「ストライクでもないのに!」…大谷翔平 「悪球打ち」を可能にする超人的な「背筋力」を徹底解剖 | FRIDAYデジタル

「ストライクでもないのに!」…大谷翔平 「悪球打ち」を可能にする超人的な「背筋力」を徹底解剖

まさに「ドカベン岩鬼」打法だ!ボール球をいとも簡単にスタンドへ――本塁打王争いを独走中

  • Facebook シェアボタン
  • X(旧Twitter) シェアボタン
  • LINE シェアボタン
  • はてなブックマーク シェアボタン
写真でわかるように、インパクトの瞬間に頭が後ろに下がり、身体が反っている。これが本塁打量産の秘訣だ
写真でわかるように、インパクトの瞬間に頭が後ろに下がり、身体が反っている。これが本塁打量産の秘訣だ

「ストライクでもないのに!!」

6月23日、エンゼルス・大谷翔平(28)の放った今シーズン25号、日米通算200号を目の当たりにした現地解説者は、こう絶叫した――。

試合後、打たれたロッキーズの左腕カイル・フリーランド(30)は記者に対し、「あのクソボールをホームランにしてしまう人間は、地球上で大谷翔平ただ一人だよ……」と脱帽した。

「6月11日に打った18号も悪球でした。今年は、ストライクゾーンから遠く外れた球さえもホームランにしてしまう。まるで『ドカベン』の岩鬼正美ですよ。もっとも、岩鬼は悪球しか打たないのに対し、大谷は甘い球も見逃しませんから、大谷のほうが上ですが(笑)。これまでも、まるで漫画みたいな活躍を続けてきた大谷ですが、『悪球打ち』まで再現してしまうとは驚きです」(スポーツ紙デスク)

実はこの悪球打ち、決して″偶然″起きているわけではない。大谷の高等技術の結晶なのだ。

「彼はホームランを打つ時、身体を後ろに倒します。インパクトの瞬間に、微妙に頭を後ろに下げて、のけぞっているような姿勢になる。すると、身体とボールの間に距離ができて両肘が伸び、打球に力が伝わりやすくなる。だから、内角も高めも、ボール球も打てるわけです。スラッガー特有のフォームですが、この打ち方をするには、かなりの背筋力が必要です」(野球解説者の田淵幸一氏)

実際、大谷の背筋力はすさまじい。インスタグラムでは、トレーニングルームでデッドリフト(床に置かれたバーベルをヒザの上まで持ち上げ、背筋や下半身を鍛える種目)に取り組む様子を公開。自身の体重の2倍を超える225㎏(日本人男性の平均は70㎏)を軽々と持ち上げる大谷に、ファンは驚愕した。

野球評論家の小早川毅彦氏は、この圧倒的なパワーを示す象徴的なシーンが、冒頭の25号だったと話す。

「いくら上手く打ったとはいえ、内角のボール球ですから、当たったのはバットのかなり根本寄りの部分。球場が高地であることを差し引いても、117mの飛距離を生み出せるのは大谷だけでしょう。大谷のフィジカル面での成長は、悪球打ちを可能にするだけでなく、ピッチャーとしての平均球速の向上にも表れています。’21年に平均153.8㎞/hだったストレートが、今シーズンは平均156.4㎞/hと、2年間で2.6㎞/hも上がっているのですから」

節目となる200号を放っても、「明日、201号が打てるように頑張ります」とだけコメントした大谷。6月26日のホワイトソックス戦で26号、27日に27・28号を放ち、シーズン57本ペース(6月28日時点)で本塁打王争いを独走している。悪球打ちを可能にする背筋力があれば、甘い球をスタンドに運ぶのは造作もないということなのだろうか。今季新たに手に入れた「岩鬼打法」を武器に、この調子で日本人史上初の栄冠に輝いてほしい。

バットを1インチ長くしたことで、内角への対応が不安視されていたが、大谷はその懸念を結果で吹き飛ばした
バットを1インチ長くしたことで、内角への対応が不安視されていたが、大谷はその懸念を結果で吹き飛ばした
26号を放った26日にはサヨナラ勝ちを収めるなど、エンゼルスは好調。大谷にとって初のポストシーズン出場に期待がかかる
26号を放った26日にはサヨナラ勝ちを収めるなど、エンゼルスは好調。大谷にとって初のポストシーズン出場に期待がかかる

『FRIDAY』2023年7月14・21日号より

【予約受付中】緊急増刊『大谷翔平「無双の軌跡」BEST SHOT2023』
購入はこちらから

  • PHOTOAFLO

Photo Gallery4

FRIDAYの最新情報をGET!

Photo Selection

あなたへのおすすめ記事を写真から

関連記事