「同僚ホストとイチャイチャしてそのまま…」歌舞伎町で増加中の「女性ホスト」が賛否両論のワケ | FRIDAYデジタル

「同僚ホストとイチャイチャしてそのまま…」歌舞伎町で増加中の「女性ホスト」が賛否両論のワケ

現役慶應大生ライターが描くぴえんなリアル 令和6年、歌舞伎町はいま…… 第84回

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イケメンと酒を飲み、女性客が大金を注ぎ込む――。そんな印象が強いホストクラブだが、客の中には男性も存在する。そして、「女性ホスト」も増えている。

’23年春にカンテレで放映されたドラマ『ホスト相続しちゃいました』には、男装して働く女性ホストが登場した。彼女のモデルは、冬月グループ初の女性ホストとして『Blue Rose』で代表を務める天使ニア(29)だ。最高で月間5600万円、年間2億円を売り上げるトップホストである。女性でありながら結果を残す天使ニアがもたらした影響は、ホストにとっても、客にとっても大きい。

きちんと仕事さえすれば性別は関係ない。ある意味、どの職業よりも男女平等かも
きちんと仕事さえすれば性別は関係ない。ある意味、どの職業よりも男女平等かも

「今までずーっと男性ホストを指名してたし、普通に男性が好きだったけど、ニアくんに会ってちょっと感覚がバグったというか。指名しているわけじゃなくてヘルプでたまについてくれるんですけど、対応が本当に王子様みたいで。かっこよくて綺麗な人にお金を使うのって、性別は関係ないんだなって思いました。今じゃ担当よりもニアくん会いたさにお店に行ってますよ(笑)」(マリコ・仮名・23)

元女性で性別適合手術を受けたホストや、天使ニアと同じようにレズビアンのホストも人数が増えてきたが、ホストクラブの男社会でなかなかうまくサバイブできないキャストもいる。

「うちも別に働いてもらう分には男性女性関係ないんで、採用はします。でもお客様で女の子はイヤ、ってなる場面もあるし、ホストの大半は男性なので、そこに馴染めずに、思ったより売り上げが伸びなかったり。そういうので挫折して出勤しなくなって飛んだ人がいましたね。売れない状態が続くと、男の子以上にキツいのかもしれません」(ホストクラブ経営者)

筆者も実際に女性ホストを5ヵ月前に指名したが、執筆現在ホストクラブのHPを見ると、すでに退店していた。また、大阪のホストクラブに通う女性は、こんな光景を目撃したことがあるという。

「今流行りの女性ホスト?がホストの子たちと従業員同士でバーに飲みに来てて。仲良いな〜と思って眺めてたんですけど、そのうちその女性ホストが普通に男の子とイチャイチャしだして。それでそのまま一緒に帰って行ったんですよね。そういう光景見ると、自分が指名しているホストの側で働いてほしくないなぁって思っちゃったり……。お金を払わない立場で合法的にホストに関われるの、ちょっとモヤモヤはします」

こうした意見は一定数存在し、女性ホストの是非についてはしばしば語られている。「通っている顧客が嫉妬しないか」はホストクラブ経営において重要な視点であり、ホストクラブに「女性の黒服」が非常に少ないのもそれが原因だ。

「運営サイドとしては売り上げが高くて、風紀を乱さないプロとしてやってくれればそれでいいですよ。むしろ、女性ホストとしてきちんと稼いでいる人は新ジャンルとして価値が高い。女のくせに、みたいに文句言う男性ホストのほうが数倍ダサいですよ。男装の麗人が好きな女の子は多いし、新たなホストクラブの形になるんじゃないですか。

ホストはキャバクラと違って、自分でホストとして業績を上げた人間じゃないと代表や社長になれない文化があった。女性のオーナーや経営者は基本的に存在しなかったけど、今や女性ホストが代表になる時代ですから」(ホストクラブ運営者)

多様性に富んだ歌舞伎町は、まだまだ開拓されていない新たな可能性をはらんでいるようだ。

FRIDAY2024318日号より

  • 取材・文佐々木チワワ

    ’00年、東京生まれ。小学校から高校まで都内の一貫校に通った後、慶應義塾大に進学。15歳から歌舞伎町に通っており、幅広い人脈を持つ。大学では歌舞伎町を含む繁華街の社会学を研究。本連載をまとめた新刊『ホスト!立ちんぼ!トー横!オーバードーズな人たち』(講談社)が2月28日に発売予定

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