ジャニーズが肖像権にうるさい理由 | FRIDAYデジタル

ジャニーズが肖像権にうるさい理由

スタッフは見た!週刊「テレビのウラ側」第1回

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これまでは、たとえ主演であってもドラマの公式HPなどでジャニーズタレントの写真を使うことはタブーとされ、イラストで代用されていた

ジャニーズ事務所を退所した稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾のネット戦略が話題を集めている。退所から2ヵ月も経たないうちにジャニーズが禁止しているSNSを開設。11月2日からインターネットテレビ局AbemaTVで放送された生放送番組『72時間ホンネテレビ』はのべ視聴数7400万を記録した。

元SMAPの3人がネットに活路を見出しているのには、既存のテレビ局がジャニーズの顔色を窺(うかが)って起用に消極的になっているという”大人の事情”がある。その点、ジャニーズとはまったく無縁のインターネット放送局なら圧力のかけようがないというわけだ。

SMAP育ての親で、元SMAP3人が所属する『CULEN』の代表・飯島三智氏がジャニーズ時代、ネット進出を提案したが、「消極的なメリー喜多川氏と対立していた」と一部で報じられた。現在の動きを見る限り、その報道はあながち間違いではないだろう。

ここ数年で一部緩和されたものの、いまだ主要メディアは自社HPなどでのジャニーズ事務所所属のタレントの顔写真を大々的に掲載することができない。ジャニーズ事務所はどうしてそこまでネット進出に消極的になっているのか?

「『Myojo』などのアイドル誌やテレビ誌とジャニーズの関係が背景にある」と言うのはテレビ誌記者だ。

「新聞を取るほどではないけど、テレビ欄は欲しいという層がテレビ誌を支えていたのですが、デジタル化によって無料でテレビ欄を見られる時代になった。現在、テレビ誌の売り上げを支えているのは、ネットを使いこなせないシルバー世代か、グラビア目当てで買ってくれるジャニーズファン。そのためテレビ誌はどこもジャニーズに依存しているのです」

ジャニーズファンが売り上げを支えているという構造はアイドル誌も同じ。ジャニーズの濃い関係が顕著に表れているのが「表紙」だ。

「もともとジャニーズタレントの登場回数は多かったのですが、デジタル化が進んだこの10年で露骨に”忖度(そんたく)”が見られるようになった。以前ならジャニーズ以外のタレントも表紙に起用されていましたが、いまや9割がジャニーズ。”例外”が許されるのは福山雅治など一部の超大物のみです。しかも最近は各誌一斉に同じジャニーズタレントを表紙に起用したりしている。これには裏があって……実はジャニーズの幹部から”○月○日に×××の映画が公開されるので、表紙とグラビアでどうですか?”と各誌に”お願い”があるんです。”お願い”とはいえ、ヘソを曲げられたら困るので、カブるのを承知で各誌、表紙に起用するというわけです」(元テレビ誌編集者)

ジャニーズ側にはテレビ誌&アイドル誌の表紙やグラビアをジャックすることによって無料で映画やドラマ、CDのプロモーションができるというメリットがある。売り上げ低下を食い止めたいアイドル誌、テレビ誌とはまさに”ウィンウィン”の関係だ。そういう背景もあり、ネット進出に消極的なのである。

(FRIDAY 2018年12月8日号より)

 

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