<p>9月10日、横浜アリーナで開催された「ReBOOT～K-1 ReBIRTH～」はファンの熱気に包まれていた。</p>
<p>「<span class="strongInContent">国内外の20人以上の選手が出場し、15試合が行われました。最も注目を集めたのが現役のK-1王者である金子晃大（26）と玖村将史（24）によるスーパーバンタム級のタイトルマッチです。二人の過去の対戦成績は1勝1敗のイーブン。昨年のK-1トーナメント決勝で敗れている玖村は雪辱に燃えていました。</span></p>
<p><span class="strongInContent">試合は延長の末、判定で金子が勝利。熱愛をフライデーされた後に玖村との真剣交際を宣言した人気タレント・ゆうちゃみ（22）が敗戦に涙してすぐさまネットニュースになりました。グランドフィナーレにはK-1ファンにはお馴染みの往年の名選手、ピーター・アーツ氏（52）がプレゼンターとして登場。会場は大いに盛り上がりましたね」（格闘技ライター）</span></p>
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<p>今大会、もう一つの目玉となったのが新体制の発足だ。</p>
<p>今年7月、K-1はこれまでプロデューサーを務めてきた中村拓己氏（42）の退任を発表。後任にカルロス菊田氏が指名されるなど、組織の刷新が進められた。</p>
<figure id="attachment_332165" aria-describedby="caption-attachment-332165" style="width: 400px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="292fa8ea"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/dd1c1608c5c144080edecfd45307b0d7.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-332165" class="wp-caption-text">カルロス菊田氏のプロフィール写真（K-1公式HPより）</figcaption></figure>
<p>「<span class="strongInContent">会見で菊田氏は『（K‐1は）他団体と交流をしない鎖国主義的な団体と認識されていたが、これからは海外に出ていきたい』と発言。国内のみならず海外も視野にいれた“開国路線”を打ち出しました。9月10日のイベントは新生K-1の記念すべき第一回大会だったのです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">K-1は「BreakingDown」や「RIZIN」などの後発イベントや団体に押されており、かつての勢いが影をひそめていた。新体制の発足は往年のK‐1ファンたちも大きな期待を寄せています」（前出・格闘技ライター）</span></p>
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<p>新生K‐1のキーマンとなった菊田氏とは一体、どんな人物なのか。ある知人はこう話す。</p>
<p>「<span class="strongInContent">福島県の出身で、本名は菊田靖。地元の高校を出た後、東京藝術大学の音楽学部に進学しています。大学では木菅楽器のファゴットの演奏に打ち込んでいました。</span><span class="strongInContent">大学卒業後はソニーやソフトバンクを経て、パチンコメーカーのフィールズに転職。2013年から格闘技団体『GLORY JAPAN』のGMを務めていました。カルロス菊田という名前は、ビジネスマン時代に海外での仕事に使うために彼自身が用意した通名です</span>」</p>
<div data-friday-nextpage-lead="菊田氏の「不正疑惑」の中身"></div>
<p>新たな〝K-1の顔〟ともいうべき菊田氏だが、その裏で彼が本訴、反訴入り乱れる乱打戦な訴訟を抱えていることはあまり知られていない。しかも、今年1月に東京地裁で下された判決では“KO寸前”に追い込まれているという。</p>
<figure id="attachment_332166" aria-describedby="caption-attachment-332166" style="width: 2907px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d0d4e680"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/09/7ad7c0711e049ce893fa8e9a99008088.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-332166" class="wp-caption-text">2019年、講演活動をする菊田氏</figcaption></figure>
<p>「<span class="strongInContent">領収書偽造による不正経理請求疑惑です。発端は2020年7月に菊田氏が『JCU』に対して起こした未払い賃金の支払いを求める訴訟でした。訴えられた『JCU』側も黙ってはおらず、反訴する形で法廷に突き付けたのが、彼の領収書偽造疑惑だったんです」（政界関係者）</span></p>
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<p>『JCU』は2015年に日本で設立された保守系政治団体の一つ。共和党の支持母体でもある『ACU』の日本のパートナー関係にある同団体は、前アメリカ大統領であるドナルド・トランプ氏（77）や元国務長官であるマイク・ポンペオ氏（59）などとも深い関係を持つなど日本国内でも有数の保守団体として知られている。</p>
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<p>「<span class="strongInContent">菊田氏は2016年からPRコンサルとしてこの『JCU』と業務委託契約を結んでおり、外部の人間でありながら事務局長という肩書を持っていました。当時、菊田氏は『俺は政治に詳しい。自分は保守派』と周囲に説明していましたが、時折、共和党と共産党を混同しているような言動があり、菊田氏のことを『ビジネス保守ではないか』と怪しむ声も上がっていました」（前出・政界関係者）</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="独自入手した裁判資料の中身"></div>
<p>「FRIDAYデジタル」は菊田氏とJCUの裁判資料を入手。訴状によると、菊田氏は未払いとなっている基本給や立替経費など合計で約2300万円の支払いを主張していた。一方のJCUは菊田氏の提訴を受けて、支払依頼書等を精査したところ、同氏による食事代と称した約350万円にも及ぶ不正な経費請求が見つかり、反訴した、となっている。</p>
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<p>「<span class="strongInContent">驚いたのは不正請求の方法です。店から貰った空の領収書に金額や店名を記載する……というのはよくあるパターンですが、菊田氏は領収書自体を自身で作成。店名の入ったハンコまで自分で用意して本物に見せかけていたそうです。</span></p>
<p><span class="strongInContent">いわば完全なダミーの領収書です。領収書はすべて飲食店名義で、喫茶店なのに8万円もの高額領収書まであったのだとか。これら</span><span class="strongInContent">領収書は『JCU』が偽物と確認済みだそうで、菊田氏の行為は私文書偽造や詐欺、横領にも該当する恐れがあります</span>」<span class="strongInContent">（同前）</span></p>
<p>提訴から一転、見事なカウンターパンチをお見舞いされてしまった菊田氏。両者乱れ打ちとなった法廷闘争は提訴から3年後、今年1月に一審判決と相成った。</p>
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<p>「<span class="strongInContent">判決では菊田氏の主張する未払い賃金等の2300万円の内、95％は棄却。残りの約85万円分について支払い義務があるとの判断となりました。一方の『JCU』が反訴した彼の“不正請求”についてはすべてが認められ、全額の350万円の返還命令が下されています。つまり裁判所は判決で菊田氏が提出した領収書が作り物であると断定しています」（同前）</span></p>
<div data-friday-nextpage-lead="K-1運営会社の反応は…"></div>
<p>第1ラウンドとなる地裁では劣勢に立たされてしまった菊田氏。裁判についてK-1イベントを運営するM-1スポーツメディアに取材をすると、菊田氏の弁護士名義で以下のように回答した。</p>
<p><span class="strongInContent">「本件は現在も東京高等裁判所で審理されています。菊田氏が提出した客観証拠が十分考慮されておらず、事実に反する判決と考えます。そのため、東京高等裁判所に即時控訴し、正しい判決結果を求めている次第です</span>」</p>
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<p>肝心の不正請求については、</p>
<p>「<span class="strongInContent">JCUの代表理事の了承のもと、経費精算がなされていたことを示す客観証拠が存在するため、上記の犯罪には一切該当せず、全て適法行為と考えます</span>」</p>
<p>と領収書偽造はあくまでも違法行為ではないことを強調した。</p>
<p>M-1スポーツメディアは「<span class="strongInContent">当社は裁判の当事者ではないため詳細を把握していません</span>」とした上で「<span class="strongInContent">菊田氏の過去の民事的な問題であり、現在も裁判所に正しい判断を仰いでいる最中と聞いています。当社としては裁判の経緯を見守りたいと考えます</span>」とコメントするに留まった。</p>
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<p>「<span class="strongInContent">JCUは彼の不正請求について現在、警察にも相談していると聞きます。このまま裁判、警察という両面での追撃を続けるつもりのようです」（前出・格闘技ライター）</span></p>
<p>本件は11月16日に菊田氏が控訴を取り下げ、第一審判決が確定した。</p>


新たな〝K-1の顔〟ともいうべき菊田氏だが、その裏で彼が本訴、反訴入り乱れる乱打戦な訴訟を抱えていることは知られていない。しかも今年１月に東京地裁で下された判決では”ＫＯ寸前”に追い込まれているという

新生K-1に暗雲！プロデューサー・カルロス菊田氏に「領収書偽造疑惑」

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