「朝から晩までしんどい」の声も… それでも市川猿之助を流すTV局の「算段」 | FRIDAYデジタル

「朝から晩までしんどい」の声も… それでも市川猿之助を流すTV局の「算段」

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ワイドショーなど、連日テレビで報じられている歌舞伎役者の市川猿之助
ワイドショーなど、連日テレビで報じられている歌舞伎役者の市川猿之助

「しばらくは猿之助でいくぞ!」

テレビ各局ではそんな声が飛び交っているという。歌舞伎俳優・市川猿之助の事件が連日報道されている。

5月18日、東京・目黒の自宅で父親の市川段四郎さん、母親とともに倒れているところを発見。両親はその後死亡が確認され、猿之助は退院後、警察の事情聴取を受けている。直前には「女性セブン」でハラスメント疑惑が報じられていた。

数々のドラマや映画にも出演する〝歌舞伎界のスター〟による衝撃的な事件――。

メディアが大々的に取り上げるのも無理もない。

「18日の事件発生から、断続的に取り上げています。なぜなら数字(視聴率)がめちゃくちゃいいから。WBCの時の大谷翔平もすごかったけど、爆発力でいったらこっちの方があるんじゃないか。上層部も『しばらく猿之助でいこう』と鼻息は荒いですね」(テレビ局関係者)

事件をめぐってはいまだ謎が多い上に、「自死」を扱うシリアスな題材。厚労省は‘20年の俳優・三浦春馬さんの急死以降、メディアに対して自殺報道に関するガイドラインを遵守するよう呼び掛けている。

「ただ、今回に関しては自殺とみるか、事件とみるかで判断が変わってくる。一命を取りとめた猿之助さんには一家心中を持ち掛けた自殺ほう助などの嫌疑がかかっている。

警視庁捜査一課が入っているので、れっきとした事件。場合によっては逮捕もありうる案件だ。メディアは報道に公共性があるという認識だと思う」(スポーツ紙記者)

とはいえ、ネット上では猿之助のニュースに時間を割くテレビ各局に

《朝から暗いニュースはしんどい》

《自死の詳細を繰り返し伝えることに違和感》

《悩んでいる人の背中を押すことにもなりかねない》

といった批判の声も寄せられている。

また、民放キー局の某ワイドショー番組では、このタイミングで猿之助の「復帰」について触れているものもある。大抵が近隣住民や、明治座から出てくる人のインタビューだが、こちらもネット上では

《いま復帰の話をするのはおかしい》

《ハラスメントが事実だったら被害者がいるわけで……》

《そもそも復帰なんてできるわけないだろ 》

とクギを刺す意見も目立つ。

ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川さんの性加害と比較する声もある。

猿之助がハラスメントをしたと決まったわけではないが、ネット上では猿之助のニュースとは対照的にジャニーズの性加害問題をあまり取り上げないテレビ局に「偏向報道」「なんでやらないの?」といった不満も充満している。

「ジャニー喜多川さんのハラスメント被害者が次々と名乗り出るなかで、テレビはそれを報じるのに及び腰。やはりテレビ業界に影響力のあるジャニーズ事務所に〝忖度〟する文化は消えないのでしょう。猿之助さんのニュースで、すっかりジャニーズ事務所の問題はかすんでしまった」(前出・スポーツ紙記者)

猿之助の事件は一家心中を図ろうとした状況に不可解な点も多く、警視庁は慎重に裏付け捜査を進めている。場合によっては捜査完了まで半年近くかかる可能性もあるという。

SNSでは謎多き事件にサスペンスドラマさながらの推理が飛び交っている。どんなに批判の声があっても、世間の関心事であれば、それを追求するのはメディアとして致し方ないところ。しばらくワイドショーは猿之助にジャックされそうだ――。

 

  • PHOTO原 一平

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