年表で振り返る平成エンタメ史・中編 | FRIDAYデジタル

年表で振り返る平成エンタメ史・中編

指南役のエンタメのミカタ 第20回

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新宿御苑で開催された「桜を見る会」での小泉純一郎首相(当時)と浅田真央(2006年4月15日・写真:ロイター/アフロ)、右は甲子園で初優勝した早稲田実業メンバー。中心にいるのが斎藤佑樹投手(2006年8月21日・撮影:岡沢克郎/アフロ)
新宿御苑で開催された「桜を見る会」での小泉純一郎首相(当時)と浅田真央(2006年4月15日・写真:ロイター/アフロ)、右は甲子園で初優勝した早稲田実業メンバー。中心にいるのが斎藤佑樹投手(2006年8月21日・撮影:岡沢克郎/アフロ)

お待たせしました。平成の30年間を「広義のエンタメ」に特化して“年表スタイル”で振り返る本連載。肝はピンポイントの日付と、偏ったチョイスです。

今回は「中編」と題して、平成11年(1999年)から平成20年(2008年)を旅します。世紀末からミレニアム、そして新世紀へと連なる激動の時代を――ご一緒に。

前編はこちらからご覧いただけます

平成11年(1999年) 広末涼子早大初登校に学内騒然

1月29日 小渕内閣が消費喚起のために15歳以下の子供のいる世帯主や65歳以上の非課税者などを対象に、一人あたり2万円の「地域振興券」を配布。なお、東京都新宿区はソープランドでも使えた

2月22日 NTTドコモがiモードサービスを開始。命名は松永真理氏。様々な専用ウェブページが作られるが、ユーザーに最も利用されたのは「メール」だった

3月10日 東京都の都知事選に石原慎太郎が出馬表明。記者会見の第一声は「裕次郎の兄でございます」。4月11日に投開票が行われ、第14代東京都知事へ

4月13日 フジテレビの新番組『シザーズリーグ』スタート。都内の人気美容室6店舗のトップスタイリストたちが「ボブ」や「ミディアム」などのお題でカット対決。カリスマ美容師ブームの火付け役になるが、同年10月、アクアの青山正幸氏が週刊誌に無免許とすっぱ抜かれ、ブームは沈静化

5月17日 フジテレビ『SMAP×SMAP』で木村拓哉演ずるバッキー木村がパラパラを披露。これを機に第三次パラパラブームが到来し、神楽坂のディスコ「Twin Star」が“パラパラの総本山”と呼ばれる

6月1日 ソニーから犬型ロボットのAIBO発売。定価25万円ながら、予約開始20分で3000個が完売

6月26日 早稲田大学教育学部国語国文学科に入学した広末涼子が初登校。ファンやマスコミも集まり、学内は騒然となる。教室間の移動は、学生有志による「広末入学実行委員会」がガードした

7月31日 池袋西口公園にて雑誌eggの撮影イベントにガングロギャル400人が集結、世紀末の様相と化す

7月31日 この日、「ノストラダムスの大予言」で唱えられた“1999年7の月”が何事もなく無事に終わる。著者の五島勉は朝日新聞のインタビューに「予言は警告であって、人間の意志によって回避可能なものだった」と今更なコメント

9月28日 ヤフーオークション(ヤフオク)がスタート。第1号の商品は、ヤフージャパンの社員が出品した「石油ストーブ」だった

平成12年(2000年) 『ズームイン!!朝!』生放送中に“ブッチホン”

1月1日 懸念されていた「2000年問題」は大きなトラブルが起きず、せいぜい古いビデオデッキの予約録画に不具合が生じた程度で肩透かしに終わる

1月5日 日本テレビ『ズームイン!!朝!』の生放送中に、コメンテーターの橋本五郎のケータイにアポなしで小渕首相から“ブッチホン”。司会の福澤朗アナも交えて7分間会話する

3月26日 TBSドラマ『ビューティフルライフ』最終回。難病に侵された杏子(常盤貴子)が息を引き取り、美容師の柊二(木村拓哉)が斎場で彼女の骨を食べる。感想は「少し苦かった」。同回の視聴率41.3%は平成のドラマ第2位

3月25日 上岡龍太郎が最後のレギュラー『探偵!ナイトスクープ』をこの日限りで降板。公約通り、芸能生活40周年を機に芸能界を引退する

4月14日 TBSドラマ『池袋ウエストゲートパーク』スタート。演出は堤幸彦。この時点で脚本の宮藤官九郎はノーマーク。出演者は、長瀬智也、加藤あい、窪塚洋介、坂口憲二、佐藤隆太、山下智久、妻夫木聡、遠藤憲一、渡辺謙と、今見ると超豪華

7月27日 フジテレビの『クイズ$ミリオネア』で、初めて解答者が1000万円を獲得。司会のみのもんたが正解発表をじらす“みのため”は日本オリジナルの演出だった

9月24日 かつてフランク永井が「有楽町で逢いましょう」と歌った有楽町そごうが経営破綻で43年の歴史に幕を閉じる。翌年、同じビルでビックカメラ有楽町店がオープン

11月1日 J-フォン(現・ソフトバンク)から史上初のカメラ付きケータイ「シャープJ-SH04」が発売。写メール、略して「写メ」の歴史はここに始まる

平成13年(2001年) 貴乃花“鬼の形相”に小泉総理アドリブで祝福

1月8日 フジテレビのドラマ『HERO』スタート。主演・木村拓哉。全話視聴率30%超えは日本の連ドラ史上唯一の快挙。当初の脚本家が度重なる書き直しに耐え切れず、1話で降板。急遽、福田靖氏が呼ばれ、2話以降のメインライターに

2月9日 ワイルドブルーヨコハマのキャンペーンガール「Miss JABAN!(ミス・ジャバーン)」に細野由華、小谷美裕、才谷ゆきこ、佐藤ゆりなの4人が選ばれるも、半年後の8月31日に来場者数の低迷で同施設が閉園

3月31日 大阪にユニバーサル・スタジオ・ジャパンがオープン。アーノルド・シュワルツェネッガーによるテープカットで、予定より20分早い午前7時40分に開園

3月31日 フジテレビ『プロ野球ニュース』が25年の地上波の歴史に幕

4月26日 首相指名選挙で小泉純一郎が選出され、日本憲政史上初の長髪の総理大臣が誕生する

5月1日 浦和・大宮・与野の3市が合併して、人口103万人のさいたま市が誕生する。新市名の公募では「埼玉市」がトップだったが、ひらがな表記となり、禍根を残す

5月27日 大相撲夏場所千秋楽の優勝決定戦。右膝半月板損傷の横綱貴乃花が横綱武蔵丸を上手投げで下し、鬼の形相。表彰式で時の総理・小泉純一郎から「痛みに耐えてよく頑張った!感動した!おめでとう!」とアドリブで祝福される

7月20日 前年4月にオープンしたお台場の「メディアージュ」に国内初の屋内バンジージャンプが登場。6階ブリッジから石畳が敷かれた1階へ客が飛び降りる光景に、何も知らずに訪れた来館者が驚く

9月15日 映画『ウォーターボーイズ』公開。当初は少数の映画館のみの上映だったが、口コミで評判が広がり、最終的には上映劇場100館、6ヶ月を越えるロングランに。本作で矢口史靖監督がブレイク

10月6日 日本テレビの『マネーの虎』始まる。起業家が事業内容をプレゼンし、「なんでんかんでん」の川原ひろし社長やソフトオンデマンドの高橋がなり社長ら“虎”たちが、出資を判定。「マネー成立です」「ノーマネーでフィニッシュです」が流行語に

11月17日 iPod発売。わずか手の平サイズの機器に1000曲も保存できることに世間が驚愕

11月18日 suica登場。財布に入れても改札機のセンサーが反応するカードに世間が驚愕

平成14年(2002年) 『真珠夫人』に「たわしコロッケ」登場

2月8日 ソルトレークシティー冬季オリンピック開幕。男子・ショートトラックスピードスケート1000m決勝でゴール直前、先行する4人の選手が全員転倒。最後尾にいたオーストラリアのブラッドバリーが棚ぼたの1位。冬季五輪史上初めて南半球に金メダルをもたらす

5月16日 東海テレビの昼ドラ『真珠夫人』の34話で、森下涼子演ずる嫉妬に狂う登美子が、夫・直也(葛山信吾)に夜食と称して「たわしコロッケ」を出す

6月9日 日韓ワールドカップ対ロシア戦で、日本が1-0とW杯初勝利。フジテレビが中継した視聴率はスポーツ中継歴代2位の66.1%。ちなみに、同放映権を引き当てた亀山千広編成制作局長(当時)は、局内から「神の手」ならぬ「亀の手」と呼ばれる

6月17日 TBS『水戸黄門』(第30部)がラスト2話を残して、黄門役の石坂浩二が体調不良で途中降板。わずか2シリーズの出演だった。石坂の「史実に基づいた光圀を演じたい」との意向で、トレードマークの白ひげをなくしたり、衣装を地味にしたり、印籠を出さない回を設けたりと、異色の黄門だった

9月6日 渋谷区役所近くの公園通りに「まんまるはなまるうどん」がオープン。若者の間でセルフスタイルの讃岐うどんがブームになり、女子高生の放課後のタマリバは「マック」から「はなまる」へ

9月15日 この日のTBSドラマ『太陽の季節』の最終回をもって、東芝が46年間続いた「東芝日曜劇場」の一社提供から撤退。翌月から同枠はただの「日曜劇場」になる

10月9日 島津製作所のサラリーマンの田中耕一氏がノーベル化学賞受賞。作業服姿で会見し、「最初に受賞の電話を受けた時はドッキリかと思った」と語る。会社からの報奨金は1万円だった

10月1日 東京都千代田区で日本初の路上喫煙に対する罰金条例、いわゆる「歩き煙草禁止令」が施行される。罰金額は2000円

平成15年(2003年) テレビ初放映の『千と千尋の神隠し』が46.9%

1月19日 TBSドラマ『GOOD LUCK!!』スタート。全日空がドラマに協力するのは、1975年の同局の『虹のエアポート』以来。主人公・新海元(木村拓哉)の副操縦士を表す業界用語「コーパイ」が流行語に

1月19日 大相撲初場所8日目に横綱・貴乃花が敗れて引退表明、日本人横綱が姿を消す。一方、同場所は大関・朝青龍が優勝して場所後に第68代横綱に昇進。モンゴル時代が幕開ける

1月24日 日本テレビの金曜ロードショーで『千と千尋の神隠し』がテレビ初放送。劇場映画のテレビ放映最高視聴率となる46.9%を記録

2月3日 胸に直接貼り付けるブラジャー「ヌーブラ」が日本上陸。ドレスの背中の露出が容易になり、バストを寄せて上げる効果も

3月1日 江戸開府400年にあたるこの日、お台場に日本初の温泉テーマパーク「大江戸温泉物語」がオープン。翌04年には、犬のためのリラクゼーション施設「綱吉の湯」が同施設の隣に完成

4月25日 六本木ヒルズがオープン。オープン前に行なわれたセレモニーには小泉首相が出席して祝辞。夜の街・六本木が昼の街になる

7月2日 人気の深夜番組『トリビアの泉〜素晴らしきムダ知識〜』がゴールデン進出。新レギュラーにタモリが就任。視聴者からトリビアになりそうなネタを募集・検証する「トリビアの種」のコーナーも新設される。「へぇ」が同年の流行語大賞のトップテンに

7月19日 映画『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』公開。興行収入173.5億円は、実写邦画の歴代興行収入第1位。レインボーブリッジのシーンは、レインボーブリッジが封鎖できず、京都の京滋バイパス久御山ジャンクションにて撮影

10月1日 J-フォンの筆頭株主の日本テレコムが英ボーダフォングループの傘下となり、J-フォンから「ボーダフォン」に社名変更

平成16年(2004年) Nステ最終回は久米宏が手酌でビール

1月15日 芥川賞発表。綿矢りさの『蹴りたい背中』と金原ひとみの『蛇にピアス』が同時受賞。綿矢は19歳11か月で、最年少記録を更新。金原も20歳5か月で、史上2位の若さ。両作品を掲載した「文藝春秋」は約118万部発行と、創刊以来の新記録

2月11日 アメリカのBSE問題で米国産牛肉が輸入禁止となり、この日、吉野家の牛肉の在庫が途絶え、牛丼が販売停止に。同社が再び牛丼を販売するのは950日後の2006年9月

2月13日 アップルコンピュータの原田永幸社長が日本マクドナルドの代表取締役CEOにヘッドハンティング。「マックからマックへ」と話題に

3月14日 インターネット掲示板の「2ちゃんねる」に、のちに「電車男」と呼ばれる人物が始めて投稿。「電車の中で酔っ払いに絡まれた女性を助けてお礼を言われた」

3月18日 フジテレビのドラマ『白い巨塔』最終回。末期癌に侵された財前五郎(唐沢寿明)が息を引き取り、里見(江口洋介)に当てた手紙で「大河内教授に病理解剖をお願いしたい」と記す。最終回の視聴率32.1%は、1978年の田宮二郎版の最終回31.4%を上回る

3月20日 いかりや長介が死去。享年72。告別式で加藤茶は「いきなりそっちから『全員集合!』と言われても俺たち4人は集まれないからね」とメンバーを代表して弔辞を読む

3月26日 テレビ朝日『ニュースステーション』が18年6ヶ月の歴史に幕。番組ラストで久米宏はスタジオの冷蔵庫に用意していたビールを手に取り、手酌でコップに注いで一気に飲み干した

4月3日 韓国ドラマ『冬のソナタ』がNHKで放送開始。23時台ながら、最終回の視聴率は20.6%。冬ソナブームが巻き起こる

6月21日 17歳のマリア・シャラポワがウィンブルドンで優勝して四大大会初制覇。その美貌とノーブラの“胸ポチ”で一躍時の人に

7月10日 日本テレビ『エンタの神様』で、カンニング竹山がネタの最中に「ここでウンコするぞ!」と叫び、舞台上でズボンをおろして尻が丸出しに

9月18・19日 選手会長の古田敦也の呼びかけで、プロ野球史上初のスト決行。球団数削減に繋がる近鉄とオリックスの合併撤回が目的だった。中止された一軍試合は6試合。代わりに、選手たちはファン対策のサイン会を行なった

平成17年(2005年) ニッポン放送株めぐりライブドアvsフジテレビ

2月8日 ライブドアがリーマン・ブラザーズから800億円を調達。それを元手に、時間外市場でニッポン放送の発行済み株式30%にあたる約972万株を購入。取得済みの株式を加え、35%を占める事実上の筆頭株主に

3月31日 ライブドアが保有するニッポン放送の株式が50%を超える

4月1日 個人情報保護法が施行。企業のコンプライアンスが厳しくなり、社内から電話の伝言メモが消える

4月14日 ヒルズ族をモデルにしたフジテレビのドラマ『恋におちたら』がスタート。主演は草彅剛。当初のタイトルは『ヒルズに恋して』だったが、ライブドア問題のため、変更

4月18日 ライブドアとフジテレビが和解。両者が業務提携すると共に、ライブドアグループが所有するニッポン放送株の全てをフジテレビに譲渡し、フジがライブドアに出資すると発表

フジテレビとライブドアが和解。左から亀渕昭信(ニッポン放送社長)、堀江貴文(ライブドア社長)、日枝久(フジテレビ会長)※肩書きは当時
フジテレビとライブドアが和解。左から亀渕昭信(ニッポン放送社長)、堀江貴文(ライブドア社長)、日枝久(フジテレビ会長)※肩書きは当時

5月7日 『踊る大捜査線』のスピンオフ映画『交渉人 真下正義』公開。興行収入42億円で、この年の邦画3位。続いて8月27日に公開された『容疑者 室井慎次』も38億円で5位と、『踊る~』のスピンオフ作品が映画界を席巻

6月28日 リリー・フランキーの自伝小説『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』が刊行。初版3万部だったが、翌06年以降、ドラマ化&映画化で累計200万部を突破

10月23日 武豊騎乗のディープインパクトがシンボリルドルフ以来の無敗の三冠馬に。単勝支持率は79.03パーセントで、単勝式オッズは驚異の1.0倍(つまり100円の元返し)だった

12月17日 女子フィギュアスケート・グランプリファイナルで、浅田真央が15歳2ヶ月の史上最年少で優勝。翌年のトリノオリンピック出場を期待されるが、「五輪前年の6月30日までに15歳」の年齢制限に87日足りず、代表資格を得られず

平成18年(2006年) 『おかあさんといっしょ』伝説の「スプー」誕生

1月16日 証券取引法違反容疑で、ライブドア本社と堀江貴文社長宅が家宅捜査を受ける。ちなみに翌17日はソニー買収のためのライブドアとリーマン・ブラザーズとの会談が予定されていた。同月23日、堀江貴文社長逮捕

3月17日 ボーダフォンが携帯電話事業を1兆7500億円でソフトバンクに売却。同年10月1日、社名を「ソフトバンクモバイル」に変更する

3月21日 第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝で、日本がキューバを破って優勝。大会MVPは勝ち投手の松坂大輔。日本テレビが中継した視聴率は祝日の昼間ということもあって、43.4%

4月15日 日本テレビでドラマ『ギャルサー』スタート。主演のカウボーイに藤木直人、ヒロインは戸田恵梨香。他にギャルサーのメンバーで鈴木えみ、矢口真里、新垣結衣、岩佐真悠子ら。この時点のガッキーのビリング(クレジットの順番)は5番手だった

4月22日 小学館から『CanCam 増刊エビちゃんシアタースペシャル版』が発売されるなど、この年、エビちゃんブーム

4月24日 船橋の屋内スキー場「ザウス」の跡地に、スウェーデンの家具販売店「IKEA」日本1号店がオープン。テープカットの代わりに、IKEA恒例の“丸太カット”が行われる

4月28日 NHKの『おかあさんといっしょ』で、19代目うたのおねえさんのはいだしょうこが絵描き歌に合わせて「スプー」を描くも、似ても似つかない仕上がり。ネットで拡散され、騒然となる

7月2日 日本テレビの「第26回全国高等学校クイズ選手権」第1問の答えの発表で、オリエンタルラジオの中田敦彦がパラシュートで神宮球場グラウンドの「〇」のエリアに着陸する予定が、強風にあおられ、皇室の暮らす赤坂御用地へ不時着

8月2日 亀田興毅がランダエタとのWBA世界ライトフライ級王座決定戦に2-1の12回判定勝ち。新王者になるが、亀田が2度ダウンを喫したことから「疑惑の判定」と呼ばれる。中継したTBSの視聴率は42.4%

8月21日 夏の甲子園の決勝再試合で、早稲田実業が駒大苫小牧を破って優勝。勝ち投手の斎藤佑樹は「ハンカチ王子」と呼ばれ、一躍アイドルに。ちなみに、使用したハンカチはニシオ株式会社製の「GIUSEPPE FRASSON(ジョゼッペ・フラッソン)」だった

8月24日 国際天文学連合の総会で、惑星・冥王星が消滅する

9月14日 ミクシィが東証マザーズに上場。会員数も600万人を越え、時代のトレンドに。この年、宇多田ヒカルもmixiの会員であると公表するが、メッセージが殺到して間もなく退会する

平成19年(2007年) 『24時間テレビ』で欽ちゃん走りが35.3%

1月7日 フジテレビの『発掘!あるある大事典』で納豆ダイエットを紹介。翌日、全国の納豆が一斉に売り切れるが、データのねつ造が発覚。同月21日に打ち切り決定。制作した関西テレビは同枠を外される

1月21日 宮崎県知事選挙で、元たけし軍団の東国原英夫氏が当選。県議会の所信表明演説で「宮崎をどげんかせんといかん」と発して、この年の流行語大賞に

3月7日 小学館が「CanCam」の姉妹紙「AneCan」を創刊。ターゲットは20代後半から30代の女性。表紙は押切もえ、高垣麗子も専属モデルに

3月22日 グラビアアイドルの夏川純が3歳サバを読んでいたことを公表、23歳から26歳になる。TBSの深夜番組『月光音楽団』で共演していた山本梓と安田美沙子は先輩から後輩となり、タメ口が敬語に

3月28日 木村カエラが自身のラジオ番組『OH! MY RADIO』内で、当時無名のPerfumeの「チョコレイト・ディスコ」をかけまくり、これをCMディレクターの友次彰が聴いて、公共広告機構・NHK共同CMにPerfumeを抜擢。後に「ポリリズム」が生まれる

4月1日 テレビ東京の『元祖!大食い王決定戦 新爆食女王限界死闘編』で、ラーメン16杯を完食したギャル曽根が前年に続いて2連覇。この年、「大食い」が流行語大賞のトップ10入りし、代表して受賞する

5月20日 高校1年のアマチュアゴルファー石川遼選手が、マンシングウェアオープンKSBカップに史上最年少の15歳8ヶ月で優勝。優勝インタビューで多賀公人アナウンサーから「ハニカミ王子」と呼ばれ、ニックネームに。翌08年1月10日、プロ転向

5月30日 陣内智則と藤原紀香がホテルオークラ神戸で結婚披露宴。中継した日本テレビ系の視聴率は関東で24.7%、関西で40.0%

6月1日 ソフトバンクのCM「白戸家」編が始まる。撮影日までにお父さん役のキャスティングが決まらず、土壇場で犬に変更。3ヶ月で終わる予定が、人気を博してロングシリーズに

8月19日 30回目の日本テレビ系『24時間テレビ 愛は地球を救う』のチャリティーマラソンに挑戦した萩本欽一が70キロを完走するが、放送時間内にゴールできず、後枠の『行列のできる法律相談所』で生中継。これが平成のバラエティ最高視聴率35.3%を記録

9月29日 行定勲監督の映画『クローズド・ノート』の舞台挨拶で、主演の沢尻エリカが撮影中に手作りクッキーをスタッフに配った話が監督から披露され、司会者にその時の心情を聞かれると、本人「別に」と回答

12月10日 船場吉兆の食材偽装疑惑の記者会見で、長男の湯木喜久郎取締役の発言中に、隣に座った母親の湯木佐知子取締役が「頭が真っ白になったと……(言え)」など、ささやきを連発。“ささやき女将”と呼ばれる

平成20年(2008年) 羞恥心デビュー。おバカブーム全盛

3月20日 旧TBS社屋跡地に複合施設の「赤坂サカス」がオープン。オフィス棟の赤坂Bizタワーは三井不動産が一括賃貸し、博報堂DYメディアパートナーズなどが入居。TBSは放送収入より不動産収入が上回り、晴れて不動産会社に

4月9日 フジテレビの『クイズ!ヘキサゴンII』で“おバカ解答者”として人気のつるの剛士・上地雄輔・野久保直樹による男性ユニット羞恥心がデビュー曲「羞恥心」をリリース。オリコン年間5位の大ヒットで、年末の紅白にも出演。この年、おバカブーム全盛

4月11日 TBSドラマ『Around40〜注文の多いオンナたち〜』スタート。主演は39歳の精神科医を演じる天海祐希。平均視聴率14.7%。同ドラマの影響もあり、“アラフォー”がこの年の流行語大賞に

5月26日 フジテレビのドラマ『CHANGE』第3話にて、木村拓哉演ずる元小学校教師の朝倉啓太が35歳にして総理大臣に就任。お茶の間から「リアリティがない」と批判されるが、翌年、28歳の若さで小泉進次郎が衆議院選挙に初当選。将来の首相候補と言われる

7月19日 宮崎駿監督の映画『崖の上のポニョ』公開。興行収入155億円で、この年の日本公開映画の第1位。主題歌を歌う大橋のぞみは、仮歌のつもりで鈴木敏夫プロデューサーに呼ばれて歌ったところ、宮崎監督から「この子でいいじゃないか」と言われ、本採用

8月21日 北京オリンピック女子ソフトボール決勝で日本がアメリカに勝って金メダル。エースの上野由岐子は、前日の準決勝、同日夕刻の決勝進出決定戦、そしてこの日の決勝戦と3試合で413球を投げ抜き、「上野の413球」と呼ばれる

9月13日 スウェーデン生まれの「H&M」が、銀座7丁目に日本1号店をオープン。初日に5000人が行列を作る。これを機に“ファストファッション”が日本に浸透

10月1日 松下電器が社名を「パナソニック」に変更。海外では既にパナソニックブランドが定着していたが、かつて社名変更を打診された松下幸之助が激怒した経緯もあり、長らく日本国内で社名変更の話はタブーだった

――というワケで「平成エンタメ年表」、波乱の“中編10年分”をお届けしました。

次週は、いよいよ3回シリーズのラストを飾る後編です。テレビが地デジ化され、映画では『シン・ゴジラ』に『君の名は。』とメガヒットが相次いだ激動の平成のラスト10年。お楽しみに~!

バブルの香りがほんのり残る平成最初の10年はこちらから

  • 取材・文草場滋

    メディアプランナー。「指南役」代表。1998年「フジテレビ・バラエティプランナー大賞」グランプリ。現在、日経エンタテインメント!に「テレビ証券」、日経MJに「CM裏表」ほか連載多数。ホイチョイ・プロダクションズのブレーンも務める。代表作に、テレビ番組「逃走中」(フジテレビ)の企画原案、映画「バブルへGO!」(馬場康夫監督)の原作協力など。主な著書に、『テレビは余命7年』(大和書房)、『「朝ドラ」一人勝ちの法則』(光文社)、『情報は集めるな!」(マガジンハウス)、『「考え方」の考え方』(大和書房)、『キミがこの本を買ったワケ』(扶桑社)、『タイムウォーカー~時間旅行代理店』(ダイヤモンド社)、『幻の1940年計画』(アスペクト)、『買う5秒前』(宣伝会議)、『絶滅企業に学べ!』(大和書房)などがある

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