<a href="#" data-ident_hash="6d087989"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/17d3cde47aafad8d87197ed2bc6d5dcd.jpg" alt=""></a>
史上３人目の快挙となった――。
カブスの鈴木誠也（29）が今季放った本塁打は20本。右の日本人メジャー打者としては最多で、左打ちの選手を含めても松井秀喜氏や大谷翔平に次ぐ記録となる。昨季の打率.262から.285、打点46から74と、成績を大きく向上させた秘密はどこにあるのか。動作解析の専門家で筑波大学・体育専門学群准教授の川村卓(たかし)氏が分析する（以下、コメントは同氏）。
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「今季は低めの動くボールにも、高めの速球にも対応できるようになりました。日本人のメジャー右打者としては、ダントツに素晴らしい打撃フォームです」
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連続写真で具体的に見ていきたい。まず①の始動でのポイントは左足だ。
「広島時代より、左足を上げる高さが小さくなっています。足をすぐ下げることで、早い動作で投げるメジャーの投手にタイミングを合わせているのでしょう」
②では多くの日本人右打者が苦しんだ課題を、鈴木が克服しているのがわかる。
「左打者と違い、右打者は利(き)き腕の使い方が難しい。左腕をうまく使わなければならないところ、どうしても利き腕の右に力が入りがちになってしまうんです。力が入り過ぎればスイングが乱れ、バットが遠回りしてしまう。鈴木はうまく右腕の力を抜いているため、ヒジをたたんでバットを身体に沿って振れています」
③から読みとれるのは、「右腕の脱力」がさらに功を奏していることだ。
「身体に沿ってコンパクトにスイングしているため、ボールを引きつけて打てています。メジャーの投手は打者の手元で動く球を投げるため、できるだけ身体の近くで打つ必要があるんです」
④には、低めのボールもホームランにできる要素があるという。
「下半身にしっかり体重が乗り、斜め下に向かいバットが振り下ろされています。バットをボールの下に入れることで、打球の角度を上げられている。より遠くにボールを飛ばせています。広島時代には見られなかったスタイルです。さらに今季は、高めのボールに上から叩く打撃で対応しています。この二つを使い分けられるようになったため、成績が大幅に向上したのでしょう」
⑤では背中や尻に体重が残っている。
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「身体が泳いでいないため、コンパクトなスイングにもかかわらずバットを振り切れています。フォローの大きさも、本塁打を量産できている要因です」
今季前半、鈴木はケガで出遅れた。シーズン通して出場できれば、さらなる飛躍が期待できるという。
「３割40本も十分可能な数字です。ケガがなければ、来季はホームラン王争いに絡んでくるのではないでしょうか」
試行錯誤しながらフォームを改良した鈴木。今季の大谷に続き、日本人２人目の本塁打キングが誕生するかもしれない。
<div data-friday-nextpage-lead="ホームラン量産の秘密が一目瞭然「連続写真」"></div>
<figure id="attachment_336782" aria-describedby="caption-attachment-336782" style="width: 1730px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="d1a85694"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/524983501ce74c6038da8e1486a502bd.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-336782" class="wp-caption-text">①始動ポイントは左足。日本にいた２年前より上げる高さが小さくなっている</figcaption></figure>
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<figure id="attachment_336783" aria-describedby="caption-attachment-336783" style="width: 1730px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="10711c0c"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/da4bd4b074dd7aa592b1f3fe8a25f603.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-336783" class="wp-caption-text">②利き腕の力を抜いてヒジをうまくたたんでいる。終始、頭の位置がブレない</figcaption></figure>
<figure id="attachment_336786" aria-describedby="caption-attachment-336786" style="width: 1730px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="83a2ef73"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/869874953996c42e7b107485262aa488.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-336786" class="wp-caption-text">③メジャーの手元で動く球を打つためにボールを身体の近くに引きつけている</figcaption></figure>
<figure id="attachment_336784" aria-describedby="caption-attachment-336784" style="width: 1730px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c7c0e1d2"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/a99e06c5edc12e11832b766f4025c388.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-336784" class="wp-caption-text">④斜めに振り下ろしたバットがボールの下に入るため打球に角度がつけられる</figcaption></figure>
<figure id="attachment_336785" aria-describedby="caption-attachment-336785" style="width: 1730px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="e39cb0a8"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2023/10/69baf46a5dc969e3b20b597f8ad65f35.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-336785" class="wp-caption-text">⑤背中や尻に体重が残っているので身体が泳がずフォローが大きくなっている</figcaption></figure>
『FRIDAY』2023年10月27日号より
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田口有史

カブスの鈴木誠也が日本人右打者で最多20本！松井秀喜、大谷翔平につぐ3人目の快挙達成！成績を大きく向上させた秘密はどこにあるのか？動作解析の専門家が徹底分析！日本人２人目の本塁打キングが誕生するか！？

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