修正しています）――。
<h2>「感情を制御できない」</h2>
<figure id="attachment_301693" aria-describedby="caption-attachment-301693" style="width: 1330px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c81c256e"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/IMG_1406_r.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-301693" class="wp-caption-text">近藤と臨床心理士の松島氏（画像：松島氏提供）</figcaption></figure>
「ア――ッ！」
「クソッ！」
以前は凡打が続くと、近藤の悔しそうな絶叫がベンチに響いていた。近藤が「ベンチの雰囲気を悪くした」という、自身の言動について振り返る（以下、発言は近藤）。
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 「結果に一喜一憂し、精神的なムラが大きかったんです。イメージ通りの打球を飛ばせないと大声で叫び、凡退すればヘルメットを投げつけるなど道具にあたっていた。チーム内では中田翔さんと一、二を争う切れやすいキャラでした。ボクのせいでベンチの雰囲気が悪くなりましたが、感情を制御できない。自分自身を冷静に見る余裕がなかったんです」
悩んだ近藤が球団のトレーナーに相談し、’16年末から始めたのが臨床心理士・松島雅美氏の推奨する「メンタルビジョントレーニング」だ。毎日20分間、動体視力を鍛え、視野を広げる練習を続けた。
 「ボクは打席で集中し過ぎて、視野が狭くなっていました。松島先生のアドバイスで『泳いでもいいや』ぐらいのラクな気分で打席に立つと、逆に視野が広くなったんです。他にも、さまざまなトレーニングもしました。乱数表のように無数の文字が書かれた１枚の紙の中から一定時間内に『あいうえお』を見つけたり、壁に当てたゴムボールに書かれた言葉を跳ね返った瞬間に判別するなどです。
毎日の結果は松島先生に報告し、次はどんなトレーニングをすればいいのかレクチャーを受けています。もともとボクは両目1.5と視力がいい。効果は劇的でした。ボール球を強引に打ちにいくことがなくなった。球を見極められるので体勢を崩されることもなく、自分が捉えられるボールだけを打てるようになったんです。打席でも精神的に余裕ができ、結果に一喜一憂しなくなりました」
メジャーで大活躍する大谷とも、打撃論を語り合った仲だ。
 「（大谷が日ハムにいた頃は）よく遠征先で焼き肉や寿司を食べながら、バッティングについて長い時間２人で話し合っていました。大谷の活躍は、試合前にロッカーのテレビで見ていますよ。（メジャーで）初本塁打を打った直後には、ＬＩＮＥで『みんなで見てたぞ。引き続き頑張って』とメッセージを送りました。
しばらくして大谷からは『ありがとうございます』と返信がありました。ボクも負けてはいられません。いずれは首位打者のタイトルをとりたい。期待される数字に少しでも近づけるようにしたいです」
今では大谷とともに、日本代表チームを打線の中心を担っている近藤。精神面が安定したことにより、才能を大きく開花させたのだ。
<figure id="attachment_301713" aria-describedby="caption-attachment-301713" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="808fab3f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/K5D7859_r.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-301713" class="wp-caption-text">松島氏のトレーニング。数字やマークを記憶してシャッフル。カードを目で追うことで必要な情報を的確に取り出す能力が高まる</figcaption></figure>
<figure id="attachment_301714" aria-describedby="caption-attachment-301714" style="width: 2500px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d52cf6ea"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/03/K5D7888_r.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-301714" class="wp-caption-text">両手の親指を短い一定の感覚で見比べる眼球運動</figcaption></figure>
<figure id="attachment_6742" aria-describedby="caption-attachment-6742" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="58d4c79f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/04/4f510be27caf8844be517dfc92357082.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-6742" class="wp-caption-text">選球眼の良さから三振の数も少ない（写真は日ハム時代）</figcaption></figure>
<figure id="attachment_6743" aria-describedby="caption-attachment-6743" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="a31e6ae5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/04/421a06342edb08050ea0a2b389c9607e.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-6743" class="wp-caption-text">入団当初は捕手だったが腰への負担を軽減するため外野の守備に。レフトを守る外国人アルシアと談笑（写真は日ハム時代）</figcaption></figure>
<figure id="attachment_6744" aria-describedby="caption-attachment-6744" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="f560d96b"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2018/04/2752d8d978b17a7663bf409318022ab4.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-6744" class="wp-caption-text">親指の指先を数分間交互に見るだけでも動体視力を鍛えられる。「移動中のバスやホテルでも気軽にできます」（写真は日ハム時代）</figcaption></figure>

小松寛之

大谷翔平、吉田正尚……。中軸が目立つ侍ジャパンの強力打線だが存在感を放っているのが２番・近藤健介だ。以前は精神的にムラがありベンチの雰囲気を悪くすることも。本誌に語っていた知られざる苦悩とはーー。

「凡打でヘルメット投げつけ」…ＷＢＣ・近藤健介が語っていた「ベンチの雰囲気を悪くする」切れキャラ

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