『サンドウィッチマン』はなぜテレビに愛される!? | FRIDAYデジタル

『サンドウィッチマン』はなぜテレビに愛される!?

連載 スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」Inside story of Television 第16回

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仙台商高の同級生で福祉関連の会社で働いていた伊達(左)を富澤が口説き落としてコンビ結成。『M-1』優勝まで10年、2間のアパートで同居していた

今春、お笑いコンビ『サンドウィッチマン』が『帰れマンデー・見っけ隊(仮)』(テレビ朝日系)で地上波のゴールデン番組で初MCに挑戦する。ラジオ、ローカル局を含めるとレギュラー番組15本を誇る売れっ子だけに、初MCとは意外だが、業界内の評価はここ数年、ずっとトップクラスだ。実際、広告代理店などが実施する『テレビ局関係者が使いたい芸人』アンケートでは、常に1位の座を争っている。

「キャスティング会議では、必ず名前が挙がりますね。ビートたけしや松本人志も絶賛する完成度の高いネタはもちろん、『コワモテだけどいい人』というギャップがウケています」(バラエティ番組ディレクター)

彼らがファンレター一通一通に返事を書いているのは有名な話だが、もうひとつ、好感度の高さにつながったのが、東日本大震災の直後から始めた『東北魂義援金』活動だ。チャリティライブの売り上げやファンから集まった義援金は累計4億円にものぼる。『サンドウィッチマン』自身もロケ中に被災。津波や火災を目撃した経験があるだけに、仕事ができる感謝の気持ちを忘れていないという。

「一見、そのスジの人風の伊達みきおは、カメラが回っていないところではムードメーカー。若手ADの名前もきちんと覚えていて、自分からよく話しかけています。スタッフ一人ひとりに敬意を払って仕事をしているのが伝わるので、一度仕事をしたスタッフは『また一緒にやりたい』と口を揃えます」(放送作家)

地元愛も強く、『M-1』優勝前から出演している仙台市泉区のコミュニティラジオも格安ギャラで続けている。

利益度外視の活動を続ける背景には、所属事務所『グレープカンパニー』の理解がある。放送作家が続ける。

「『グレープカンパニー』は芸人のやりたいことを極力優先してスケジュールを組む。これだけ売れっ子になっても、毎年、単独ライブをやるのはそのため。若手のライブでも社長が自ら受付をしたり、とにかく芸人を大事にするのです。ギャラの取り分も『お笑い界でいちばん高い』と噂されているため、他の事務所芸人も冗談交じりに『移籍したい』と言っていますよ」

実力、好感度、事務所との良好な関係に加えて、テレビでの起用につながっていると言われているのが、『サンドウィッチマン』の「安心感」だという。

キー局社員が解説する。

「伊達は『もし相方の富澤たけしが死んだら、芸人を辞める』と公言するほどコンビ愛が強く、プライベートでも家族ぐるみの付き合いをしています。ここ数年は不倫などでマスコミを騒がせる有名人が多いため、スポンサーもスキャンダルに敏感になっています。その点、相方と家族を溺愛している『サンドウィッチマン』は、私生活面でも心配がない。実はこれ、テレビのキャスティングでは最も重要と言ってもいいポイントなんです」

業界とファンから愛される二人の活躍はまだまだ続きそうだ。

 

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