田中圭の歌手デビュー 俳優たちが歌う時代がやってきた

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television

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CDが売れない時代に音楽業界も大歓迎のワケ

昨今珍しい春夏2クール連続放送のドラマ『あなたの番です』のロケ風景。田中のデビュー曲は2クール目から主題歌として採用されている

人気俳優の田中圭(35)がシングル『会いたいよ』で歌手デビューした。といっても、主演ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)で演じる「手塚翔太」名義で、デジタル配信のみなのだが、『あなたの番です』の主題歌に採用されたこともあって、配信サイト『iTunes』で1位を獲得するなど注目を集めている。

「田中がバラエティ番組の企画で歌声を披露した際に、『歌手でもイケるのでは?』と話題になったんです。ボートレースのCMでも彼の美声が採用されていましたし、歌手デビューの日は遠くないなと見ていました」(テレビ誌記者)

前クールでは、高橋一生(いっせい)(38)が主演ドラマ『東京独身男子』(テレビ朝日系)の主題歌で歌手デビューを果たしている。

「『エレファントカシマシ』のトリビュートアルバムで高橋がエレカシの曲をカバーした縁で、彼のデビューシングルはエレカシのヴォーカル、宮本浩次(ひろじ)が作詞作曲しています。エレカシファンにも支持されていましたね」(音楽ライター)

映画『さよならくちびる』でW主演を務めた小松菜奈(23)と門脇麦(26)も、劇中で演じたデュオ「ハルレオ」名義でCDをリリースしている。

「映画の主題歌は秦基博(はたもとひろ)、挿入歌をあいみょんが提供しているのですが、映画自体は二人の演奏シーンがメイン。どうせ撮るなら、二度美味しくしようという発想です。タイアップや宣伝の一環なので、歌手としてのギャラは出演ギャラに含められる。制作費を削減できるうえ、役者たちにとっても新たなファン層を開拓できるというメリットがあるのです」(レコード会社関係者)

近年、サブスクリプション(定額サービス)の普及でCDセールスが苦戦している。音楽業界にとっても人気俳優の参入はウエルカムなのである。

「かつて『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)のエンディングで新垣結衣が踊る”恋ダンス”が可愛すぎると話題になったことがありました。結果、ドラマの人気に火がつき、相手役の星野源が歌っていた主題歌の『恋』も大ヒットしました。メインキャストが主題歌も歌うとなれば、プロモーションも仕掛けやすい」(キー局プロデューサー)

芸能プロ幹部は「俳優たちにとっても金銭面でもウマみがある」と語る。

「業界では『俳優やタレントは足し算で歌手は掛け算』と言われています。基本的に俳優は”1本いくら”という契約。稼働しなければ1円も稼げない。一方、歌手は一度レコーディングしてしまえば、あとは黙っていても印税が入ってくる。歌唱力が認められれば、演じる役の幅も広がるわけで、歌手デビューは俳優にとってメリットが多いのです」

田中のように役名でデビューするケースが多いのにも理由がある。

「プロモーションや権利関係と、いろいろ事情はあるでしょうが、実は最も大きな狙いは『コケたときの逃げ道』だと思います。『あくまで作品のために一肌脱いだ』というスタンスならば、曲がまったく売れなくても、本業の俳優活動はダメージを受けない。実際、田中は『僕じゃなく手塚翔太が歌っている』とアピールしていますよ」(音楽ライター)

歌う俳優たちが、低迷する音楽業界とドラマ業界を救うか!?

『FRIDAY』2019年8月2日号より

  • 撮影齋藤雅昭

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