吉本芸人もビックリ!ブラック芸能界の「働き方改革」

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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『沖縄国際映画祭』の開催中、芸人は多忙を極める。沖縄と東京間を1日2往復した強者も

従業員らに上限を超える時間外労働(残業)をさせたとして、『吉本興業』、福山雅治(50)らが所属する『アミューズ』、EXILEらが所属する『LDH JAPAN』が労働基準監督署から是正勧告を受けた。

「3社ともエンターテイメント業界を代表する大手芸能事務所だけに、対応は早かったですね。とくに吉本は『マネージャーが忙しすぎて現場に来られない』『深夜0時から打ち合わせが始まる』などと所属芸人にブラックぶりをネタにされていましたが、大幅な改革に踏み切ったそうです。たとえば、これまでは何組ものコンビやピン芸人を一人のマネージャーが担当。劇場でのライブしか仕事がない若手クラスとなると、数百組を数人のマネージャーが見ていた。とにかく人手が足りず、時間外労働は当たり前だったのですが……今回ついに、契約スタッフを200人ほど大量採用することを決めたんだとか」(芸能プロ幹部)

すでに採用は始まっているようで「即戦力となるマネージャーOBにも声をかけている」(バラエティ番組スタッフ)が、採用は難航しているという。

「吉本には契約社員のマネージャーがたくさんいるのですが、彼らはどれだけ優秀でも社員として登用されることはまれ。というのも、吉本はスタッフを育成する『よしもとクリエイティブカレッジ』という養成学校を持っていて、そこの卒業生が毎年、吉本に入ってくる。こまめにスタッフを入れ替えないとダブついてしまうので、能力に関係なく切らざるを得ないのです。『戻ってこないか?』とOBにオファーしても『ムシがよすぎる』とヒジ鉄をくらうケースが少なくないといいます」(前出・番組スタッフ)

吉本関係者によると、タレント管理専門の新会社を作るという噂もあるという。「ただ、十数年前に子会社の『よしもとクリエイティブ・エージェンシー』ができた後に『沖縄国際映画祭』が立ち上がったので、『またしんどいプロジェクトが始まるのでは?』と戦々恐々としている芸人もいます(笑)」

芸能界で進む”働き方改革”の波は、テレビ業界にも押し寄せている。

「吉本じゃないですが、以前は深夜スタートの打ち合わせや収録は珍しくなかった。ところがここ1~2年、打ち合わせは夜8時まで。収録もタレントや観覧客が終電までに帰れる時間で終わるよう、上層部から厳命されています。まあ、深夜のタクシー代などの経費を削減するという狙いもあるんでしょうけどね(苦笑)。ドラマも以前なら徹夜して撮っていたのを2日に分けるなど、スケジュールを前倒しして、日数をかけて撮っていますね」(キー局プロデューサー)

労働環境の改善は進んでいるように見えるが、「管理職と下請けの制作会社にモロにシワ寄せが来ています」と前出・プロデューサーが嘆く。

「撮影にかかる時間が急に半減するわけじゃない。日数をかける分だけ、プロデューサーが管理すべきスケジュールは増える。ADらが勤務時間内に終わらせられなかった作業は上司である我々がやるしかなくて……。それでも間に合わない場合は、フリーのスタッフや制作会社にお願いするしかないのが現状です」

エンタメ業界の労働条件が健全化される日はまだまだ先か――。

 

『FRIDAY』2019年5月24日号より

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