菊池桃子のストーカーになったタクシードライバーの「経歴書」
ある日突然、「魔の刻」はやってきた
〈もうドキドキしてます。(中略)インターホン、1回だけ鳴らして、出てこなければ、走って帰るかもしれない。〉
元タクシー運転手による、菊池桃子(49)へのストーカー事件。冒頭は、3月31日、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕された当日に書かれた飯塚博光容疑者(56)のものとみられるブログだ。半年間にも及ぶストーキングのきっかけは昨年秋、容疑者の運転するタクシーに菊池が乗車したことだった。容疑者の逮捕に至るまでの「経歴書」は以下。
「明治大学商学部出身の飯塚容疑者は、大手タクシー会社の日本交通に勤めていましたが、逮捕前に退社しています。離婚を経験しており、現在は独身です。自宅を把握して以降、容疑者は菊池さん宅に何度も押しかけてインターホンを鳴らし、菊池さんの事務所には交際を求めるメールを執拗に送りつけていたようです。今年に入り、池袋署から警告を受けています。そして逮捕当日、SNSに『菊池さんに会いに行く』と投稿。容疑者のSNSをチェックしていた事務所が通報し、菊池さん宅の前で逮捕されました」(全国紙社会部記者)
飯塚容疑者は、菊池が乗車した際、マスク越しの声で気が付いたという。また、昨年11月には、Facebook上の「菊池桃子さんを勝手に応援するfunページ」に「好きなんです。」と投稿。逮捕後も、「(菊池に)好意があった」と供述している。
「ストーカーは”被愛妄想”、すなわち、好きな人から自分も愛されているという思い込みをしやすい傾向にある。物理的な距離が近くなるタクシーの車内で、優しい接し方をされて、『自分に好意がある』と思い込んでしまったのかもしれません」(犯罪心理学者の出口保行氏)
今回のストーカー事件について、自身の経験を踏まえ、経済アナリストの森永卓郎氏(60)はこう話す。
「私もかつて、気持ちが暴走しかけたことがあります。松田聖子さんと2人でラジオ収録をした時です。本番直前に対面した時、(ああ、本物の聖子ちゃんだ)と思っていたら、頭が真っ白になってしまった。気が付いたら口から『好きです』とホンネを吐露してしまいました。松田さんは笑ってくださいましたが、それ以来、その局は出禁になってしまって……。
恋愛経験の乏しい人生を送ってきたオタク気質の男は、女性への気持ちを引きずりやすい。僕らが若い頃、誰もが好きだったアイドルの菊池さんに会えた。容疑者はその当時の気持ちが蘇って、心が爆発してしまったのでしょう」(森永氏)
「逮捕されたから終わりではなく、今後のことも不安です」。菊池は5日、出演したイベントで自身の胸中をこう語った。出所してきた容疑者の手によって、彼女が傷つけられるようなことだけはあってはならない。
写真:時事通信(1枚目)、他はすべて飯塚容疑者のFacebookより