<h3><span class="strongInContent">シリーズ各作品の名場面をライターの独断で選出</span></h3>
<p>『ミッション：インポッシブル デッドレコニング PARＴ ONE』が公開され、相変わらずのアクションとその内容に、ファンからの評価が高く、続編を待ちきれないという声も多く上がっている。そんな&#8217;24年予定のPART TWOの公開が待ちきれない人へおすすめなのが、シリーズの過去作の振り返りだ。</p>
<p>ということで『ミッション：インポッシブル』シリーズが大好きなライターが、第1作『ミッション：インポッシブル』から『ミッション：インポッシブル フォールアウト』までの6作を振り返り。各作品から筆者の独断で選ぶ名場面を紹介する。</p>
<p><em>※過去作のネタばれあり。ご注意ください。</em></p>
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<h3><span class="strongInContent">第１作『ミッション：インポッシブル』（&#8217;96年）／ジャン・レノと死闘を演じた決死のヘリ＆トレインアクション！</span></h3>
<p>第１作といえばシリーズのアイコンにもなっている、イーサン・ハント（トム・クルーズ）の宙吊りシーンの印象が強いだろう。ただ、このシーン以外にも第１作は見どころが満載だ。中でもお気に入りなのが、クライマックスとなる、クリーガー（ジャン・レノ）＆フェルプス（ジョン・ヴォイト）対イーサンによる、高速鉄道の列車の上でのアクションだ。</p>
<p>列車の屋根にいるフェルプスをヘリで回収しに来たクリーガーだったが、イーサンによってヘリのワイヤーフックを列車に取り付けられてしまい、ヘリは列車とともにトンネルの中へ。<span class="strongInContent">ヘリに飛び移ったイーサンは、赤と青をくっつけると爆発するガム状の爆薬を「レッドライト！ グリーンライト！」と絶叫しながらヘリの窓に張り付け爆破。クリーガーとフェルプスをヘリごと吹っ飛ばした爆風の勢いで列車へ飛び移り、生還を果たすという場面。高速列車とヘリをくっつけ、スピード感とスリルを演出した名場面だ。</span></p>
<p>そのほかにも、ジャン・レノの鬼の形相や嫌な奴感が印象的だった本作。その後のシリーズに関連する人物の登場やセルフパロディもちらほらあったりと、一度は見ておきたい佳作だ。</p>
<figure id="attachment_326486" aria-describedby="caption-attachment-326486" style="width: 2816px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="02d3af06"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/6dd38952f683634238f2c705d1e95b95.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326486" class="wp-caption-text">クライマックスシーンより。本作ではジャン・レノがネズミに驚く場面があり、後年になってジャン・レノが日本のCMでドラえもんを演じ、「ドラえもんはネズミが苦手」という見事な伏線回収となった</figcaption></figure>
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<h3><span class="strongInContent">第２作『Ｍ：Ｉ 2』（&#8217;00年）／ジョン・ウー節と鳩が光ったアクションと映像美</span></h3>
<p>前作のブライアン・デ・パルマから『男たちの挽歌』、『レッドクリフ』などで知られるジョン・ウー監督へバトンタッチ。バイクアクション、二丁拳銃アクションなど、ジョン・ウーらしさが全面に押し出された本作の中でも印象的だったのは、これもジョン・ウーの代名詞というべき白い鳩とイーサンの共演だ。</p>
<p>場面はクライマックスの手前、イーサンが敵アジトへ潜入するところ。<span class="strongInContent">敵が潜む部屋の扉を爆薬で吹っ飛ばした後、まず一羽の白い鳩が羽ばたきながら入って来て、その後ろからイーサンがゆっくり姿を現すシーン。公開当時、映画館で観ていたが、鳩が画面から劇場左側へ飛んでいく音響がとても効果的で、かなりカッコよかったことを20年以上経った今でもよく覚えている。</span></p>
<p>シリーズでのジョン・ウー監督はこの作品のみ。ふたたび、ジョン・ウー監督でこのシリーズを撮ってもらいたいのだが、『～デッドレコニング PART TWO』でもクリストファー・マッカリーが引き続き監督を務めるので、スピンオフなどで実現できないだろうか。</p>
<figure id="attachment_326487" aria-describedby="caption-attachment-326487" style="width: 2751px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="6fd798b4"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/c0075da32ddc26bf1a3d7520a193cc2a.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326487" class="wp-caption-text">ジョン・ウーといえば鳩。ほか、ラストの敵との一騎打ちのアクションシーン、特にイーサンが落ちている拳銃を蹴り上げてキャッチするシーンもカッコいいです</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="セルフ感電死（仮）＆心肺停止"></div>
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<h3><span class="strongInContent">第３作『Ｍ：Ｉ 3』（&#8217;06年）／セルフ感電死（仮）＆心肺停止からの蘇生！</span><strong style="font-size: 1rem;"> </strong></h3>
<p>フィリップ・シーモア・ホフマン演じる敵役のデイヴィアンが強く印象に残る本作。また、ルーサー（ヴィング・レイムス）と並び、シリーズには欠かせないイーサンの相棒となったベンジー（サイモン・ペッグ）が初登場した作品でもある。</p>
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<p>本作ではある文章を読ませ、変装する相手の声をコピーするシステムやホフマンの不気味な存在感、シリーズでもおなじみとなったベンジーによる音声ナビゲートなどさまざまな名シーンがあるが、<span class="strongInContent">イチオシは「頭に埋め込まれた小型爆弾が爆発する前に、自ら感電して爆弾の回路をショートさせ、心臓マッサージと人工呼吸で生き返る」場面。なんてことを思いつくんだ、イーサンは。この場面は、たまたま、そばにイーサンの妻で医師のジュリアがいたからこそできたものだが、「立っているものは妻でも利用する」そんなスパイの矜持を感じずにはいられない。</span></p>
<p>むき出しの電線を持って覚悟を決めて感電死（仮）するイーサンと、思い切って通電させたジュリア、ジュリアが敵を倒してイーサンを心臓マッサージで蘇生させる場面は緊迫感の連続で、なんかとんでもないものを見せられている感がすごい。シリーズ屈指の大好きなシーン。</p>
<figure id="attachment_326488" aria-describedby="caption-attachment-326488" style="width: 2708px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="9133b383"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/2db8f0b2e3849407a9f1358be8ccb5d7.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326488" class="wp-caption-text">感電するイーサン。彼の頭に爆弾を埋め込んだデイヴィアンを演じたフィリップ・シーモア・ホフマンの演技がすばらしく、亡くなったのは本当に残念です</figcaption></figure>
<h3><span class="strongInContent">第４作『ミッション：インポッシブル ゴーストプロトコル』（’11年）／ガジェット＆名場面てんこ盛り！ シリーズ最高傑作との呼び声も</span></h3>
<p>ドバイの高層ビル、ブルジュ・ハリファが舞台となったことでも話題となった本作。冒頭の脱獄シーン、ロシアのクレムリンへの潜入、砂嵐で視界ゼロの中でGPS信号だけを頼りにカーチェイス＆車アタック、ラストの「ミッションコンプリート！」の絶叫など、名場面が満載で、シリーズ最高傑作に推すファンも多い。</p>
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<p><span class="strongInContent">また、クレムリン潜入で使った背景を映し出すスクリーン、敵の背後に水漏れの音を発生させて気をそらす装置など、スパイガジェットも盛りだくさん。そんな面白ガジェットと、ドバイの風景がひとつなった名場面が、「ブルジュ・ハリファを壁にくっつく機能がついたグローブでよじ登る」シーンだ。</span></p>
<p>このグローブは壁に押し当てるとくっつき、手の下（掌底部分）からゆっくり動かすと離れるというもの。どういう仕組みでくっついたり離れたりするのかは不明だが、潜入仕事が多いスパイには重宝しそうなガジェットだ。これで超高層ビルを登り、外からサーバールームに潜入するのだが、途中で右手のグローブが故障してピンチなるあたりもドキドキ感がたまらない。</p>
<p>近年の作品ではこうしたガジェットの登場回数が減っているので、最終作ではぜひ多くのガジェットを登場させてもらいたい。</p>
<figure id="attachment_326489" aria-describedby="caption-attachment-326489" style="width: 2769px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="327f5e5a"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/1ec9c860503b6809a807f705c0bfcb52.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326489" class="wp-caption-text">使用しているときにグローブから出る「ウィーン」という音も、いかにも機械な感じがしてとてもよいです。殺し屋役のレア・セドゥも印象的でした</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="「オキシジェンメーター」で…"></div>
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<h3><span class="strongInContent">第５作『ミッション：インポッシブル ローグ・ネイション』（’15年）／「オキシジェンメーター」で酸素残量もバッチリ！</span></h3>
<p>最新作にも関連するイルサ・ファウスト（レベッカ・ファーガソン）が初登場した作品。このイルサの活躍、敵組織のボス、ソロモン・レーン（ショーン・ハリス）の暗躍ぶりに加え、オペラハウスの舞台裏の死闘、バイク＆カーチェイスシーンなど、アクションシーンも冴えわたった本作だが、ハイライトはモロッコ発電所の地下施設への潜入シーンだ。</p>
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<p>極秘データが保管されている水中への潜入を企てるイーサン。しかしそこは、金属が探知されてしまうため、酸素ボンベが使えないという状況。そこでイーサンは酸素ボンベを使用せず、自ら体内に取り込んだ酸素のみで行動することに。その際のお供にしたのが、体内の酸素残量とそれが持つ時間がわかる「オキシジェンメーター付きスーツ（筆者が命名）」だ。</p>
<p><span class="strongInContent">左腕部分に光る「OXYGEN」とメーター、時計で、イーサンだけでなく、観客もあとどれくらい呼吸が持つのかが一目でわかるという優れもの。データの取り出しに苦戦するイーサン、徐々に減っていくオキシジェン…。見ているこちらも息苦しくなるような、緊迫感ある場面だ。</span></p>
<figure id="attachment_326491" aria-describedby="caption-attachment-326491" style="width: 2795px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="3781a8ce"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/199e39328fa87ed762cc342763a5dafd.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326491" class="wp-caption-text">極秘データが保管されたプールへダイブするシーン。走っている姿と同様、ダイブするときの姿勢もきれいなのがトム・クルーズらしくていいですね</figcaption></figure>
<h3><span class="strongInContent">第6作『ミッション：インポッシブル　フォールアウト』（’18年）／病室の壁がパッカーン！　まさかのドッキリ！</span></h3>
<p>傑作サスペンス『ユージュアル・サスペクツ』の脚本を手掛けたクリストファー・マッカリーが監督。シリーズの過去作のアクション総集編的な内容で、『～３』で心肺停止状態のイーサンを見事に蘇生した元妻ジュリアも登場するなど、ボリューム満点な一作。</p>
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<p>イーサンたちが追っていたプルトニウムが敵の手に渡り、核爆弾使用の危機が。核爆弾の発射コードをなんとしても入手したいイーサンたちは、核爆発を企てている組織の一員で、発射コードを知る科学者が入院する病室へ。この科学者は交通事故で２週間意識不明。イーサンたちが病室にやってきたところで目を覚ますが、病室のテレビからは核爆弾が使用されたというニュースが流れていて、時すでに遅し…。このニュースを見た科学者は、犯行声明をニュースで読み上げさせることを条件にコードを教える。</p>
<p>イーサンたちが今更発射コードを知ったところで、核爆弾が使用された今では、どうすることもできないと踏んだ科学者。しかし！　そのコードが本物であると確認された瞬間、病室の四方の壁が倒れ、広い倉庫のような場所が現れる。</p>
<p><span class="strongInContent">なんと病室もニュースもイーサンたちが用意した偽物で、二週間も意識不明だったのもの嘘、事故はほんの数時間前にベンジーが科学者の車に追突して起こしたものだった！　口を割らせるために偽病室と偽看護師、偽ニュース番組とその映像を用意するイーサンたちIMF（ミッション・インポッシブル・フォース、イーサンたちが所属する組織）の実力が、遺憾なく発揮された場面だ。</span></p>
<p>本作のラストシーンでイーサンが「usual（いつも通りだ）」と言う場面があるが、もしかしてマッカリー監督が脚本を手掛けた『ユージアル・サスペクツ』とかけているのかな？ と思うのだが、実際どうなのだろう？</p>
<figure id="attachment_326490" aria-describedby="caption-attachment-326490" style="width: 2742px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="363f1cb0"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/05fb97006b2178e56b4d6e52f9b17e3f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326490" class="wp-caption-text">壁がパッカーン。このオチを知ってから、直前のトム・クルーズの演技を見返すと、大げさでわざとらしさもちゃんと出ていて、なんだか微笑ましくなります</figcaption></figure>
<div data-friday-nextpage-lead="番外編！"></div>
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<h3><span class="strongInContent">番外編：第６作『ミッション：インポッシブル フォールアウト』（’18年）／ベンジー覚醒！　恒例マスク変装で大金星！</span></h3>
<p>各作品からひとつずつ名場面を選ぶと、どうしても主役のイーサンの場面ばかりになってしまうが、このシリーズはルーサーやベンジー、レア・セドゥ扮する殺し屋ら敵役など、イーサン以外のキャラクターが活躍するシーンも多く描かれているのも魅力だ。そこで、筆者のお気に入りのキャラクターのベンジーが活躍する場面から、どうしても入れたかったお気に入りのシーンを特別にひとつ紹介したい。</p>
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<p>それが、捕らえたソロモン・レーンと、イーサンたちに帯同していたウォーカー（ヘンリー・カヴィル）が通じていたことが発覚するシーン。シリーズでおなじみの変装マスクをつけてレーンになりきるベンジー。ウォーカーはそれに気づかず、ベラベラとしゃべり出して、逃走を促してしまうという大失態を犯し、物語が大きく動く大事な場面だ。</p>
<p><span class="strongInContent">初登場時はオフィス勤務だったが、現場への異動を希望し、やがてイーサンのチームの一員として活躍するようになったベンジー。その成長の過程を見守っていたシリーズのファンの目には、敵相手に大金星を挙げた喜ばしいシーンとして映ったのではないだろうか。筆者もベンジーのシーンの中でも特にお気に入りの場面だ（『～ゴーストプロトコル』でクレムリンの衛兵に「後悔するぞ、イゴロフ」といきがるシーンも同じくらい大好き）。</span></p>
<figure id="attachment_326492" aria-describedby="caption-attachment-326492" style="width: 2800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="2d96b8b6"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/b22e57ef67aa0ff8aeaa8b13c174d5ff.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-326492" class="wp-caption-text">新作が公開されるごとに、ベンジーの活躍が嬉しくなるファン心理を見事に鷲掴みにした場面。イーサンの十八番でもある変装マスクをベンジーに託した点でも、イーサン（もしくはプロデューサーであるトム・クルーズ）の彼に対する信頼がうかがえます</figcaption></figure>
<p>ほかにも紹介したい名場面やガジェットはたくさんあって、どれにするか大いに悩んだが、今回は作品の重要な場面を中心にピックアップした。また別の機会に「面白便利なスパイガジェット」や「敵役名場面」など、『ミッション：インポッシブル』シリーズの魅力が詰まった内容を紹介できれば幸いです。</p>
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ライター・編集者。『ミッション：インポッシブル』大好き。

高橋ダイスケ

蘭木流子

『ミッション：インポッシブル』シリーズが大好きライターが、第1作から『ミッション：インポッシブル フォールアウト』までの6作を振り返り。各作品から筆者の独断で選ぶ名場面を紹介。

「感電死（仮）」に「面白ガジェット」…『ミッション：インポッシブル』シリーズの名場面を振り返る

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