中森 明夫

【櫻井翔が涙ぐんだ最大の要因】歪んだ形での噴出も…ジャニー喜多川の激しすぎる「愛」が生んだ悲劇

『仁義なき戦い』と同じ構造だった…殺し屋とジャニーズアイドルの「悲しすぎる共通点」

欲望のジャニーズ論

<h2>ジャニーズアイドル同士の結束力の強さ</h2>
<p><span class="strongInContent">ジャニーズ事務所のアイドルは、違う。</span></p>
<p>これは、よく聞く声だ。私自身、何人もの芸能関係者からそんな声を聞いた。すると、いったいどこが「違う」のだろう？</p>
<figure id="attachment_327339" aria-describedby="caption-attachment-327339" style="width: 1280px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="37d8fd56"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/1cf3d12f6b55d7d8324f5f16b7f3d208.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-327339" class="wp-caption-text">2020年をもって活動を休止した嵐</figcaption></figure>
<p>オーラがある。特別な輝きがある。みんな努力家だ。意欲的である。芸能偏差値が高い。その他、その他。いずれも、ひどくあいまいなものだ。だが……。</p>
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<p>かつて私は、テレビ局でジャニーズのアイドルたちの一群を見かけた。なるほど。たしかに、違う。彼らと周囲のあいだに、壁を感じた。何かこう、めらめらとした気配を。強い一体感が、彼らにはある。結束力と言ってもよい。しかし、それは運動部のチームワークのようなものとは、まったく異なる。</p>
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<p>自分たちは他のアイドルとは違う。特別な存在だ。そんな意識が彼らを結束させ、周囲に分厚い壁のようなものを作っている。<br>
その正体とは、何だろう？</p>
<div data-friday-nextpage-lead="ジャニーズの唯一無二の「個性」とは"></div>
<h2>「メンバー全員の名前がわかるのは、ジャニーさんだけ」</h2>
<p>1990年代半ば、私は『近代映画』という雑誌に連載を持っていた。同誌は終戦の年（1945年）の12月創刊、『明星』や『平凡』と並ぶ老舗の芸能誌である（後に『Kindai』と改名、2009年に休刊）。</p>
<p>アイドルのグラビアや記事を満載していた。同誌の編集者にこんな話を聞いたのだ。</p>
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<p>ジャニーズジュニアのメンバーが勢ぞろいして撮影したポスターを付録につけた。メンバーの名前を記載するのに、間違えたら大変だ。事務所のマネージャー氏に相談すると、こんな答えが返ってきたという。</p>
<p><span class="strongInContent">「ああ、メンバー全員の名前がわかるのは……ジャニーさんだけだよ」</span></p>
<p>これには仰天した。</p>
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<p>（2015年１月、NHKラジオの『蜷川幸雄のクロスオーバートーク』という番組にジャニー喜多川はゲスト出演した。そこで蜷川にメンバーの名前を覚えているか、と訊かれて<span class="strongInContent">「覚えてないです。（略）名前は覚えられないです。それは僕の悪いとこ」</span>とジャニーは答えている。少なくとも’90年代半ばまでは覚えていたのだろうか？　それとも蜷川への謙遜した返答だったのだろうか？）</p>
<p>これは編集者が吹聴した面白エピソードの域を出ないのかもしれない。しかし、私が伝えたいのは、そのことではないのだ。</p>
<figure id="attachment_327337" aria-describedby="caption-attachment-327337" style="width: 711px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="9e8c81fc"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/08/af465446c2bf63c59b01bdf42775bf2f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-327337" class="wp-caption-text">リハーサル中に指示を出す蜷川幸雄氏</figcaption></figure>
<p>ジャニーズ事務所のアイドルは、違う。その正体とは、何か？</p>
<p>そう、ジャニー喜多川に選ばれた――ということなのだ。ジャニーの視線によってピックアップされ、磨き抜かれた。それが彼らを特別な存在にしたのである。<br>
しかし、これだけではその一体感、結束力を説明するには不充分というものだろう。</p>
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<p>次の記事<a href="https://friday.kodansha.co.jp/article/326735">『『仁義なき戦い』と同じ構造だった…殺し屋とジャニーズアイドルの「悲しすぎる共通点」』</a>では、ジャニーズアイドルとヒットマンにまつわる「ある共通点」について掘り下げる。</p>
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中森明夫

蓮尾真司（1枚目）、共同通信社（2枚目）

「ジャニーズ事務所のアイドルは違う」芸能関係者が口をそろえる理由のひとつに、並外れた結束力が挙げられる。何が源泉なのか。ジャニー喜多川氏の逸話が、そのヒントになる。

「全員の名前がわかるのはジャニーさんだけ…」ジャニーズアイドルの異常な結束力を生む「驚愕の理由」

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