ジャニーズ告発のBBCで…英人気コメディアンの性加害疑惑が波紋「当時16歳の女性ら４人」が告発

日本ではジャニー喜多川氏の性加害問題が取り沙汰されているが、その告発番組を制作したBBCのお膝元である英国でも、未成年に対する性加害問題が浮上している。

イギリス出身の人気コメディアンで司会者、俳優として活躍するラッセル・ブランドが、当時16歳の女性を含む4人の女性から性的暴行、精神的虐待で告発された。英・米メディアが報じて波紋を広げている。

4人の女性は、ブランドが英BBCラジオ2と英チャンネル4の司会者で、ハリウッド映画にも出演していた’06年から’13年の間に性的暴行を受けたと訴えている。その他にも、ブランドに対する様々な告発がなされているという。

英紙サンデー・タイムズ紙に性被害を告発したアリスさん（仮名）は、16歳のときロンドンで洋服を買いに出かけたさいにブランドに声をかけられ、約3ヵ月間ブランドに支配され、精神的にも虐待される関係にあったと主張した。当時ブランドは31歳だったという。

取材に対し

「彼は私の買い物袋を取り上げ、私の買ったものを見て批評し、1着のドレスを取り出して、“今週のデートでこれを着るんだ”と言った」

と言われたことを明かしている。

アリスさんは、ブランドと最初のデートに出かけたとき、赤いドレスを着て化粧をしたが

「私は決して大人の女性には見えませんでした。私はディナーのためにおめかしした子供だった」

ブランドからオーラルセックスを強要されたとき、アリスさんは自分がまだ16歳で学生であり、セックスの経験もないことを話したが、ブランドは動じず、彼女の処女性に執着したという。

アリスさんはブランドの性加害を止めようとブランドの腹部を殴ったこともあったという。また、ブランドのマネ―ジャーが2人の関係を知っていたと主張し、マネージャーが世間の目からアリスさんを隠していたことを示唆したという。

さらに別の女性は、

「彼は私の下着をつかんで、横に引っ張ったんです。『私から離れて』って言っても離れなかった。私を壁に押さえつけて、私の中に彼自身を押し込んできたのよ」

とレイプ被害を明かした。

被害女性の一人は、ブランドが「手出しができない俳優」に見えたので、これまで公の場で事件について話したことは一度もなかったという。

ブランドは、コメディアンとして人気を呼び、英BBCラジオの司会や、英チャンネル4の『ビッグ・ブラザーのビッグ・マウス』の司会者として知られ、’08年と’09年にMTVミュージックアワードの司会を務めた。

また俳優として『テンペスト』（’10年）、『ミスター・アーサー』（’11年）、『ナイル殺人事件』（’22年）などのハリウッド映画にも数多く出演している。

私生活では米歌手ケイティ・ペリーと’10年に結婚したが’12年に離婚。レイプ疑惑のひとつは、ペリーとの離婚成立から約5ヵ月後に、ブランドのロサンゼルスの自宅で起こったという。

ブランドは自身のインスタグラムで被害女性の主張を否定。

「私は2通の極めて不穏な手紙、あるいは手紙と電子メールを受け取りました。1通は主流メディアのテレビ会社から、もう1通は新聞社からで、ひどい攻撃の数々が列挙されている」

とメディアを非難し、自分には 「乱れた過去」があるが、すべての関係は

「絶対にいつも合意の上だった」

と疑惑を否定した。

果たして真相はどうだったのか。女性たちの告発が事実なら性的暴行罪などに問われる重大な性犯罪であり、捜査当局の動向もあわせて成り行きが注目される――。