<h3><span class="strongInContent">１ドル160円、１ユーロ172円……日本人の海外旅行は、コロナ前の６割弱</span></h3>
<p>’24年の夏休みにおける海外旅行は、新型コロナウイルスの感染拡大前の’19年と比べ、約６割弱にとどまると、旅行大手JTBが先日発表したのが話題だ。急増するインバウンドとは逆に、日本人の海外旅行はいまだ回復ペースが鈍いまま。しかも、日本国内のホテルがそのインバウンドの影響で、軒並み高騰している。</p>
<p>そこで、円安の影響が少ないとされ、日本人の海外旅行先として訪れやすい国・地域を、今回ピックアップ。航空運賃、ホテル代、ミネラルウォーター１本分の価格などを比較してみた。</p>
<ul>
<li>※いずれも’24年８月１日基準、’24年７月上旬調査</li>
<li>※航空運賃は往復・直行便利用（注記以外）、ホテルは１室２名利用、ビッグマック指数（BMI）は’24年発表（日本は単品480円～）</li>
</ul>
<figure id="attachment_382522" aria-describedby="caption-attachment-382522" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="af709866"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/7a061ecf5aa39f7e121f5de97b84e6e6.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382522" class="wp-caption-text">節約旅行の味方LCC。狭いシートピッチが苦手な人や飛行時間が長い都市へは、ZIPAIRやAir Japanを狙いたい</figcaption></figure>
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<h3><span class="strongInContent">【韓国】 物価上昇中だが、LCC・FSC……フライトの選択肢の広さが魅力</span></h3>
<p>まずは、お隣の国「韓国」から。今年の夏休みも含め、近年の海外旅行先として常に上位である。</p>
<figure id="attachment_382523" aria-describedby="caption-attachment-382523" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="5bd64e89"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/feadd65a78fb15b0ba07d3e68a83fec9.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382523" class="wp-caption-text">韓国・ソウルで日本人にも人気の繁華街、明洞。ソウル市の地下鉄は10㎞以内1500ウォン（約172円）とほぼ東京と同じくらい。７月１日からは、地下鉄・バス乗り放題チケットが発売された（１日券5000ウォン～）</figcaption></figure>
<ul>
<li><span class="strongInContent">■航空運賃…３万7390円（東京／成田＝ソウル／仁川、エアプサン利用）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ホテル代…１万6645円／泊（セジョン ホテル ソウル ミョンドン、４つ星）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ミネラルウォーター…約75円（620ウォン、500ml）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ビッグマック…約630円（5500ウォン）</span></li>
</ul>
<p>韓国は実際、コロナ前後で航空運賃やホテル代などが高くなり、現地の物価もかなり上がっている。しかし、飛行機に乗る時間も短いため、現地宿泊数も少ない。「日本から近い＝航空運賃が安く済む」ことで、少ない旅費で行けるからだろう。大手航空会社（FSC）から格安航空会社（LCC）まで、毎日多く運航されていて、運賃の選択肢も幅広く、リピーターも多い。</p>
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<h3><span class="strongInContent">【台湾】旅費が上がるも、名物の夜市グルメはまだ</span><span class="strongInContent">まだリーズナブル</span></h3>
<p>韓国に続いて人気なのが「台湾」だ。日本から近いのに加え、「親日」「治安がいい」など良いイメージが強い。</p>
<figure id="attachment_382524" aria-describedby="caption-attachment-382524" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="4d082638"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/c9a045595655f3ef0613d38ece0bacb0.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382524" class="wp-caption-text">台湾・台北の寧夏夜市。ミシュランのビブグルマンでも紹介されている夜市名物のカキオムレツ「蚵仔煎」は90元（約438円）ぐらい</figcaption></figure>
<ul>
<li><span class="strongInContent">■航空運賃…３万7890円～（東京／成田＝台北／桃園、Peach利用）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ホテル代…１万2221円／泊（コスモスホテル台北、４つ星）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ミネラルウォーター…約100円（20台湾ドル、500ml）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ビッグマック…約365円（75台湾ドル）</span></li>
</ul>
<p>台湾もコロナ後、航空運賃は1.5倍、ホテル代は倍近く上がった印象で、以前ほどのお得感はない。しかし、日本から近いため、旅費合計が少なくて済むのがやはり大きい。現地の食費は、夜市やコンビニなどで節約も可能だ。航空便も多い。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="タイ、ベトナムは……"></div>
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<h3><span class="strongInContent">【タイ】東南アジアで定番の旅行先、ホテルの安さは健在</span></h3>
<p>東南アジアで「タイ」は、都市、リゾート、歴史、グルメなどで不動の人気を誇る。日本とタイを結ぶ航空便は多く、しかも７～８月はタイの雨季に当たるので安い。</p>
<figure id="attachment_382525" aria-describedby="caption-attachment-382525" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="cf06e4d5"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/50bb12a0e60463fefe011d5483417177.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382525" class="wp-caption-text">タイ・バンコクで人気のルーフトップバー。夜景が美しいのに加え、先進国などよりリーズナブルな価格で利用できるのが魅力だ</figcaption></figure>
<ul>
<li><span class="strongInContent">■航空運賃…５万1367円（東京／成田＝バンコク／スワンナプーム、タイ・エアアジアX利用）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ホテル代…8260円／泊（ベストウェスタンチャトチャック、４つ星）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ミネラルウォーター…約45円（10タイバーツ、600ml）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ビッグマック…約590円（135タイバーツ）</span><strong style="font-size: 1rem;"> </strong></li>
</ul>
<p>タイも近年、物価が上がり、首都バンコクだと日本とほぼ同レベルと考えたほうが良い。しかし、ホテルが相変わらず安い。３～４つ星ホテルなら１泊１室１万円前後で、余裕で泊まれる。食事もナイトマーケットや屋台などが豊富で、安く食べられるのもよく、東アジアより異国感も味わえる。</p>
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<h3><span class="strongInContent">【ベトナム】日本と比べて物価はまだまだ安い</span></h3>
<p>ベトナムは日本よりも物価が安い。コロナ前は３分の１程度で、今は半分ほどだが、それでも安いと感じるだろう。</p>
<figure id="attachment_382542" aria-describedby="caption-attachment-382542" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="c20612d2"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/fe5741a61d882ea73664b5ac2d11e6a5.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382542" class="wp-caption-text">ベトナムの物価は日本よりも総じて安い。フォーは１杯３万ドン（約200円）～ぐらい</figcaption></figure>
<ul>
<li><span class="strongInContent">■航空運賃…６万7940円（東京／成田＝ハノイ、ベトジェットエア利用）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ホテル代…8100円／泊（ハノイライオンブティックホテル、４つ星）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ミネラルウォーター…約30円（5000ドン、500ml）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ビッグマック…約460円（７万4000ドン）</span></li>
</ul>
<p>世界的な円安はベトナムの通貨であるドンにも少なからず影響しているものの、物価は日本と比べるとまだ安い。特に、ホテル代の安さがありがたい。アジアならではの屋台や大衆食堂などもあり、安く済ませられる食事場所にも困らない。</p>
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<h3><span class="strongInContent">【トルコ】日本と並んで外国人旅行客が集結するほどの通貨安</span></h3>
<p>アジアで満足できない海外旅行好きにおすすめなのが「トルコ」だ。もともとトルコは日本より物価がかなり安い国として知られるが、トルコでは現在、国内のインフレが問題となるなど通貨安となっている。</p>
<figure id="attachment_382526" aria-describedby="caption-attachment-382526" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="47caf75f"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/aa165968b321855fa74e00794628fff4.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382526" class="wp-caption-text">トルコのイスタンブールは東西文明の十字路といわれる場所で見どころも多く、トルコ料理は世界３大料理の１つ。名物のサバサンドは、屋台で140トルコリラ（約672円）ぐらい</figcaption></figure>
<ul>
<li><span class="strongInContent">■航空運賃…13万4770円（東京／羽田＝イスタンブール、中国南方航空利用、１回乗継）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ホテル代…8512円／泊（マイスイート イスタンブール チハンギル、４つ星）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ミネラルウォーター…約25円（５トルコリラ、500ml）</span></li>
<li><span class="strongInContent">■ビッグマック…約575円（120トルコリラ）</span></li>
</ul>
<p>トルコはホテルも全体的に安い。しかし、いくら現地の物価が安くとも、日本から距離があるために航空運賃があまり安くないのがネックだ。直行便だと「18万5120円」（東京／成田＝イスタンブール、ターキッシュエアラインズ利用）かかる。旅費を節約したいなら、乗継便を上手に利用したい。</p>
<div data-friday-nextpage-lead="旅のプロのアドバイスとは……"></div>
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<h3><span class="strongInContent">インバウンドのバカンス時期と重なって「国内ホテル」ますます高騰中</span></h3>
<p>旅行大手JTBが発表した旅行動向によると、’24年の海外旅行者数は、175万人と推計。昨年’23年比で101.2%と微増したものの、’19年が303万人だったのと比べると、57.8%にとどまる。海外旅行が伸び悩む理由として、円安や現地の物価高などがよく挙げられる。</p>
<figure id="attachment_382604" aria-describedby="caption-attachment-382604" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="239e4cce"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/15ca6c0d8c9029c79bb1d78bd5a5bd8f.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382604" class="wp-caption-text">「京の台所」と言われて久しい錦市場は、老舗店と並んでインバウンド向け店舗がかなり増えた。日本人より外国人の旅行者のほうが多い</figcaption></figure>
<p>一方、国内旅行は6800万人で、昨年比95.8%、’19年比93.9%と減少している。「日々の生活に余裕がない」といった声に加え、日本国内がインバウンドの影響でホテルが軒並み高騰しているのも一因だろう。</p>
<p>しかも、夏休みは欧米などからの外国人旅行客にとって「バカンス」時期でもある。せっかくの夏休みとはいえ、海外はおろか、自国民が国内すら旅行しづらい状況は厳しいと言わざるを得ない。</p>
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<h3><span class="strongInContent">旅のプロがアドバイス「海外旅費を少しでも節約する方法」</span></h3>
<p>円安は、海外旅行にとって厳しいのは確か。とはいえ、日本とほぼ同等、または物価が安い国・地域はまだまだある。</p>
<p>海外旅行の費用を節約するテクニックとして、例えば、航空便を直行便でなく「乗継便」にする。直行便よりも多少時間はかかるものの、運賃が安いことが多い。空港などでの乗継時間にその国のグルメを味わうことができれば、旅の思い出がさらに増える。</p>
<figure id="attachment_382529" aria-describedby="caption-attachment-382529" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="68d7586b"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/d70dc741f625a2f45558c9f356d8ea0b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382529" class="wp-caption-text">タイ・チェンマイにある天空の黄金寺院「ワット・プラタート・ドイ・ステープ」。チェンマイの宿泊費や物価はバンコクに比べて１～２割ほど安いという</figcaption></figure>
<figure id="attachment_382530" aria-describedby="caption-attachment-382530" style="width: 1800px" class="wp-caption alignnone"><a href="#" data-ident_hash="54aa8636"><img src="https://res.cloudinary.com/fridaydigital/image/private/t_article_image/wpmedia/2024/07/afd63af812f533fc26da874642efc30b.jpg" alt=""></a><figcaption id="caption-attachment-382530" class="wp-caption-text">韓国第２の都市・釜山。海雲台ブルーラインパークはコロナ禍にオープンして人気だ。海外も地方都市は首都やリゾートより物価が安い傾向にある</figcaption></figure>
<p>また、首都でなく地方都市に滞在するほうが、現地の物価やホテルなどがさらに安いことも。韓国だと釜山、台湾だと高雄、ベトナムだとホーチミン、バンコクだとチェンマイなどで、いずれも日本との直行便がある。中には、都市部より地方のほうが、治安が良い場合も。</p>
<p>さらに、現地で「Grab」「Uber」などのライドシェアを活用すると、移動費の節約にもなる。アプリで行き先を指定すれば現地語がわからなくてもピンポイント移動でき、クレジットカードを登録しておけば着いてからドライバーとの支払いのやり取りという手間もない。現地での通信は、日本の「ahamo」が国内使用の月20GBで海外での分も14日までカバーできておすすめだ。</p>
<p>海外ではもちろん、現地の治安が最優先。そのうえで、円安の影響が少ない国・地域を探し、旅費の中で節約できる部分がどこかないかなど、今一度調べてみるのをおすすめする。</p>
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<p>■<a href="https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/" target="_blank" rel="noopener">外務省 海外安全情報配信サービス &#8211; たびレジ</a></p>
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シカマアキ

急増するインバウンドとは逆に、日本人の海外旅行はいまだ回復ペースが鈍いまま。しかも、日本国内のホテルは軒並み高騰。そこで、円安の影響が少ないとされ、日本人が訪れやすい国・地域を徹底比較してみた。

歴史的な円安＆国内ホテル代高騰の「今年の夏休み」…海外旅行「円安の影響が少ない５ヵ国」を徹底比較

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