”お~ん”も計算のうち⁉阪神を優勝に導いた「どんでんマジック」と段違いの「見極め力」 | FRIDAYデジタル

”お~ん”も計算のうち⁉阪神を優勝に導いた「どんでんマジック」と段違いの「見極め力」

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前編記事『ミナミはファンで「爆発寸前」!阪神を18年ぶりの優勝に導いた岡田監督の「どんでんマジック」全内幕』に続き、阪神・岡田監督の「どんでんマジック」の裏側に迫る。

阪神・岡田彰布監督(65)の「見極め力」でチームの調子を向上させた象徴的な例が、6月下旬に起きた「サトテルファーム行き事件」だという。虎番記者のB氏が証言する。

6月24日のDeNA戦で、不振からスタメン落ちしたサトテルがふてくされて試合前のノックに参加せず、試合中もロッカールームにいたことを知った岡田監督は、3連戦の途中でしたが即座に二軍送りにしました。前任の矢野燿大(54)時代、選手と監督は『学校の教師と生徒』のような関係でした。

選手を下の名前で呼び、ミスしても『積極的ならOK』と許された。ところがサトテルの一件以降、『手抜きしたり、チームの雰囲気を悪くすればスターでも問答無用で落とされる』とチームがピリッと引き締まった

その後も怠慢プレーがあれば「このままだと終わるよ」とムチを入れ続けた。その佐藤は優勝争いが激化した8月から9月14日まで打率3割以上、8本塁打と爆発。優勝を決めた一戦でも貴重な2ランを放った。前述の青柳も、勝負の8~9月に6戦5勝と、チームの驚異的なラストスパートに貢献したのだった。

監督として6回目の優勝だということもあり、岡田は6度宙を舞った
監督として6回目の優勝だということもあり、岡田は6度宙を舞った

「雷を落とすだけでは選手の心が離れてしまう。岡田さんは叱咤する一方で、メディアやコーチを通じて選手たちを褒め、鼓舞しつづけた。生まれ変わったサトテルには『曲がりなりにもようやっとる』、ロングリリーフもいとわず投げまくった桐敷拓馬(24)は『スペードのエースよ』と独特の表現でフォロー。優勝後のインタビューでは『MVPは中野(拓夢・27)かなあ。

全試合出るってのはやっぱ、難しいことやと思うよ』と、いぶし銀の活躍を見せた中野をねぎらった。抑えの岩崎優(32)が疲労でパフォーマンスが落ちるのを見抜き、『3連投は厳禁』というルールを貫いた。さらに子どもが生まれた投手には休みを与えた。直接言葉にしなくても、心遣いは伝わるから、チームに一体感が出た」(前出・A氏)

他球団の牽制にもメディアを上手く使い、シーズンを有利に進めていった。

「9月3日のヤクルト戦で、近本が死球で骨折した右脇腹にまたデッドボールを当てられたんです。7-0とワンサイドの9回、しかもヤクルトには正捕手の梅野隆太郎(32)も死球で骨折させられており、岡田さんは激怒。試合後に『あきれるよな、おらんかったんよ、高津がベンチに。

情けないチームやのう』と謝罪もせずに引き上げた高津臣吾監督(54)に苦言を呈した。ヤクルトの投手に頭部死球を食らったチームの将ですら言わなかったことを、岡田さんは敢然と言ってのけた。それを知った選手たちは、『俺たちのために怒ってくれた』と発奮しました」(同前)

選手からの手荒い祝福に監督もこの表情
選手からの手荒い祝福に監督もこの表情

優勝の前日も、メディアを通じたどんでん節で運命の一戦で先発を担う才木浩人(24)にエールを送った。

「『明日は誰だ、才木か、お~ん。力み倒すだろうな、でもそれはもうしょうがない』と笑わせ、重圧をやわらげた。9月頭、広島との天王山に臨む前も『頑張ってきた証拠。楽しんだらエエ。いっぱいのお客さんの中で投げられる。エエ経験やと思うよ』とコメント。『こんなふうに思ってくれてるんだ』と気が楽になった村上、大竹、伊藤将司(27)がそれぞれ快投。3連勝しました。意識しているのか無意識か、岡田さんの『お~ん』には、選手をリラックスさせる不思議な力があるんですよ」(前出・B氏)

9月14日のビールかけは「予行演習」と言い放った「令和の知将」。目指すのは、ハッキリ言って日本シリーズでの「ソレ」よ。そらそうよ。お~ん。

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